★掩蔽(労組機関紙「あらぐさ」より)★


*小惑星による1等星(ポルックス)の掩蔽(2002年4月16日)

 この現象は100年に一度と言われ、人類史上初めて、佐藤勲氏によって5年前に計算されました。北海道には、海外からの遠征隊を含め、多数の観測隊が布陣しましたが。残念ながら天候に恵まれませんでした。
 私は当初予報の掩蔽帯だった水戸に旅行し、徳川光圀・斉昭・慶喜の3人の「黄門さま」に思いを馳せていました。

*「時刻」の確保(2002年2月20日)

 ここ数年、学術的に意味のある天体観測に血道をあげてきた私は、今スキルアップの転換期を迎えている。観測者が少ないマニアックな分野の観測に従事してきたが、そこは住宅密集地での事、必ず同じ観測をしている人が近くにいる。私の観測精度の稚拙さは、それらの人の観測データによって修正されてきた。最初の接食観測は、観測時に声を録音し、しかるのちに公衆電話で時報を録音したから、1秒程度の誤差が生した。その後携帯電話をを購入し、時報と声を同時に録音できるようになったが、誤差は0.4秒残った。そこに持ってきて、観測者の多発である。神奈川県内だけで、常時2名が観測している状態になってきた。そこでスキルアッブの必要性を感じ、CCDカメラの購入に踏み切ったのである。ところがところが、携帯電話の時報は、若干の遅れを生じるというのである。最近はやりの電波時計も、液晶表示にタイムラグが生じるので、ダメだという。残るのはGPS時計と短波ラジオの時報だが、前者は自分で作成しなければならず、かなり高価なものらしい。そこでN医師に相談したところ、彼が中学時代から愛用していたラジオを、こころよく貸して下さった。ところがところが、これが全然受信できない。先生に言ったら、フタを開けて水洗いして乾燥させ、直してしまった。おそるべきN医師である!
 しかし困灘はさらに続く。国内のJJYは、すでに放送を中止しているである。長波帯(400KHz)に移行してしまい(電波時計のため)、受信する装置が発売されていないし、たとえ受信できたところで、時報は聞けないのである。そこで、韓国か中国かハワイの時報を受信しろという。短波は電離層と地上で何度もバウンドして遠方に届くため、受信状態が常に変わる。そのため、複数の周波数で放送しているという。旧JJYと同じ周波数帯だというので、5、8、10MHzのあたりを丹念に調べていたら…。入った入った! 10MHzのあたりで入りました! 近辺の周波数では、中国語や韓国語の放送も入ったりしている。それにしても、すさまじいノイズだ。どうしよう・・・

*土星の接食(2002年2月4日)

 土星が月に隠される現象が、1/25未明に見られました。横浜を北限界線が通るので、筆者は磯子区まで行ってみました。思えば1974年2月、当時中1だった私は、深夜の外出を親に認めて貰えず、泣く泣く土星の接食を見逃したのでした。

 あれから28年、筆者は見事雪辱を果たし、土星が月に半分だけ隠される現象の一部始終を観察する事が出来ました。

 ところがです。そのために購入したカラーCCDカメラが作動せず。ビデオ撮影出来なかったのです。原因は何と、+ーの繋ぎ違いでした。悔しい(;_;)

 同様の現象は、今年3月20日にも起こり、今度は南限界線が横須賀市を通っています。今度こそは・・・