2004年 黒猫荘東京乱歩オフ
極私的レポート
文責:SAMANA
2004年の8/19〜8/24の間に開かれる「江戸川乱歩と大衆の20世紀展」にあわせて、あまのさん(47号室)が 黒猫荘オフ会を企画してくれました。また、地元民であるのりりんさん(24号室)も幹事として協力され、2日に 渡るオフ会が実現されることに。 最初の名古屋や大阪・神戸全体オフこそ参加出来たものの、富山民宿泊り掛け・浜松温泉泊り掛けの両黒 猫荘オフに参加出来なかった悔しさを晴らすべく、1ヶ月ほど前から奥さんとの関係をトミー&タペンスかキャ レラ&テディ、はたまたジェーン・ジェフリィ&メル・ヴァンダイン、もしくは久保隆&桑野厚子、何だったら大前 田英策&竜子、いっそ氏家周一郎&早苗のごとく仲むつまじい関係を心がけた結果、何とか遠隔地泊り掛け 遊びに出ても良いという答えを引き出すことに成功。 おおむねの行程は以下の通り。 |
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1日目 8/21(土) 世田谷文学館(常設の横溝正史関連資料等を見学)→黒猫荘オフ1次会→同2次会 2日目 8/22(日) 「江戸川乱歩と大衆の20世紀展」&土蔵見学→昼食→カラオケルーム話部屋→解散 |
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ところどころウケを狙って誇張している箇所が少々……どころか膨大にありますので、そのあたりは何とか雰 囲気をかぎとっていただいて、差し引いてお読みいただければ幸いです。 心ときめき胸踊らせる、ある意味、関口巽のように気味悪い38歳のオヤジ、SAMANA(16号室)のオフレポ。 よろしかったらお付き合いくださいませ。 |
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1.世田谷文学館 |
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7時20分に自宅発。新幹線の中でジョン・ディクスン・カーの遺作『血に飢えた悪鬼』読了。少しブルー。 12時過ぎに待ち合わせ場所である芦花公園に到着。昼食・喫茶の後に出向くと、そこで森下さん(52号室) の姿が。 森下さんとは大阪・神戸オフ以来。少し話してる間に細谷さん(52号室:屋根裏メンバー)がご到着。 アンソロジーがどうの、松本清張こうの、締め切りがやいの、仕事がやいのといった話をお聞きしてるところに 広川さん(52号室:屋根裏メンバー)と横井司さん(52号室:屋根裏メンバー)が到着したので、『真鍮の家』の 5人の退職警官のような足取りで、一同連れだって文学館へ。 |
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当日のイベントで絵本作家の佐野洋子トーク&サイン会が開かれていました。森下さんからお約束のように 「佐野洋とよく間違えるんだよね。まぁどっちも好きだから別にいいんだけど」との台詞が。佐野洋&洋子のコ ラボレーションによる「推理絵日記」という、実現すれば間違いなく不条理色満載の世界を思いつきましたが、 すぐに頭から振り払う。 |
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館内では、午前中から乗り込んで資料調査をしていたつなさん(70号室)と遭遇。思っていた以上にお若くて ビックリ。つなさんはそのまま調査を続けるということで、一行は展示会場へ。イベント展示はそこそこにして、 2階の常設展示に。世田谷区ゆかりの文化人として小栗虫太郎・海野十三・中井英夫といった名に目がいくな か、横溝正史のコーナーへ。ただ、別の横溝イベントの準備からか、横溝書庫の再現はなく、角川文庫の横溝 作品が陳列されておりました。まぁ、それでも「あ、これ持ってる。これは持ってないわ」というふうに一人で楽し んでおりましたが。 近くに設けられていた大藪春彦関連の展示で、生原稿の文字の読みにくさに驚き。汚いわけではなく文字が 小さ過ぎて読めなかったのです(特にひらがな)。また、本人のパスポートなどから大藪春彦というのが本名だ と知ったのにもプチびっくり。 ミステリ系以外の作家での展示物では、森茉莉が女優の赤木春恵から贈られて愛用していた犬(熊?)のぬ いぐるみが印象的。単品ガラスケースでわざわざ飾ってたのが不思議。 また、自動人形からくり箱「ムットーニ」というものが3つ飾られていて、それぞれ萩原朔太郎『猫町』・海野十 三『月世界探険記』・中島敦『山月記』をイメージした世界が、からくり箱の中で展開されるというもの。そのなか では『猫町』が印象的でした。少し入り込んでしまって背中がゾクゾク。どう実現出来るのかというイメージはわ きませんが、乱歩『押し絵と旅する男』をこのムットーニでぜひ味わってみたいなぁ。いっそそのまま×××… (以下、伏せ字)。 見学を終えてつなさんと合流。喫茶室へ。横一列の「家族ゲーム」みたいな席で自己紹介。つなさんと広川 さんと主に喋ることに。つなさんの野望などを聞く。仁木番組の録画撮りは家庭の事情で出来そうにありません と、どさくさに紛れてこのレポでご報告。 |
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1次会の集合まで時間があまったので、私はホテルにチェックイン・他の方々は池袋での古本市に向かうこと に。駅のホームでは、3日ほど前に行われた台湾からのミステリファン歓迎オフの話を、電車の中では細谷さ ん・横井司さんから文庫解説についての話などを少し伺う。また、お二人で松本恵子なる人の会話が始まり、 『海神の晩餐』での登場でその存在を初めて知った私は、その時は名前もうろ覚えだったので今ひとつ自信が 持てず、「その人、誰?」とお聞きするも、お二人はそのまま会話を突っ走り。私は置いてけ堀の与吉郎のよう に十秒ほど死んでいましたが、電車の降り際に再度お聞きして確認できました。よかったよかった。 私と細川さんとはここでお別れ(1次会は不参加とのこと)。あまりお話しすることは出来ませんでしたが、それ でも車中の会話は楽しかったです。また遊ぶ機会があればつきあってやってくださいませ〜。 |
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2.オフ1次会 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
池袋到着後、ホテルに入ってチェック・イン。縁側でぐだぐだしてるオッサンのような格好で待ち合わせ場所 の「いけふくろう」へ。しばし迷ったけれど、無事到着。ひょっとしたら一番乗りだったかも。しばらくしてのりりん ・のりりんさん相変わらずまんまる。なぜか津村秀介本2冊を押しつけられる。 ・鮎さんとは初対面なのでどーもどーもとご挨拶。 ・寒月さんには、私が参加者リストから名前を見落としていたせいで「何で来てんの?」と、思いっきり 無礼な言葉をぶちまけてしまう。あああ。本当にすいませんでした。お詫びにお化け屋敷オフは自宅 から成功を祈っておきますです。 ・皐月さんとは、山村美紗「ここは私のテリトリー」京都での二人オフ以来で、お久しぶりのご挨拶。 |
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以下、18時半集合までにわらわらと集まって来られましたが、ここではその時の印象的なことだけを。 ・あまのさんから大阪・神戸オフ同様「私が今立ってるここはドコ?」電話が入ったようですが無事到着。 ・無謀松さん(18号室)と久々にご対面。「お久しぶりです」と声をかけるも、鏡が横にひび割れた マリーナ・グレッグ特有の表情を一瞬浮かべた後に、満面の笑みで「お久しぶりです」のお言葉が。 「私の名前、覚えてはります?」と問うても満面の笑顔でそのままニコニコ。 ………素で忘れられてました。 ・足立さん(52号室:屋根裏メンバー)が到着後、おもむろに乱歩写真入りの新聞を掲げ挙げる。そのバイ タリティに「負けるもんか」と、そっと拳を握る。 ・逆にmatsuoさん(15号室)の姿が見えず。忙しそうなご様子でしたが書評wikiの話もちょっとしたかった ので、残念です。 ・あああ。それにつけても、このメンツによつやさん(36号室)が加わっていてくれたらもっとスゴイのに… と思うことしきりで、不参加が本当に残念。次の機会には、ぜひご一緒に黒猫荘オフに参加いたしまし ょう。 |
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総勢20人で1次会の店に移動。道中、川口さん(30号室)からリアルな家族関係の話をお聞きする。お互い 頑張りましょう。所有本の価値も量も違いますが、お互い自業自得であることには変わりがないはずですから。 店内は個室の3テーブル。確かこういうグループだったように記憶してます。覚え違いはご容赦ならびにご指 摘願います(敬称略)。 |
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・小林オーナー、つな、花咲か爺さんの犬、森下祐行、横井司、広川、浜田 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
小林オーナーの挨拶で1次会がスタート。簡単な自己紹介(名前・好きな作家・乱歩についてひと言等)が行 われる。乱歩に関しては好きな作品で『何者』『孤島の鬼』『押し絵と旅する男』『目羅博士の不思議な犯罪』が あがってたのを覚えていますが、それ以外にもあがっていたはず。 流行りの店らしい演出で時間をくった(どうやら私たちは怪人襲撃で危機に陥っていたのを店側の活躍で事 なきをえたらしい。有り難いことです)ものの、たぶん和気藹々と話がはずんだはず。たくさん話したはずなの に、このあたりは記憶が定かでなく、以下の簡単コメントも数が少なめ。申し訳ありません。 |
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・川口さんと皐月さんと私でコップとして使われていたビーカーの話。飲尿療法や細長い温度計など。 ・アシェさんから佐野洋含めた推理小説についてちょっと話。推理小説にも面白いのはたくさんありそう。 ・ひでさんのお仕事について少々。 ・花咲か爺さんの犬さん・アシェさん・ひでさんから名刺を頂戴する。 ・里崎さんから乱歩新聞記事を押しつけ……もとい、ありがたく頂戴することに。今回不参加の杜呂さん (33号室)に「いつか必ずお会いしましょう」との伝言をたくす。 ・若かりし頃の泡坂さんに森下さんはこっそり萌えている。出ないとあんな資料を持ち歩いてるはずがない。 ・のりりんさんは、今、感動体質らしい。 ・森下さんの即席国産ミステリベスト5が時間切れでそのまま宙に浮いてしまうはめに。 |
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とにもかくにも、いろいろ楽しい語らいがあちこちで交わされていましたとさ。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.2次会−PART1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
20時半頃に1次会終了。店をでた後、川口さんとお別れ(お疲れさまでした)。入れ違いでSFえんじさんが合 流することに。恐らくこのメンバーで2次会に突入。カラオケルーム2部屋に分散。先のメンバーから判断すれ ばこんな部屋割りになるはず(敬称略)。覚え違いは…以下、同文。 |
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・小林オーナー、つな、花咲か爺さんの犬、横井司、鮎、里崎、あまの、皐月、アシェ、ひで、SAMANA ・SFえんじ、寒月、國桃櫻、無謀松、足立、森下祐行、広川、浜田、のりりん |
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最初のほうで鍋谷さん(52号室:屋根裏メンバー)が合流。私のいる部屋のほうに来ていただいてご挨拶。 速射砲のごとく喋っていただく。しばらく雑談が続いた後、簡単なゲームをすることに。 よくあるパターンで、この部屋全員が読んでるミステリ作品を当てるというもの。「え〜。すぐ出ちゃうよ」「当た ったら何がもらえるの」という声があちこちであがりながらも、ゲームを開始。スタートはその時の席の並びで、 つなさんからスタート。一巡した結果は以下のとおり。 |
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あがった作品名を見ると、皆、自信を持って当てにいってることが伺えます。発言の時の顔もけっこう自信満 々でしたし。一つだけ「どうして?」と思われる作品も見受けられますが、とにかく全員「当て」にいっておりまし た。未読者1人という惜しい答えもありましたが、結局、正解者はでずじまい。 「あの小林オーナー主催のミステリ長屋のオフなのに、これはヤバイぞ」といった思いが全員の胸に宿りは じめました。その結果、次にランダムで出された作品名は以下のとおり。 |
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散々な結果です。世界初や代表的古典のミステリ小説あり〜の、社会派推理小説の雄の代表作あり〜の、 当代人気作家の出世作やデビュー作があり〜の、幼少期に読んでる可能性の高いジュヴナイルあり〜の、 映画化された話題作あり〜のと、各自が智恵をだしあって作品を絞り出すもやっぱりダメ(宮部みゆき作品が あがってませんが、これは途中の会話で正解にならないことが判明したため)。 みんな、眉間に皺が寄りはじめました。そこでとうとう、全員で考えぬいてでた作品名が以下。 |
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ダメです。ホームズの超有名作でも、大絶賛された超有名癒し短編集でも未読者がいます。ひでさんがあ げた国内本格ミステリの聖域である鮎川哲也作品も、一つじゃ絶対に心許ないということで決めた3連発と っておき作品群も花と散る。 そこでみんなは考えました。もう恥も外聞も脱ぎ捨てようと。最後は絶対に決めようと。 その結果、出された作品がこれ。 |
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作品じゃなくなっちゃいました。 金田一作品のどれか一つでも読んでいればいいという、反則技としか思えない所業です。 恥と外聞は見事なまでにどっかに飛んでっちゃいました。 で、その結果……。 |
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玉砕しました。 でも、みんなはめげません。恥と外聞は脱ぎ捨てましたから、今度は何とそれらを前回以上にぶ厚く着始め たうえで、改めてスッポンポンになりました。その結果がこれ。 |
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ヤケクソです。所業が麻耶雄嵩を超えました。 それでもこの域まで到達しちゃったんですから、ミステリの神様はきっと私たちに微笑みかけてくれるはず。 |
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神様から唾を吐かれました。 もう動けません。皆が『十日間の不思議』のエラリー状態になった時、誰かがつぶやきました。 「乱歩なら……」。 そうです。精も根も尽き果てたとき、今回のオフの源といえる作家の名前があがりました。最後の力を振り 絞って皆が声を揃えて言いました。 |
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長編はもちろん入ります。 ジュヴナイルももちろんOK。 短編も入ります。 評論も入れることにしました。 いざとなったら、解説文だけでも序文だけでも絶対に認めるぞという気構えも出来ています。 その結果………………。 |
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こうして、ミステリ長屋黒猫荘の東京乱歩オフ2次会(PART1)は、いかにも乱歩オフにふさわしい幕切れを 迎えることが出来たのです。 ←いや、違うだろ |
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4.2次会−PART2 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
全員既読当てゲーム(真剣版)でかなりのスペースを使ってしまいましたが、時間的にはそんなに長時間だ ったわけでもないので、ここではそれ以降のことを。 しかし、ゲームで「読んでない人、手ぇ〜あ〜げてっ!」と、嬉々とした声あげてはしゃぐオヤジもいったい 何だかなぁ……。 |
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未読者0人がでた後は、各自の興味からあがった作品名などが対象に。以下はその結果。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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個人的にはいろいろと興味深い結果で面白いです。 また、既読ミステリの中で最も新しい作品も聞いてみました。結果は以下のとおり。 |
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このあたりから、森下さんもこちらの部屋に移ってこられた模様。 あと、ここで一つ訂正。私は高里作品をあげてますが、実はこれ、間違いです。はやみねかおる『都会のトム &ソーヤ』が既読最新ミステリでした。ごめんなさい。しかし、やっぱり新しい作品はおおむねチェックされてる んですねぇ。 私の場合、はやみね作品を除く、自分で買っての新作ミステリはまだ霧舎巧だもんなぁ。どおりで話について いけない訳であります。 |
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その後はもう、みんなハイテンションでした。森下さんは石の森章太郎マンガを知らない人がいると知ったあ たりから壊れだして、石の森コミックの素晴らしさを熱く語りだすし、「おそ松くん」の兄弟全員の名前を言える と豪語して滑らかに言い終えた割には、チビ太が持ってるおでんの具の、上から順の形の順番を間違えてし まうは、横から横井さんが「一番下の具はちくわぶのはず」と冷静に指摘してくれるは、私と森下さんとあまの さんが、里崎さんに3カ作家(カー・クリスティ・クィーン)個々のお勧めを披露して押しつけるは、SFえんじさん と鍋谷さんがロス・トーマスについて討論しだすは、広川さんが「隣の部屋は特撮話で盛り上がってる」と勧誘 にくるわと、何が何やら阿鼻叫喚状態。 |
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2時間たって延長組と帰宅組に区分け。帰宅組は寒月さん、國桃櫻さん、無謀松さん、足立さん、浜田さん。 浜田さんとは1次会で挨拶した程度のちょっとした話だけで、ゆっくりお話出来なかったんですが、これに懲り ず、また遊んでやっていただければ嬉しいです。あと、同じ関西圏の櫻さんと今回のオフでほとんど話してな かったのに気づいてビックリ。大阪オフで話す機会が多いので、その時にはまたよろしくお願いいたします。 |
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残留組はそのまま再び阿鼻叫喚。さすがに再延長するだけの体力は残っておらず、結局2次会は0時前に お開きとなりました。 皆さんとはJR改札あたりでお別れ。同じ方面に向かうひでさん、里崎さんと歩きながら話すうちに、私とひで さんのホテルが同じであることが判明。途中のホテル宿泊の里崎さんを見送り、オフの人間関係についてちょ こちょこ話したりコンビニに寄ったりして、ホテルに到着。 明日、ひでさんは別グループでの行動ということだったので、ロビーでお別れ。 テレビでオリンピックを眺めつつ、1時半頃に就寝。おやすみなさい。 さぁ、明日はいよいよ乱歩展だぞっと。 |
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5.乱歩展示会&土蔵見学 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
7時半頃、起床。待ち合わせ時間は9時50分。わらわらとオフ参加者が「いけふくろう」前に集まり出す。 本日のみの参加であるキリさん(65号室)とも無事に遭遇しましたが、森下さんが体調不良で欠席との連絡。 きっとチビ太のおでんの呪いに違いない。アシェさんは途中参加。鍋谷さんは大事な用事があるとのことでし たが……。 2日目不参加の小林オーナーは、「皆を見送りに」ということで、わざわざ集合場所に来られました。本当 に頭が下がる思いです。「ミステリ」を軸にして、新しい出会いと楽しい再会が幾度も経験出来るのは、小林 オーナーが黒猫荘を運営してくれているおかげです。本当にありがとうございます。またお会いできる日を楽 しみにしております。 皆で記念写真などを撮って、いざ出発。 昨日のみ参加などもあって、今日の参加者は以下のとおり(敬称略)。覚え違いは…以下、同文。 |
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・つな、花咲か爺さんの犬、鮎、里崎、あまの、皐月、アシェ、SAMANA、無謀松、広川、のりりん、キリ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
乱歩展に突入。思っていたよりも個人的には満足満足。ミステリには直接関係しない当時の時代背景を示 す資料なども多くあったのですが、文献資料等を含めてミステリ色が薄い印象を持つ人もいるでしょうが、個 人的には、時代の移り変わりと乱歩諸作品との、目には見えにくいけれども切っても切れない繋がりが示さ れることで、当時の時代における乱歩の位置づけみたいなものが浮き上がって見えるように感じられて、楽し めました。確かに土蔵の中にある代表的な蔵書一覧みたいなものは見てみたかったですが。 以下、展示会に関してコメント。 |
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・一般観客対象の説明とはいえ、いきなりの「二銭銅貨」ネタバレパネルは、やっぱりちょっと悲しかった。 ・日本推理協会(?)から贈られた還暦祝いのスタジャンは、欲しくなりました。特にエンブレムが好き。 ・改めて乱歩の整理癖に驚き。また、いくつかのスケッチが残されてる絵心にも驚き。 ・大事な用があったはずの鍋谷さんが来場。嬉しく思いつつも、大丈夫なのかなぁとちょっと心配。 ・乱歩本人と奥さんのフィギアが飾られていました。それを見て「欲しい」とつぶやく女性が一人。ちょっと引く。 ・明智小五郎が、いなせな姿で活躍する諸作が「通俗もの」と位置づけられてることを知り、勉強になった。 そんな事も知らなかった。 ・実物の書棚展示にちょっと感動。 ・猟奇的コーナーでの家族連れ。 子ども「ねぇねぇ。この人、首食べてるの?」 母親「う、うん。そうねぇ。……………(小声でぼそっと)困るわぁ」 ・販売コーナーで講談社版の貼混年譜購入にちょっと迷うが、結局見送り。 ・土蔵に向かう途中、百貨店1階フロアで聞こえた女性のひと言。 「1階フロアって、私なんかがいちゃいけないような気がします」 またもや、ちょっと引く。 |
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展示会場から土蔵までは歩いて約7〜8分。最初に立教大学の大教室らしきところに誘導される。タバコ を吸うため、入る前に一服。そこで、アシェさんから先日のシンポジウム話を、のりりんさんと共に聞く。一服 後、大教室に入ると前から順に着席。土蔵に関するビデオを見る。導入部はいいけれど、途中から土蔵本 体の保存に関する建築学的な講釈が延々と。もっと土蔵の中身(蔵書)について触れてほしかったなぁ。 順番が回って来たので外に出る。入場券を渡していざ見学と思いきや、またも止められて今度は4列に整 列させられる。まさかこんなところで運動会の行進隊形をとらされるとは思わなんだです。 「どうぞ」という声とともに、やっと土蔵の敷地内に突入。まずは土蔵の向かいに再現された乱歩邸のリビ ングを見る。この部屋が恐らくジョルジュ・シムノン来日に備えてリフォームされた部屋だと思うんですが、 説明パネルらしきものが全くなかったので、真相は不明。 肝心の土蔵は、入り口部分が透明パネルでさえぎられていて、中に入ることは出来ない状態。パネル越し に見える本の背をぼんやりと眺めて、終了となりました。 |
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6.昼食&カラオケルーム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
会場から出ると、今回のオフ発起人&幹事のあまのさんが既に一足早く帰ったことを知る。今回のオフで 楽しい時を過ごすことが出来たのもみ〜んな、あまのさんのおかげ。改めてお礼申し上げます。本当にあり がとうございましたです。 その後、残った一行で昼食をとる。そこでもいろいろとミステリ話。鍋谷さんがシミタツやら佐々木譲やら 東直巳の名前を持ち出していたのが印象に残ってます。 そんな中、里崎さんがおもむろに私にエラリー・クイーンの『途中の家』を私に差し出す。昨日のカラオケ 部屋で、森下さんと私がこの作品を里崎さんにお勧めしたので、わざわざ購入されたとのこと。その純真さ に感激したので、犯人を人物リストで親切に指し示してあげようとしたら、いきなり断られる。何でだろう? この後どうしましょう? との話になって、ボーリングという元気ハツラツな案がでたものの、無謀松さんが 「いいですねぇ。それじゃあ俺は帰ります」との正直なご意見で即却下。 とりあえず場所を変えて話を続けましょうということで、またもカラオケルームに突入することになりました が、キリさんとはここでお別れすることに。キリさんとはほとんどお話することが出来なかったので残念至極。 またお会いする機会が必ずあると思いますので、その時はまた話してやってくださいませ。のりりんさんの 残念そうな顔も印象的でした。 今回のオフ最後の場となる、カラオケルーム参加者は以下のとおり(敬称略)。覚え違いは…以下、同文。 |
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・つな、花咲か爺さんの犬、鮎、里崎、皐月、アシェ、鍋谷、SAMANA、無謀松、広川、のりりん | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2日目&昼間ということもあって、昨日ほどの阿鼻叫喚には至らず。それでもまたもや楽しい時間を過ごす こととなりました。 ・花咲か爺さんの犬さんに、金田一ジュヴナイルの登場人物相関関係や金田一の服装について質問。 ・叙述好きのりりんさんが、折原一作品では黒星作品のほうをより高く評価してることにちょっとビックリ。 ・私が持っていた所有本リストを基に、鍋谷さんがハードボイルド&冒険系の話をいろいろ私にふってく れる。トニー・ケンリックの『バーニーよ、銃をとれ』の話があがった時は、私の中では『スカイ・ジャック』 を凌ぐマイ・ベスト・トニケン作品であるだけに、とても感動。あれは本当に面白いですよね〜。 ・黒川博幸作品についてもいろいろと話をもちかけてくれるも、記憶力のずさんさと積読数の多さで満足に お相手出来ませんでした。他に原ォやスティーヴン・ハンターなども同様のていたらく。ううう。本当に申し 訳なく思っています。すいませんでした。 ・他にロス・トーマスや風間一輝作品についていろいろと話をお聞きする。稲見一良の名があがった時に は鍋谷さんと共に、のりりんさん・里崎さんに懲りずにお勧めしてしまいました。 ・その里崎さんがサイト立ち上げするとした時のネタとして、「一発屋作家」企画などをのりりんさんが提唱。 私自身はその企画を勧めた記憶はないんですが、いつのまにやら「そそのかし」人間になっている模様。 そういえば、のりりんさんには「勝目梓コアサイト」を作るよう進言した記憶があるような。 ・鍋谷さんからは他にも面白い話をお聞きするが、ここでは割愛。書いちゃいけない気もしたり。 ・つなさんと鍋谷さんのプロレス話。最近は全く判りませんが、子どもの頃に見てた全日・新日の話(世界 最強タッグ選手権のファンク兄弟や、猪木vs小林などなど)を持ちだして熱くなろうかと思ったんですが、 そのまま3人が異世界に飛び込んでしまうような気がして断念。 などなど。 |
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時間はあっという間に過ぎ去り3時過ぎ。遠方者がそろそろ帰る時間ということで、とうとう解散となりました。 お疲れさまでした〜の声もあちこちに、私は鮎さんと鍋谷さんと同じ電車に乗り込み。鍋谷さんにはわざわざ 中央線のホームまで案内いただき、最後までお世話をかけてしまう。本当にありがとうございました。新宿か ら東京までは鮎さんと。車中、のりりんさん宅で撮影された書影を見せてもらう。むふふふふ。 東京駅に到着。ここで鮎さんとお別れして、とうとう私一人。家族へのおみやげを買って、楽しかった思い出 を胸に帰路についたのでありました。 |
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7.さいごに | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大阪・神戸オフに引き続き、馬鹿長いオフレポになってしまいました。最後までお読みいただいた方に感謝 いたします。 今回のオフの感想……というか、毎度毎度同じことを思っているんですけれど、「今回もえらくはしゃいでし もたなぁ〜」という思いが残りました。はしゃぎ過ぎの私を見て、眉を顰めてた人もひょっとするといらっしゃっ たかもしれませんが、この嬉しがりの性格は、ちょっとなおりそうにありません。なにとぞご勘弁くださいます ようお願いいたします。 「オフ会に参加したら絶対に楽しい」、「オフ会最高!!」、「絶対参加すべきだ」と言いきってしまうのは、 このややこしい世の中の恐しさを思い描いた時、到底出来なさそうなことではあるのですが、それでもネット 上での付き合いを深めつつ、慎重に判断することで、その危険性は少しでも回避できるかもしれません。 同じ趣味・同じ嗜好を持つ人と一緒に話し、考え、笑ったりするのはやっぱり楽しいものです。 この冗長なオフレポを、ちょっとでも楽しんで読まれたオフ未経験者の方がもしいらっしゃったら、最後に 私から願い事を。 楽しいひとときをもたらしてくれる愉快なオフ会に、参加する日が来ることを心から願っておりますです。 ※8/26追記 ・参加メンバーお一人の名前を間違って記入しておりましたので、本文を修正いたしました。 (誤) 浜名さん → (正) 浜田さん 私の聞き取りミスでございました。誠に申し訳ございません。つつしんでお詫びいたします。 |