はやみね作品ミステリ小ネタ集  ※人によってはネタバレになるのでご注意を。

人形は笑わない

参照本:「人形は笑わない ―名探偵夢水清志郎事件ノート―」 2001年8月24日第1刷発行

 

※説明をみる場合は空欄を反転して表示ください。

該当ページ等 小ネタ 説  明
P.6 3行目 完全犯罪 作為的でありながら決して発覚することのない犯罪のこと。ちなみに以下の
人たちがこの犯罪をモノにしています。恐いですね(笑)。
  青柳友子、伊坂康宏、石沢英太郎、小栗虫太郎、佐野洋、都筑道夫、
  福永武彦、由良三郎、エラリー・クィーン、フレドリック・ブラウン、ベン・レ
  イ・レドマン
※上は「完全犯罪」という文字を長短編のタイトルに使った人たち。もっとた
  くさんいると思いますが所有本の中ではこの人たちだけでした。ちなみ
  に海外作品は翻訳分によってます(苦笑)。
P.9 4行目 新聞のスクラップ この美衣ちゃんの趣味って、あの江戸川乱歩の趣味(?)と同じなんですよ
ね。今さら気づきました(汗)。
江戸川乱歩は自分について書かれた新聞・雑誌等の記事を切り抜き、丹念
にスクラップ収集していました。これらのスクラップは「貼雑年譜」とよばれて
います。今にして思えば江戸川乱歩推理文庫の補巻として刊行されたもの
を注文しておけばよかった・・・・(泣)。
P.16 5〜11行目 教授はテレビを〜
納得できた
このように、実際の現場にはいっさい出向かず、新聞記事や人からの情報
などで事件を解決してしまうタイプの探偵は俗に「安楽椅子探偵」とよばれ
ています。この探偵方法で有名なのはハンガリーで生まれたバロネス・オ
ルツィの「隅の老人」が有名。短いロープを手にして結んだりほどいたりしな
がら人の話を聞くクセもまた特徴的です。
現場見ずして謎を解くという、とても名探偵向きの設定であるため、他の多く
の名探偵も一度はこういうスタイルで謎解きしてるケースはあると思います。
P.65 4行目 虹北商店街の
古本屋さんで〜
ということは、真っ青な顔で亜衣ちゃんのお願いを却下したのは虹北恭一郎
じいちゃんだったんでしょうか? 恭じいちゃんの真っ青な顔を想像するのも
楽しいです(笑)。・・・と書いたら、P.82の2行目で恭一郎じいちゃんの名前
がでてきました。やっぱりそうだったんですね(笑)。
ちなみに恭一郎という名の名探偵は他にいます。ミステリだけにとどまらない
多芸な作家、東野圭吾が生み出した加賀恭一郎がその人。加賀のデビュー
は意外に古く、『放課後』で乱歩賞受賞後に書かれた『卒業 雪月花殺人ゲ
ーム』で登場しており、まだ大学生でした。息の長いキャラであります(笑)。
P.71 1行目 片岡知恵蔵の
『犬神家の謎〜』
片岡知恵蔵は歌舞伎役者から映画俳優に転向した、戦前から活躍した時代
劇の大スター。現代劇にも多数出演しており、なかでも金田一耕助役と多羅
尾伴内ものはミステリ好きの間で有名(笑)。
私も片岡知恵蔵の金田一ものはみたことがありませんが、どうやら背広姿で
登場していたようです。関係ありませんが、中尾彬によるジーパン姿の金田
一はみたことがありますが、内容はすっかり忘れました(爆)。
P.71 2〜3行目 『オリエント急行〜
『ナイル殺人〜
ともに有名俳優が大挙出演してるオールスター・キャストと呼ばれるものです
が、ミステリ映画としてもとても出来が良かったように覚えています。また、探
偵役は両作ともエルキュール・ポアロですが、演じてる俳優さんが違っていて、
『オリエント〜』はアルバート・フィニー。『ナイル〜』はピーター・ユスチノフとい
うともに名優で知られる人たちでした。風貌的にはアルバート・フィニーがぴっ
たしだと思うんですが、ピーター・ユスチノフのポワロも作品を見ているうちに、
全く違和感がなくなってきたのがなんか不思議でした。これが映画(もしくは
名優?)の魔力なんでしょうか(笑)?
P.72 2行目 『鏡は横に
 ひび割れて』
こちらの作品は探偵役がミス・マープル。クリスティのミステリでポワロと双璧
をなす有名な、セント・メアリー・ミード村の愛すべき「おばあちゃん」名探偵で
あります。初期短編集では聞かされた事件を村でおきた出来事にダブらせて
謎をとく安楽椅子型探偵でしたが、後は自分でも動いて情報を得たりするな
ど、比較的活発な行動もみられるようになりました。
この映画では重要な役どころを演じているエリザベス・テイラーの表情が鍵に
なってたと思いますが、内容をよく覚えておりません(汗)。
ミス・マープルものの小説だとやっぱり『ミス・マープルと十三の謎』に加えて、
『カリブ海の秘密』やシブ目の『動く指』あたりが好きであります(笑)。
P.141 7行目 古典的な針と
糸を使うトリック
この手のトリックを解説したものに江戸川乱歩による「類別トリック集成」や、
それをまた読みやすい形にまとめなおした『探偵小説の謎』といったものが
あります。特に『探偵小説の謎』はこの針と糸を使うトリックが図で示されて
いるので、非常に判りやすくなっています。
また、他にもいろいろとトリック解説本はたくさんでていると思いますが、この
手の本にはトリックを使用した作者作品名を併記してるケースも見受けられ
るし、肝心のネタだけを先に知ってしまい、後に読んだミステリがこれらの元
ネタ作品だった場合には拍子抜けをすることが多々ありますので、読む際に
はある程度の注意と覚悟が必要です(汗)。
また、ミステリの作中で密室の分類を試みた海外ミステリとして、ジョン・ディ
クスン・カーの『三つの棺』とクレイトン・ロースンの『帽子から飛び出した死』が
有名だそうです。
P.142 11行目 螺旋階段 私はこの「螺旋階段」と聞くと、山田風太郎の連作短篇集『明治断頭台』の、
「怪談築地ホテル館」を思い出します。同じ風太郎による『警視庁草紙』と
あわせ、国内ミステリの傑作短篇集だと思ってますので、もし興味をもたれ
た方はぜひとも手にとってみてくださいまし〜!!
P.155 8〜12行目 まだだれが〜
人物のことだ
この犯人役の最も判りやすい例としては、日本ミステリ界の人気を二分する
(ちょと言いすぎ?)当代人気ミステリ作家である綾辻行人と有栖川有栖が
タッグを組んで視聴者に挑戦するテレビ推理ドラマ『安楽椅子探偵』シリーズ
があげられます。
解答編の「笑い」を基調にした作りのおかげで、この犯人役がさほど不自然に
感じないようになっていたのは素晴らしい(笑)。
ちなみにこの『安楽椅子探偵』シリーズは、そのほとんどが関西ローカルでし
か放映されなかったので、関東のミステリ好きの人からけっこう羨ましがられ
たりいたします。いやぁ、関西に住んでて良かったです(笑)。
P.158 10〜12行目 着物に袴〜
かぶるレーチ
レーチが扮しているのは名探偵の金田一耕助。金田一耕助が訪れた田舎の
村としては、八つ墓村、鬼首村、川―村などがあります。
P.192 14行目
〜P.193 1行目
「謎はすべて〜」
「Q.E.D〜」
「この事件の〜」
「謎はすべて〜」はマンガ『金田一少年の事件簿』での決めセリフ。
「Q.E.D〜」はマンガ『Q.E.D. 証明終了』での決めセリフ。
「この事件の〜」は・・・、判りませんでした。流れからいってもやっぱりマンガ
からだと思うんですが(汗)。
P.217 1行目 『復讐するは
   我にあり』
1975年の第74回直木賞授賞作。作者は佐木隆三で実際の事件を題材にした
ドキュメンタリー小説。未読ですが、イメージとして「本格」の対極にあるような
な小説じゃないかと邪推しています(苦笑)。
緒方拳主演で映画化もされ、数々の賞を受賞し、傑作と世評の高い映画だそ
うです。当時、子供だった私はこの映画のCM等からあらがいようのない陰湿
さを感じとったので、見るのを避けておりました。今見たら、面白がるのかもし
れませんが、どうもいまだそういう気分になりません(汗)。
P.230 4行目 『おりん』 おりんという名の老婆は横溝正史『悪魔の手毬唄』にでてくる謎の老婆前とし
て有名ですが、どうやら別作品である短編『車井戸はなぜ軋る』にも、この名
前の老婆が登場しているとのこと。内容を覚えてないので関連性は全くわか
りません(汗)。
あと全くの余談ですが、私が小さい頃、関西ローカルで「ヤング・タウン」とい
う人気ラジオ番組がありまして、その頃、月曜日のパーソナリティーとして人
気をはくしていたのが笑福亭鶴瓶と、なんと「鬼首おりん」という名前の女性
パーソナリティーでありました(爆)。実は関西では有名な女性アナウンサー
の変名だったんですけどね(苦笑)。
P.231 7行目 『宇宙大密室』 はやみねさんが敬愛する作家の一人、都筑道夫の短編集がこの『宇宙大密
室』。ハヤカワ文庫JAででていましたが、今では入手するのがかなり難しい
はず。この短篇集の作品に数編の短編を追加してだされた『フォークロスコー
プ日本』(徳間文庫)のほうがまだ探しやすいと思われますので。興味をもた
れた方はぜひガンバってみてくださいまし〜。
P.252 6〜7行目 舌をだしたネコが〜 これ、絶対何か元ネタがあったはずなんですけど、忘れてしまいました(爆)。
有栖川有栖のあとがきにあるネコマークは舌なんかだしてないし、原稿が「真
っ白」でも江口寿志の場合は「白いワニ」だったはずだし・・・(汗)。
P.260〜
261のかっこ内
人形の塔の〜
ございます・・・」
確か何かミステリ映画(金田一もの?)のラストシーンが元ネタだったように
教えていただいた記憶があるんですが、定かではありません(爆)。
ああ、こんな頭だから読んだミステリをすぐ忘れてしまうんだ私は・・・(泣)。

 

*************** ここから下は お・ま・け ***************

該当ページ等 小ネタ 説  明
P.10 8行目 『わんぱくでも〜
 育ってほしい』
その昔、アウトドアタッチで少しワイルドな雰囲気をかもしだしたロケーションの
なか、子供と一緒に渋いオヤジがハムを焼いているところにこのセリフが流れ
る・・・といったCMがありました。この時のセリフがこれ。当時の流行語にもな
りました。ちなみにこのCMソングもあるらしく、そのなかでのセリフがなんと
「ルパン三世」の次元大介役で有名な小林清志とのこと。
CMのセリフもそうだったかどうかは定かでありませんが、渋めの声だったこと
は記憶に残ってます(笑)。
P.24 7行目 都市伝説 その実体の真実性は怪しいのに、さも本当である(にあった)かのように人から
人へ広まる話のたぐい。私が子供時分で有名だったのは「口裂け女」「なんちゃ
ってオジサン」あたりでしょうか。都市伝説には深夜のラジオ番組からの影響
が大きいように感じられます。ほら、今日も深夜の校庭で二宮金次郎の銅像が
ランニングしていますよ・・・・・。 ←古いなぁ(汗)
P.33 2行目 『無双』って詰め将棋 江戸時代の将棋の名人、伊藤宗看が生み出した詰め将棋の作品集。弟の伊
藤看寿による『図巧』という作品集と並んで、詰将棋の最高峰と言われているそ
うです。あああ。どうしてこんな難しそうなものを作り出すことができるんでしょう。
ほんと人間の頭脳って偉大です(笑)。
P.33 15行目 五百四十七手目の
5一飛
たぶんこれは伊藤看寿の『図巧』のほうの611手詰みの作品。驚異的な頭脳の
持ち主が生み出したその作品は、犯人を一歩一歩追い詰めていく地道努力型
の刑事の足跡をみるかのようなものになっているので、とても興味深いものが
あります(笑)。
P.45 4行目 会長の段田さん、
副会長の浅野さん〜
私はこの執行委員の前ではきっと、借りてきた猫みたいに何も発言することが
出来ないことでしょう(汗)。
P.46 7行目 神野と佐藤 その昔、とある大学の映画研究会を舞台に映画制作に熱い思いをぶつける青
年達を描いた傑作マンガがありました。作者は細野不二彦でタイトルは『あどり
ぶシネ倶楽部』。そのマンガのメイン・キャラ2人の名前がこの神野と佐藤。
コッテコテの熱血スタイルじゃないけれど、それでもいろんな形で自分の思いを
胸に秘めて生きている青年達がとてもまぶしく描かれています。
お勧めです〜。 ←あ、書く場所が違いますね(汗)。
P.55 10行目 宮本武蔵 2003.3時点の大河ドラマの主人公であります(笑)。二刀流とか一乗寺の決闘
とか巌流島の決戦・ツバメ返しとか二人説とか胸ワクワクするようなキーワード
がたくさんありますが、実体として本当はいったいどんな人だったのかは不勉強
にてわかりません(汗)。
P.59 9行目 チェシャ猫 作家、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』に登場する、いつもニヤニヤ
笑っている猫の名前らしいです。アリスは一度読みましたけど、イマジネーショ
ンが貧困なのでその面白さがよくわかりませんでした。私は筋道通った話が好
きなんです(爆)。
ちなみにルイス・キャロルには他に『スナーク狩り』という作品もあるそうです。
このタイトル名の元ネタはルイス・キャロルだったのか(汗)?
また、数学の教師だったようで、本名のチャールズ・ドジスンとして数学や論理
学の著作もたくさん残しているとのこと。
ひょっとして夢水清志郎教授のモデルはこのチャールズ・ドジスンなのかもしれ
ませんね(笑)。
P.69 6行目 『ドラえもん』とか
『東映アニメフェア』〜
『ドラえもん』は言わずと知れた人気マンガ。小学館の学習雑誌でリアルタイ
ムに読んでいたころ、幼心にのび太のおばあちゃんが自分のおばぁあちゃん
とダブってとても好きでした(笑)。
『東映アニメフェア』。私の子供の頃は『東映まんが祭り』というフレーズだった
はず(汗)。
P.71 6行目 『あなたの
 知らない世界』
昔、夏休みの時期になると決まって日本テレビ系列のお昼のワイドショーの
時間帯にこのタイトルをつけた特別企画が放映されていました。心霊体験を
再現ドラマ化したものだったんですが、これが恐かったのなんの(爆)。夜に
なると決まって恐くなるのが判っているのになぜか見てしまう、やっかいな番
組でありました(苦笑)。
P.100 13行目 黒檀〜
吉野杉〜
利休箸〜
熱帯、亜熱帯地方の一部で産出される樹木の一種。本黒檀、縞黒檀、青黒
檀などの種類があって
、高級建築材や高級家具材に適しているそうです。
吉野杉は、日本三大美林としてあげられる奈良県吉野地方にある杉林での
杉のこと。色つや、香りがよく高級内装材としてよく使われるとのこと。
利休箸は懐石の時に使用する箸です。数寄屋箸と呼ばれていたものを茶人
の千利休が改良したので利休箸と呼ばれるようになったそうです。
P.101 5行目 人魚の肉 昔から日本では「人魚の肉は不老不死をもたらす」との言い伝えがあり、有
名なものでは今の福井県である若狭に八百歳まで生きたと伝わる「八百比
丘尼」の話が有名。また、『犬夜叉』の作者として有名なマンガ家、高橋留
美子の作品に、この人魚の肉喰らいを扱った人魚シリーズがあります。
P.105 7行目 「みんな貧乏が
 悪いんや!」
このフレーズはそれこそよく耳にしますが、元ネタとしてはいったい何によるも
のなのかさっぱり判りません(汗)。
検索で調べた中で最も古そうなのは、「フォークの神様」とまで呼ばれていた
岡林信康の代表曲のひとつ、「チューリップのアップリケ」の歌詞にこのフレー
ズがでてくるようです。「くそくらえ節」、「山谷ブルース」、「友よ」など聞いたこ
とある曲名は多いのですが、そのメロディはたぶん耳にしたことがありません。
ファンの方々、ごめんなさい(爆)。
P.106 10行目〜
P.108 13行目
ファッションの紹介! いつも思うんですけど、こういうファッションに関する記述はやっぱり何かを参
考にしてはやみねさんは書かれてるんでしょうね。今の子供達が読んで、違
和感を感じさせないように調べたりするのは、地味だけどかなり手間な作業
(特に男性にとっては)だと思われます(汗)。
P.112 10行目 『憧れのハワイ航路』
『トップガン』
『憧れ〜』は昭和23年に発表され、明るい夢を感じさせる詩と軽快なメロディ
で流行歌となった曲。若い人でも出だしと終りを歌える人は結構いると思い
ます(笑)。
『トップガン』は、1986年製作のアメリカ映画。アメリカ海軍航空隊のエリート
である主人公の成長物語を描いた作品だそうです。私は未見(汗)。主演の
トム・クルーズはこの映画で一躍大スターに。
で、この映画のサントラ盤がまた流行ったんですよねぇ。この頃(80年代)は
他にも『フラッシュ・ダンス』、『フット・ルース』、『ゴースト・バスターズ』など
など、映画と作中曲が相乗効果でともにヒットを記録するパターンが多かった
頃であります。ここで使用された曲は、そのノリの良さからいってケニー・ロ
ギンスの「デンジャー・ゾーン」で決まりでしょう。間違ってもベルリンの「愛は
吐息のように」ではないと思います(笑)。この頃の話をすると長くなりそうです
のでこのへんで。 ←充分長いって(汗)。
P.125 3行目 大きなサルが〜
たたき落しとったわ
「大きなサル」とは、まず間違いなくゴジラよりも前に誕生した「怪獣モノ」の
世界的大スター、キング・コングのことだと思われます。東野さんの年齢を考
えると、ここに書かれたのは1976年のリバイバル版でなく1933年製作のオリ
ジナル版のはず。となると、「高いビル」はエンパイア・ステートビル、「飛行
機」は上下に翼のある複葉機でありました。
P129 14行目 『サイクロン1号』 マンガ家の石森章太郎原作による『仮面ライダー』が1971年に実写版で放
映がはじまり、日本中に大ブームを巻き起こしました。その時、仮面ライダー
が乗っていたバイクの名前が「サイクロン号」であります。
サイクロン号は後々改造されたりしてるそうですが、「1号」「2号」といった呼
び名の区分は特になかったらしく、ファンの間では「旧タイプ」「改造サイクロ
ン」などの呼び名で区分されてるそうです。う〜ん奥が深い(汗)。
P.176 9行目 『まんじゅうこわい』 落語の中では短めのお噺。他に短めのものでは『寿限無』『千早ふる』など
があります。あと、そんなに短くなかったと思いますが、与太郎ががんばる
ほのぼの噺の「かぼちゃ屋」は、機会があったらぜひ聞いたり読んだりして
ほしいお噺であります〜。
P.202 3行目 「竜神さまの〜」 横溝正史原作の映画『八つ墓村』で有名になったセリフ「八つ墓村のたたり
じゃ〜」が元ネタ・・・・かと思いつつ、実はもう一つ元ネタらしきものを思いつ
きました。それは石森章太郎(当時)の『マンガ家入門』におさめられていた
「竜神沼」というマンガ。たしかこの中におばあさんがこれらしきセリフを言っ
てたような記憶があるんですが、手元に現物がないので確認できません。
ごめんなさい(汗)。
P.210 10行目 「大河内〜の丹下左膳」
「鶴田〜の眠狂四郎」
「大友〜の霧の小次郎」
大河内伝次郎は独特の台詞回しが有名で主に時代劇で活躍した俳優。鶴
田浩二は時代劇に加え、任侠もの・現代ものでも有名な俳優。大友柳太郎
は大河内伝次郎のあとに丹下左膳もこなした俳優。片岡知恵蔵の金田一
モノ映画では磯川警部役で出演していたようです。
丹下左膳の原作は他に谷譲次、牧逸馬といったペンネームを持つ林不忘。
眠狂四郎は時代小説で有名な「シバレン」こと柴田錬三郎が原作者。
霧の小次郎は昭和20年代のラジオドラマ「新諸国物語」のうちの一作、「笛
吹童子」に登場する人物らしいです。「新諸国物語」の原作者は北村寿夫。
P.254 8行目 寿限無寿限無〜 ここで唱えられた言葉は、実は落語の『寿限無』にでてくる日本一なが〜い
名前なのであります。私が覚えてる言い回しをここで書いてみると、
 「寿限無寿限無五劫の擂り切れ海砂利水魚の水行末雲行末風来末食う
  寝るところに住むところやぶら小路ぶら小路パイポパイポパイポのシュー
  リンダイシューリンダイのグーリンダイグーリンダイのポンポコナーのポン
  ポコピー長久命の長助」
となります。「長い」に関係する言葉を全てくっつけたらこんな名前になっちゃ
ったのであります。(笑)
P.278 10行目 吸血鬼 恐らく、日本で最も有名な外国産のモンスター。
 ・人の生き血をすするjことによって生き長らえる。
 ・血を吸われた者も吸血鬼となってしまう。
 ・苦手なものは十字架、太陽の光、ニンニク
 ・朝から夜にかけて棺桶の中で眠る。
 ・退治方法としては眠りについているときに、木の杭を心臓に打ち込む
あたりが私の持つ吸血鬼に関する知識ですが、今ではいろんなパターンの
吸血鬼が生み出されているので、生き血をすする以外は人間とほとんど変
わらなくなってるのかもしれません(笑)。
P.278 10〜11行目 昔、難破した〜
つくったって話
この手の話を私がはじめて目にしたのは実は「ドラえもん」でありました。
確か、のび太が桃太郎になって鬼退治にでかける話のなかで知りました。
ちなみにこのお話は、最初に魅力的な謎が提示され、ストーリーが進むに
つれてその謎も合理的に説明がなされていくという展開になっており、今
思えばとても出来のいいミステリじゃないかと思っています(笑)。

「小ネタ」トップに戻る ⇒