はやみね作品ミステリ小ネタ集  ※人によってはネタバレになるのでご注意を。

怪盗道化師(ピエロ)

参照本:「怪盗道化師」 2002年4月15日第1刷発行
19904月発行の「わくわくライブラリー」版ではありません

 

※説明をみる場合は空欄を反転して表示ください。

該当ページ等 小ネタ 説  明
P.98 9行目 [こちょう屋]のおば
あさん−おクマさん
このおばあさんは、はやみねさんの別シリーズ作品にも登場しています。
すこし状況は違うかもしれませんが、まだその作品を読んでいない人は、
おクマさんとの再会を楽しみにしておいてくださいませ(笑)。
P.110 11行目 トラップ(わな) 「わな」以外にも「仕掛け」や「妨げる」などの意味を持つ言葉。その内容
から、冒険小説などでよく使われる言葉かと思われます。
ちなみに私がこの言葉を身近に感じた一番最初は、浦沢直樹の名作『パ
イナップル・アーミー』。ユーモア冒険小説の大家、トニー・ケンリックの作
品を読んだのはその後でありました(汗)。
P.201 11行目 暮伊頓 郎寸
(くれいとんろうすん)
イラストレーターとしての職業を持ちながら、アマチュア奇術師としても活
躍。ひいてはミステリ小説を手がけ、奇術師名探偵グレ−ト・マーリニを
生みだしたのみならず、ミステリ雑誌の編集まで手がけてミステリの発展
に貢献したのが、「クレイトン・ロースン」という人であります。
書かれた小説のほとんどは、いかにも奇術師が生み出しそうな「不可能
犯罪もの」であったそうです。
P.203 5行目 シルクハット 郎寸さんは、帽子から子どもたちにとってあぶないものがでてくると困る
ので、ピエロに盗みをお願いしましたが、ロースンはそのデビュー作で
帽子から「死」をだしてしまいました(笑)。
 ※デビュー作の邦題が『帽子から飛び出した死』なんです。
ちなみに、本格ミステリ作家の同士として仲の良かったらしいエラリイ・ク
イーンとジョン・ディクスン・カーにはそれぞれ『ローマ帽子の謎』、『帽子
蒐集狂事件』という、ともに帽子を扱ったミステリがあります。なんだか偶
然とは思えない、ちょっと印象的な事柄だと個人的に思ってます。

 

*************** ここから下は お・ま・け ***************

該当ページ等 小ネタ 説  明
P.9  7行目
P.9 11行目
『少年ジャンプ』
『少年サンデー』
『少年マガジン』
有名マンガ週刊誌。以下は各週刊誌私の思い出マンガ3作品。
ジャンプは「トイレット博士」「すすめ!! パイレーツ」「包丁人味平」。
サンデーは「がんばれ元気」「赤いペガサス」「サバイバル」
マガジンは「野球狂の詩」「おれは鉄平」「空手バカ一代」。
世代の近い人には、きっと判ってもらえるはず(汗)。
P.98 6行目 だだくさ 「雑然として整理のゆきとどかないさま。ぞんざい。」という意味の言葉だそ
うですが、名古屋方面で「粗末、適当」という意味の方言として認識されて
いるようです。辞書にのってるので、一般に使われる言葉として位置づけら
れているのかもしれませんが、私は使ったことがありません(笑)。
P.100 4行目 『赤鼻のトナカイ』 「まっかな、おっはっなっの〜♪」ではじまるこの歌は、アメリカ生まれのジ
ョニー・マークスという人が作った歌とのこと。で、この人にはほかに『ロッ
キン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー』『ア・ホリー・ジョリー・クリスマス』
といったクリスマス・ソングがあるとのこと。どんな曲んまのか全く判りませ
んが、ひょっとしたらクリスマス・シーズンに一度はどこかで耳にしているの
かもしれませんね。
P.107 11行目 『サンタが
 街にやってくる』
「さあっ(さあさっ?)、あなたっか〜ら〜、メ〜リクリスマ〜ス♪」ではじま
るこの歌のメロディは、アメリカ生まれのJ・フレッド・クーツという人がつく
ったようですが、各種サイトをみた限りでは、クラシック畑でなくエンターテ
ナー系の方だと思われます。ウキウキする曲調のスタンダード・ナンバー
で、皆さんもきっと一度は耳にしてるはず。
P.108 3行目 ホワイトクリスマス 雪がちらつくクリスマス・イヴ&クリスマスの日をさしてこう表現したりしま
すが、この言葉をタイトルにした歌もあまりにも有名。
作詞作曲はアービング・バーリン、歌い手はビング・クロスビー。
もともとは映画挿入歌こっから。に製作された
P.128 13行目 ニシザワ=スピー
ド=ワゴン三世
この当時から、はやみねさんのひとつの特徴(くせ?)である「名前付け」
が姿を現していたことを知って、笑いながらもうんうんと納得してしまいまし
た(笑)。
P.142 11行目 吸血鬼 日本で最も有名な西洋の妖怪といえば、「ドラキュラ」と答える人が多いか
もしれません。でもこの「ドラキュラ」というのは、実は人の名前ですから、
このドラキュラ以外にもいわゆる「吸血鬼」は、存在することになります。
吸血鬼=ドラキュラというイメージがここまで定着したのは、イギリス作家
のブラム・ストーカーによる小説「吸血鬼ドラキュラ」にでてくる、歴史上実
在したヴラド・ツェペシュ公爵という人物をモデルとしたドラキュラ伯爵の存
在、そしてその映画化作品が大ヒットしたことが要因としてあげられます。
P.143 1行目 透明人間 こちらは、吸血鬼よりもより近代的な妖怪(?)。『タイム・マシン』、『宇宙
戦争』などの作品で有名なSF作家、H・G・ウェルズが考え出した人物。
未読のためはっきりと言えないんですけど、この透明人間はその名のとお
りSF設定でもって生み出されたものですから、正真正銘の人間のはず。
作品ではたぶん名前なども書かれているでしょう。案外地味な名前なのか
もしれませんね(笑)。
P.143 6行目 オオカミ男 吸血鬼とともによく知られる西洋の妖怪といえば、この狼(オオカミ)男。
満月の夜になると狼の姿に変わってしまうとのこと。確かに満月というの
は何か神秘的な力を秘めているように感じるときがあります。街中だと夜
でもまわりに明かりが多いので、ほとんど何も感じられないでしょうけど、
暗い山中で見る月はかなり恐い存在のような気がします。
P.174 6行目 ビッグマム 直訳すれば「大きいお母さん」。この「大きい」には、身体だけでなく他の
人もその存在に一目おくといった、存在感・影響力の大きさといったものも
含まれています。
そんな「ビッグマム」のイメージとして私の頭にすぐ浮かんでくるのは、それ
はもう昔のテレビドラマ「肝っ玉かあさん」の主役として有名な京塚昌子さ
ん以外にございません(笑)。

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