カスミグループ、第6回「私の企画」応援します!

12月6日(日)      冬はこたつで民話を聞こう   於:カスミつくばセンター(つくば市西大橋)

どんなお話がきける予定なの?


第1部

茨城の民話(文・鈴木 新)

ダイダラボウ「朝寝ぼう山」
ダイダラボウは多くの県に巨人伝説として親しまれていますが、茨城県が本籍。子供のころ育てられた村のために朝寝坊山を持ちあげて移動させる。水戸の東端の大串の貝塚の上に、太平洋を望む、奈良の大仏より大きい像の主の話。
金色姫
筑波山麓神郡の蚕影山神社の由来記。印度から流れついた金色姫の蚕の一生そのままの物語。遠野の「オシラサマ」よりも合理的な不思議な話。
ぶったたきと半殺し
笑話。物騒な題名だが、これは愉快な話。茶屋の爺さん婆さんの好意で一泊することになった商人が、「殺される」と逃げ出す。

大阪の民話(井岡明子)

長柄(ながら)の人柱
大和・奈良から都が京に移された頃、大阪は水陸の交通の要所としてにぎわっていた。 大阪の真ん中を流れている淀川、そこにかけられている長柄橋にまつわる怨念話。話の骨子は「いらんことはいうな」 という人生訓話になっているが、父を権力者に殺された娘の無言の抵抗に、怨念がこもっている。
てんまのとらやん
大阪・天満にすむ、とらやんという怠け者のおりなす、とぼけた話。

千葉の民話(畠中かよ子)

 においの代金(増間話)
うなぎ屋の前で、かば焼のにおいをおかずに、握り飯をを食った。男は、店の主人ににおい代を請求されたが、 においをかいだだけだからということで、支払った代金は・・・。
馬を大事にした久兵衛さん(増間話)
那古(なご)の町へ薪を売りに行き、石臼を買った久兵衛さんは、帰りは馬に楽をさせようと、 馬に臼をしょわせず、自分が背負った。そうして馬に乗って、これなら楽だろうと考えた。
雨を降らせた龍(印幡沼の話)
沼の主の龍は、ある年の夏、日照り続きで村人が困っているのを見て天に昇り、雨を降らせる。 しかし、龍王のいかりにふれて、三つ裂きにされてしまう。竜角寺、竜腹寺、竜尾寺の名の由来。
 

山形の民話(柴田由利子)

四本(しいほ)めの足
昔三本足であった犬が、御行様(おんぎょさま)とよばれる修験者によって、四本足であった五徳の足を一本つけてもらい、そのありがたさに、放尿の際にぬらさぬよう後足をあげてするようになった話。
天狗のさとり
吹雪の夜、爺さんが炭焼き小屋でいろりのに火あたっていると、天狗が入って来る。そして、爺さんが考えていることをことごとく察し、こう思ったろうと言ってからかってくる。そのうち、手に持っていたかんじきのとり木が、思わず爺さんの手を離れたいきおいで天狗の鼻にペシッとあたってしまう。「やれやれ、人間は思わぬことをするからこわい。」と言って天狗が逃げて行く話。
 

第2部

山形の民話(柴田由利子)

四本(しいほ)めの足
昔三本足であった犬が、御行様(おんぎょさま)とよばれる修験者によって、四本足であった五徳の足を一本つけてもらい、そのありがたさに、放尿の際にぬらさぬよう後足をあげてするようになった話。
 天狗のさとり
吹雪の夜、爺さんが炭焼き小屋でいろりのに火あたっていると、天狗が入って来る。そして、爺さんが考えていることをことごとく察し、こう思ったろうと言ってからかってくる。そのうち、手に持っていたかんじきのとり木が、思わず爺さんの手を離れたいきおいで天狗の鼻にペシッとあたってしまう。「やれやれ、人間は思わぬことをするからこわい。」と言って天狗が逃げて行く話。
蜘蛛(くぼ)と蟻と蜂の羽黒まいり
蜘蛛(くぼ)と蟻と蜂が羽黒山にお参りに行く途中、お金や鯛をを拾い、それをそれぞれが一人じめしようとして争い、蜂は自分に都合がいいように計略するが、蟻にしてやられる話。

千葉の民話(畠中かよ子)

スズメ退治(増間話)
増間の村人達は、稲にむらがる雀を追っぱらってくれるよう、久助という声も体も大きい男にたのむ。 しかし田は久助の足跡だらけになってしまう。村人達は久助の足跡がつかないように、戸板に乗せて、皆でかついで田の中を走り回った。
タコのうらみ(館山市)
布良(めら)の磯で大きなタコを見つけた漁師のおかみさん、タコを岩穴に閉じ込め、 毎日一本ずつ足を切っては食べていた。最後の日、残った一本の足でタコは海中深くおかみさんをひきずり込む。
くらげ骨なし(鴨川市)
龍宮の乙姫様の重病を治すには、猿の生き肝が良いと言う。 亀が猿をだましてつれて来るが、クラゲがおしゃべりをしたので、猿は逃げてしまい、クラゲは罰として皮をむかれ、骨も抜かれてしまう。

大阪の民話(山田幸代)

晴れやかでよかろう
天満(今の大阪市北区)近辺の伝承。大阪弁の楽しさが味わえる。
新助ばなし
大阪府富田林市の伝説。怠け者の新助がまつる、生首大明神の話。
たぬきの芝居見物
千日前(大阪市中央区)の芝居小屋の守り神の話。

茨城の民話(文・鈴木 新)

 
殿様の首(額田の「たっつぁい」話)
江戸時代、今の那珂町額田に「たっつぁい」というちくぬき(嘘つき)の名人がいて、多くの話を残しているが、これはその一つ。鳥が鳴き花が咲き春の陽に殿様がうかれて歩いていると、トンビが空から・・・。
女化稲荷
牛久市内に竜ヶ崎市の飛地があり、そこに女化稲荷神社があり今も信仰を集めているが、その由来記。助けられた恩返しに狐が女に化けて妻になり子どもを生んだが、露見すると姿を隠す。
屁っぴり嫁さん
笑話。同類の話は全国に数多いが、これは茨城県の話。子どもにいちばんよろこばれる民話。大きな屁のお陰で離縁された姑と実家へ戻る道中の数々の椿事。さあ何が出るか。