一般的な司法試験受験生の一年

ここでは、一通りの勉強を終えた一般的な受験生が一年間
どのような生態で生活しているのかを概観してみたいと思います。
もちろん、この形に当てはまらない受験生もたくさんいます。
「大体受験生ちゅうのはどんな一年を送ってんねん。」と思った際の参考にしてください。

[1月]
この時期から後期の論文答練が択一試験対策に合わせて
憲法・民法・刑法の基本三法と呼ばれる分野に入ります(1月は主に憲法)。
また、同時に、択一の答練も中旬頃から始まります。

[2月]
後期論文答練は民法に入ります。
択一過去問を解いていく人がかなり多くなります。

[3月]
後期論文答練は刑法に入ります。
そして、刑法を持って論文答練は終了し、 これから勉強内容は択一対策に絞っていきます。
択一答練を受ける人の数もかなり多くなります。

[4月]
この時期になると択一常勝のベテラン受験生も含めてほとんどすべての人が 択一モードに突入します。
下旬の日曜・祝日には各予備校の択一模試が開催されます。
よって、受験生にとってゴールデンウイークはありません。

[5月]
第2日曜日に択一本試験が開催されます。
下旬に択一本試験の発表があります。

[6月]
択一に合格した人は、発表直後から論文直前答練をほぼ毎日受けます。
そして、論文本試験までの2ヶ月弱のハードな生活が始まります。
択一に失敗した人は、上旬から始まる前期の論文答練を受け始めます(6月は主に憲法)。

[7月]
直前答練も終わり、上旬には論文直前模試が開催されます。
そして下旬(20日頃)の3日間、司法試験の天王山といわれる論文の本試験が開催されます。
この試験が終わった後、論文受験者はぬけがらのようになります。
前期答練は民法から刑法に入ります。

[8月]
論文を受けた人達は、2ヶ月間のハードな生活の反動でこの1ヶ月はほとんど勉強せず遊ぶ人が多いようです。
殊勝な人は口述対策をしたりします。
前期答練は主に商法を受けます。

[9月]
この時期、論文を受けた人は、苦手分野を集中的に勉強したり、口述対策をしたりと
それぞれそれなりのペースで勉強を再開します。
前期答練は民事訴訟法・刑事訴訟法を受けます。
下旬にやっと論文本試験の発表があります。

[10月]
論文に合格した人は、口述試験までの約2週間
死ぬ思いで口述対策に明け暮れます。
その間口述対策講座を受けます。
論文に失敗した人は、上旬から始まる後期の論文答練に参加します(10月は商法)。
択一に失敗した人は、論文受験者が参入してくる後期答練を続けて受けます。
中旬に口述試験があります(約4日間)。
そして下旬に、いよいよ最終合格発表があります。

[11月]
合格祝賀会などが開催される中、後期答練は民事訴訟法に入ります。
択一に受かったことのない人など早めから択一対策をはじめる人は
この時期から択一の過去問を解きはじめたり、択一対策の講座を受けたりします。

[12月]
後期答練は刑事訴訟法に入ります。


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