WORKING QUADS (「重度四肢まひ者の就労問題研究会」ジャーナル)
  1. WORKING QUADS (No.1 〜No.10)
  2. 重度四肢まひ者の就労問題研究会 (編集者10人)
  3. 清家 一雄(代表編集者) Kazuo Seike
  4. 代表者(清家一雄)から from the President
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清家一雄:就労研代表:福岡市在住

2001. 大手門公団アパートでの生活
2001 Independent Living at Ohtemon Apartment
Kazuo Seike

複数介助者態勢による
自立生活

2001年02月16日、寒い日だった。
朝は雪が降っていた。

僕は、いま、43歳だ。

1985年11月、アメリカで
留学生活を始めた時、
僕は28歳だった。

あれから15年経った。

現在も、複数の介助者に
手伝ってもらいながらの
生活を続けている。

日本の社会も変わってきた。
1986年04月の国民年金障害基礎年金の創設。
2000年04月,介護保険施行。

家庭奉仕員制度、
ゴールドプラン、
新ゴールドプランによる
ホームヘルパー制度の整備、
訪問入浴サービス、
ガイドヘルパー制度、
滞在型ホームヘルパー、
巡回型ホームヘルパー、
生活保護による他人介助、
労災保険の他人介助、
交通事故による他人介助制度。

日本での、介助を必要とする
四肢まひ者にとっての自立生活が、
選択肢の中に入ってくるもしれない。

自立生活は、孤独を伴なうこともある。

端的には、家族からの独立。

他人からの介助サービス。

失敗することの自由。


人生の設計と自己決定。
自己決定権と自己決定責任。
毎日の生活における
自己決定能力の成長。


現在のところ、
介護保険は、
65歳以下の事故による障害者を、
適用対象としていません。

介助必要な四肢まひ者の
自立生活の実現にとって。
権利性の確保、
具体的には、
ケアプラン作成権限の本人取得が、
勝負所かもしれません。


アメリカ留学の時、
ぼくは二十代だった。
若い留学生には、
当時は、すぐには、理解できなかったが、
障害をもつアメリカの人たちの
自立生活と働く姿を見る経験は、
ぼくの心に、何かを残した。

2001年の現在も、
ぼくの心には、
人工呼吸器をつけた
ポリオ後遺症の四肢まひ者、
エド・ロバーツの姿と、
彼の自立生活の表現が、
焼き付いている。


清家 一雄
2001.02.16
福岡市大手門にて



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