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1.米国留学時代の住居(アパート)
 [1] 米国留学時代のアパート(住宅−居住空間)

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[写真説明]米国留学時代のアパート。
カリフォルニア州オークランド、1995年11月
アパートは、Center for Independent Living in Berkeleyの
住宅部門が探してくれたものだった。

    1.米国留学時代の住居(アパート)

    [1] 米国留学時代のアパート(住宅−居住空間)

    [2] 米国留学時代のアパートのスロープとドア・オープナー

    [3] 米国留学当初のベッドルーム

    [4] 米国留学当初のベッド

    [5] 米国留学時代のベッド周辺環境−プッシュダイヤル式スピーカーホン

    [6] 米国留学時代の調査研究のためのオフィス(リビングルーム)


    [1] 住宅−居住空間

 アパートは木造2階建ての1階で、かなり古い建物だった。1階の出入口に車椅子用の スロープが付いていたので電動車椅子でのアパートの出入りには支障はなかった。寝室が 二つと台所、食堂、居間、バスルーム(風呂、トイレ、洗面台)があった。アパート内に は段差はなかったが、バスルームは狭すぎて僕の電動車椅子では入って行くことができな かった。クーラーはなかったがガスのセントラルヒーティングがあった。冷蔵庫とオーブ ンがついていた。

 僕は玄関の側の方の寝室を使った。レンタルの手動式ギャジベッド、渡米翌日に買った 本棚とドレッサー、借りたテレビを置いて使った。本棚には、本の他、文書、コピー、手 紙、紙タオル、ティシュペーパー、紙コップ、ストロー、コップ、やかんなども入れて置 いた。アメリカにいる間、夜、寝ている時も腕時計はつけっぱなしにしていた。

 バスルームは狭すぎて入れなかったし、実用的でなかった。ベッド用の使い捨ての収尿 器として大きなジュースボトルの空瓶などを使った。排便はベッド上で行った。風呂も使 えなかったので、寝室でスポンジバス(清拭)をした。洗髪は、浮袋のような形をしたシ ャンプー・リンス・トレイ(約15ドル)を買い、それを使ってベッドの上で頭から計量 カップでお湯を掛けながら行った。

 洗濯はコインランドリーで行い、乾燥機を使った。アパートでは洗濯物は干さなった。 タオルやガーゼなど頻繁に使うものだけ寝室内にロープを張ってそれに干した。

 居間に本棚、机を置いて僕専用の書斎として使った。机は電動車椅子で入りやすいよう に鉄製の本棚とテーブルの上に紙箱をおいたものを足として、その上に広い木の板を置い た。これらの材料はアッシュビーのフリーマーケットで買ってきた。

 尿量を調節するためにも、一人でいるときに、自由にお茶、水を飲めるように、普通の ストロー3本をセロテープでつないで長いストローを作り、大きなコップにさしていた。 また、パンやクッキーのような手でつかみ易いものをテーブルの上に綺麗な紙を置いてそ の上に乗せて、好きなときに食べれるようにした。

    [2] ドア・オープナー

 僕は鍵を扱えない。米国は治安が悪いのでアパートの鍵を開けっ放しにしておくのは危 険だ。しかし、一人で電動車椅子で帰ってきた時、鍵を使えないと、アパートの中に入れ ない。中に入れないと寒いし、アパート内の電話なども使えない。また、朝、介助者が来 た時、ドアの鍵を開けなければならない。

 それで、ドア・オープナーを、家主の承諾を得て、米人大工に注文し、玄関の鍵に取り 付けた(約300ドル、自費)。これはワイヤレス・リモコン式の鍵の開閉装置で、発信 機のスイッチを入れるとブザーが鳴って鍵が開く。発信機は二つで、一つは僕の電動車椅 子、もう一つはベッドに取り付けていた。ドアの開閉は、外から帰ってくるときは電動車 椅子で体当りでドアを開け、出かけるときはドアの取っ手に紐を付けていてその中に手を 入れて引っ張る。


アメリカの1年 No.8
One Year of the Life in America

『アメリカにおける自律生活の実験とアテンテダント・サービス・プログラムに関する調査報告』
1985年11月〜1986年9月、 アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレー
ミスタードーナツ障害者リーダー米国留学研修派遣事業
財団法人 広げよう愛の輪運動基金、 財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
written by Kazuo Seike 清家 一雄:重度四肢まひ者の就労問題研究会・代表編集者
初出:「アメリカの一年」[8]、 『脊損ニュース』1988年03月号、 pp.13-17、 全国脊髄損傷者連合会、1988.03
「アメリカの一年」 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12]
『脊損ニュース』1986年4月号〜1987年7月号、 全国脊髄損傷者連合会、1986-1987、

 今回はベイエリア(サンフランシスコ湾周辺地域)での僕自身の生活のうち生活処理資
源の中物的資源を中心に報告します。御意見・御感想をお待ちしています。


 ★頚髄損傷者が自律生活を行うための利用可能な資源




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Kazuo Seike, RESEARCH ASSOCIATION ON WORK