名 称 | 構 造 式 | 作 用 |
塩化ベンゼトニウム | 芽胞のない細菌、カビ類にひろく抗菌性を有している。通常手指の消毒には0.05〜0.1%溶液を用いる。結核菌やウイルスなどには無効。 | |
塩化ベンザルコニウム |
[C6H5CH2N(CH3)2R]Cl
R:C8H17〜C18H37で主としてC12H25及びC14H29からなる。 | 芽胞のない細菌、カビ類にひろく抗菌作用。通常手指の消毒には0.05〜0.1%溶液を用いる。結核菌やウイルスなどには無効。 |
アクリノール | 各種化膿菌、特に連鎖球菌、ウエルシュ菌、ブドウ球菌、淋菌などに対し、静菌並びに殺菌作用がある。生体組織にほとんど刺激を与えない。0.05〜0.2%溶液を使用。 | |
ポビドンヨード |
手指の消毒には7.5%。細菌およびウイルスに対して効果ある。 含嗽用(うがい)とは濃度が異なるので注意。 |
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イソプロピルメチルフェノール | ほかの有機物が共存しなければ、フェノールやクレゾールより殺菌力が強い。創傷粘膜には刺激性があり、また水に難溶であるので創傷粘膜の消毒には適さない。ペニシリンの共存下で活性が著しく低下。 | |
塩化セチルピリジニウム |
広範囲の微生物に作用。特に、ブドウ球菌などには、迅速な作用。口内炎や、口腔創傷の感染予防。トローチ剤や、うがい薬などに配合。 副作用として、発疹、舌のしびれ、味覚異常、胃部不快感ほか。 |
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グルコン酸クロルヘキシジン 塩酸クロルヘキシジン |
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グルコン酸クロルヘキシジンは、広範囲の微生物に作用。特にグラム陽性菌(黄色ブドウ球菌、緑膿菌肺炎桿菌、チフス菌など)。芽胞形成菌の芽胞には効力を示さない。手指、皮膚の消毒には0.1〜0.5%水溶液を用いる。 塩酸クロルヘキシジンは、水に溶けにくく、主として口腔創傷の感染予防に用いられる。 |
マーキュロクロム |
刺激のない、緩和な消毒薬。皮膚粘膜に塗布すると、Hgイオンを解離し、蛋白と結合して静菌作用を現す。芽胞のある菌は作用しない。長期、広範囲使用をさける(腎毒性)。 皮膚表面の一般消毒には2〜5%。創傷・潰瘍の消毒には0.2〜2%溶液使用。 |
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クロラムフェニコール | 広範囲の抗菌スペクトルを有し、グラム陽性菌、陰性菌(特に赤痢菌サルモネラ菌に強く作用)、リケッチア、クラミジアに作用するが、大衆薬では、外用のみ認められている。 | |
ナイスタチン | Streptomyces nourseiの培養菌体中に産生されるポリエン・マクロライド系抗真菌性抗生物質。 | 真菌(カビ)の膜構造に変化を与え、膜の透過性障害を起こし、菌を死滅させる。大衆薬では、クロラムフェニコールと配合されている(クロマイ−N)。 |
硫酸フラジオマイシン | グラム陽性球菌、グラム陰性桿菌、抗酸菌に強い抗菌力。他の抗生物質と交差耐性を示さない(ストレプトマイシン、バイオマイシン除く)。吸収されないので、外用のみに用いられる。大衆薬ではクロラムフェニコールと配合(クロマイ−N)。 | |
硫酸ゲンタマイシン |
細菌の正常なタンパク合成を阻害する殺菌性抗生剤。外皮用では緑膿菌、大腸菌、ブドウ球菌、レンサ球菌などのほか、サルモネラや赤痢菌にも効果がある。 |
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塩酸オキシテトラサイクリン | ブドウ球菌、レンサ球菌、肺炎球菌、淋菌、大腸菌、クレブシエラ、インフルエンザ菌、リケッチアなど各種微生物に広い抗菌活性を有し、その作用は、菌体内リポソームでのタンパク合成阻害による。大衆薬では、外皮用にのみ許可されている。 | |
硫酸ポリミキシンB | Bacillus polymyxa の培養液中に生産される塩基性ペプチド抗生物質である。 | 緑膿菌、大腸菌、肺炎桿菌、エンテロバクターなどのグラム陰性桿菌に大きな効果。塩酸オキシテトラサイクリンと配合し(テラマイシン軟膏)、抗菌スペクトルを広げることが可能。 |
トリコマイシン | Streptomyces hachijoensis の培養菌体中に生産されるポリエンマクロライド系の抗真菌性抗生物質。 | 原虫および真菌に作用し、細菌に対して活性を示さない。トリコモナス原虫に対し0.6μg/mlでその運動性を阻害。カンジダに対しては2.5〜10μg/mlで阻害を示す。トリコモナス膣炎、外陰膣炎に適用。 |
グリセオフルビン | 皮膚糸状菌による白せん、黄せん、渦状せんに、普通は経口投与される(大衆薬では許可されていない)。外皮用として、トリコマイシンGに配合されている。 |
フラジオマイシン | ゲンタマイシン |
フラジオマイシン |