1日2回服用について

鼻炎薬やかぜ薬などで、1日2回投与の場合と3回投与の場合とがある。お客様からの質問で、1日2回のは薬が強いのですかと質問されることがあります。実際には薬の1日量が決められてますので、2回だからといって薬が強いことはありません。下の図に示しましたように、薬の製剤を工夫して、徐々に胃や腸で薬を放出させているのです。
レペタブ型 スパンタブ型 カプセル(1) カプセル(2)

1日2回の薬が良いのか、3回が良いのかは一概にはいえません。鼻炎のように1日中くしゅんくしゅんではたまりません。そんなときは、1日2回が楽ですが、体の中に長い時間薬がありますので、他の治療薬を飲んでいる場合や、薬をのんだのか忘れてしまった場合、車で出かけるとき思った以上に眠気が残る時など注意が必要です。また、故意に薬の量を増やしたりしますと大変ですので注意してください。
下の血中濃度曲線を見ていただくとわかりますが、一番早く吸収されて、血中濃度が高くなるのが液剤。それに反して、1日2回の徐放カプセルは、血中濃度の持続時間を長くした結果、最高血中濃度は液剤に比べて低いのですが、体の中に、長くとどまっていることがわかります。









最近は、大衆薬ではお湯に溶かしてのむかぜ薬や、ドリンク剤などのかぜ薬もありますが、これらの方が効果の発現は早いことを意味しています。しかし、長い時間の持続はしませんよということで、どちらを選ぶかは、お客様の体調次第あるいは、生活リズムにあわせて選んでくださいということになります。なお、錠剤の溶解、崩壊のの時間はコーティングの方法や、厚さまた、錠剤の製剤方法によっても変わってきますので、カプセルよりその時間が長くなることもしばしばあります。徐放剤は、メーカーの製剤設計の仕方によって血中濃度曲線が変わってきます。ここに示したのは、あくまで一つの例にすぎません。



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