ビタミンB6、B12、Cほか
ビタミン群
名   称
構  造  式
用法・用量
作用・効能
副作用
ビタミンB6塩酸ピリドキシン
1日10〜100mg ビタミンB6の欠乏症及び治療(口角炎、口唇炎、舌炎、急・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎、末梢神経炎)。
体内でリン酸ピリドキサール(下図)となり、細胞・ミトコンドリア内におけるビタミンB6酵素群の補酵素として、生体の蛋白質・アミノ酸代謝、脂肪代謝、炭水化物代謝に関与する。
まれに、悪心、食欲不振、腹部膨満感、過敏症状など。

リン酸ピリドキサール
1日10〜60mgを1〜3回服用。 ビタミンB6の欠乏症及び治療(口角炎、口唇炎、舌炎、急・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎、末梢神経炎、アトピー性皮膚炎)。
細胞・ミトコンドリア内におけるビタミンB6酵素群の補酵素として、生体の蛋白質・アミノ酸代謝、脂肪代謝、炭水化物代謝に関与する。代表的なものとして、アミノ基転移酵素、キヌレニン分解酵素、アミノ酸脱炭酸酵素、脱水素酵素、モノアミン酸化酵素など。
まれに、悪心、食欲不振、腹部膨満感、過敏症状など。
ビタミンB12シアノコバラミン
1日1500μgまで。 ビタミンB12欠乏症の予防および治療。栄養性および妊娠性貧血、胃切除後の貧血、肝障害に伴う貧血、放射線による白血球減少症、神経痛、末梢神経炎、末梢神経麻痺、筋肉痛、関節痛。
B12が欠乏すると、神経組織のmyelinを構成するリポ蛋白の脂質部分の生合成が阻害され、神経障害を誘発する。その他、核酸合成、炭水化物と脂質の代謝、還元型SH基の保護やメチオニン合成による蛋白質合成に関与している。
まれに発疹。

酢酸ヒドロキソコバラミン 1日1500μgまで。 ビタミンB12欠乏症の予防および治療。栄養性および妊娠性貧血、胃切除後の貧血、肝障害に伴う貧血、放射線による白血球減少症、神経痛、末梢神経炎、末梢神経麻痺、筋肉痛、関節痛。
B12が欠乏すると、神経組織のmyelinを構成するリポ蛋白の脂質部分の生合成が阻害され、神経障害を誘発する。その他、核酸合成、炭水化物と脂質の代謝、還元型SH基の保護やメチオニン合成による蛋白質合成に関与している。
まれに発疹。

メコバラミン
1日1500μgまで。
末梢神経性障害。治療用のB12と考えてよくビタミンの補給であれば、シアノコバラミンで十分。
血液、髄液中に多く存在し、神経細胞内への移行が優れている
大衆薬ではナボリンEB(エーザイ)に配合されている。
ときに食欲不振、悪心、下痢、まれに発疹。
その他葉酸
1日5〜20mg。 葉酸の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合で、栄養性貧血、妊娠性貧血、小児貧血、抗痙攣薬、抗マラリア薬投与に起因する貧血、アルコール中毒及び肝疾患に関連する大赤血球性貧血、再生不良性貧血、顆粒球減少症などに適用されるが、大衆薬では、葉酸の補給のみ。 下痢、軟便、食欲不振、腹部膨満、嘔吐など。

ニコチン酸
1日25〜200mg。 ニコチン酸欠乏症の予防及び治療。ニコチン酸の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合で口角炎、口内炎、舌炎、接触皮膚炎、急・慢性湿疹、光線過敏性皮膚炎、メニエル症候群、末梢循環障害(レイノー病,四肢冷感,凍瘡,凍傷)、耳鳴,難聴など。
主として、四肢や皮膚血管、脳血管、脊髄血管、網膜血管などを拡張させる(ニコチン酸アミドにはない)。
発疹、口唇腫脹、咳嗽、ショック様症状、顔面・皮膚の紅潮、頭部・四肢の熱感、蟻走感等の感覚異常、そう痒感、発汗亢進ほか。

ニコチン酸アミド
1日25〜200mg。 ニコチン酸欠乏症の予防及び治療。ニコチン酸の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合で口角炎、口内炎、舌炎、接触皮膚炎、急・慢性湿疹、光線過敏性皮膚炎、メニエル症候群、末梢循環障害(レイノー病,四肢冷感,凍瘡,凍傷)、耳鳴,難聴など。 発疹、口唇腫脹、咳嗽、ショック様症状、顔面・皮膚の紅潮、頭部・四肢の熱感、蟻走感等の感覚異常、そう痒感、発汗亢進ほか。
ビタミンCアスコルビン酸

アスコルビン酸
  
       アスコルビン酸ナトリウム
アスコルビン酸として、1日50〜2000mg。 ビタミンC欠乏症の予防及び治療。ビタミンCの欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合で、毛細管出血(鼻出血、歯肉出血、血尿など)、薬物中毒、副腎皮質機能障害、骨折時の骨基質形成・骨癒合促進、肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着、光線過敏性皮膚炎。
生体内で酸化還元反応に関与し他酵素を活性化して糖、蛋白質、脂肪の代謝を正常化する。組織細胞間質コラーゲンの生成促進し、軟骨細胞形成、骨折の治癒を促進。また副腎皮質ホルモン、アドレナリン、コリンの作用を増強。特に副腎を強化し、ストレスに対し抵抗力を増す。さらにメラニンの形成を抑制して肌を白くし、パントテン酸の作用を強めるなどの作用がある。
アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムを同時に溶解すると、PHを一定に保つ緩衝作用が現れ、PH2.3−2.5になる。
悪心・嘔吐、下痢など。




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