◎神戸女学院合気道会・神戸女学院大学合気道部のご紹介 | ||||||
【沿革】 |
神戸女学院合気道会(以下、合気道会)と神戸女学院大学合気道部(以下、合気道部)は1991年4月1日に創部されました。 指導を担当している内田は1975年以来ひさしく東京の自由が丘道場で多田先生のご指導を受けていましたが、90年に神戸に職を得て東京を離れるに際して、多田先生から「任地で合気道の普及に努めるように」とのご指示を受け、着任一年後に学生を集めて上記二団体を設立致しました。 二つの団体のうち、合気道会は、学校法人・神戸女学院につらなるすべての方々に開かれた「社会人団体=道場」であり、合気道部は、大学の体育会に所属する「クラブ」です。 「道場」には、「クラブ」に属する大学生だけでなく、教職員、同窓生が参加していますので、「ディレクトリーが一段上の」組織ということになります。形式的には別組織ですが、ふだんの稽古はつねに合同で行っています。 「クラブ」は創部されてから二年間は任意団体(愛好会)として活動し、93年に学生自治会から活動費の補助を受けられる「同好会」に、97年には活発な活動を評価されて、部室の持てる「クラブ」に昇格しました。それと時を同じくして、阪神大震災で被災した大学キャンパスの復興計画の中に道場設置計画が組み込まれ、97年の7月に、ついに念願の学内道場(36畳)を持つことができました。この学内道場建設に際しては、合気道会草創期からの会員であり、また教育哲学者として合気道の教育的な有用性を高く評価して下さっている本学教務部長の松田高志教授(二段)のご奔走があったことを感謝をこめて銘記しておきたいと思います。 | |||||
【活動状況】 |
現在、「クラブ」に属する学生数は4回生8名、3回生3名、2回生1名、1回生6名、計18名。(うち初段4名)。「道場」はこれに教職員2名(二段1名、初段1名)、OG9名(二段2名、初段4名)、さらにアメリカ人客員教員やフランス人の知人を加えたかなり開放的なかたちで運営されています。 稽古日は毎週月曜日(18:00-20:00)、水曜日(16:30-18:30)、土曜日(11:00-13:00)。土曜日のみは近隣の西宮中央体育館柔道場(115畳の道場)を借りております。 主な活動としては、5月の全日本合気道演武大会、春期、秋期の合宿、大学祭における演武会がありますが、能楽部、華道部、茶道部、箏曲部とともに、海外からのゲストが本学を訪ねられたときの「日本文化」のパフォーマンスにはよくお声がかかります。 また、ぜひ特記しておきたいのは、97年度からの大学カリキュラム改革に伴い、新しくはじまった1回生対象の「ワークショップ」というゼミ形式の自由選択科目のクラスの一つとして「合気道・理論と実践」が正規授業として認知されたことです。 この授業では、最初にヴィデオで大先生の演武される姿を見せ、伝書からの抜粋(『不動智神妙録』『猫の妙術』『兵法家伝書』など)を資料にして「武道的な身体運用」についての理論的な説明を行ったのちに、実際に道場に出て、呼吸法、受け身、体捌き、基本技を稽古してもらうというプログラムを実行してみました。驚いたのは、10名程度の受講生数を予測していたのに対して、110名の学生が登録希望したことです。残念ながらとても受け入れ切れないので、全員にレポートを課して、とりわけ意欲のありそうな25名に絞りました。 大学の(体育ではなく、「日本文化」についての人文科学系の)正規科目として「合気道」が認められたということは、「日本文化の精華としての合気道」ということをとりわけ強調されてきている多田先生門下の一人として非常にうれしく思っています。 | |||||
【みなさまに】 |
松田高志先生をはじめとする同僚、学生、卒業生、そして自由が丘以来の道友たちのご協力を頂いて、21世紀を担う、知的にも感性的にもすぐれた資質にめぐまれた女子大生たちに、多田先生から教えて頂いた合気道の理法を伝承してゆく機会が与えられたことを、あらためてありがたく思っています。 今年も五月の武道館で、あるいは秋の多田塾の合宿で、私どもの会員にみなさまからご指導を賜る機会が多々あるかと思います。その節は、どうかよろしくお願い申し上げます。また、同門のみなさまで阪神間にお越しの予定のある方は、お時間があれば、ぜひ「日本で一番美しいキャンパス」を誇る本学の学内道場までお運びの上、ご一緒に稽古に参加して下さいますようご案内申し上げます。 多田先生には「多田塾のHP用に会のことを報告するように」とだけ指示されたのですが、ついついたくさん余計なことまで書いてしまいました。お許し下さい。今年の春には私の大学研究室でもHPを立ち上げる予定です。そのときにはもちろん「神戸女学院合気道会」のHPもあわせて作成します。ご期待下さい。 | |||||
(文責・内田 樹・六段・神戸女学院大学文学部総合文化学科教授) E-Mail:fwgh5997@mb.infoweb.or.jp
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