TPM推進キーワード集その一



 自主保全診断の難しさ

 自主保全のステップ診断は、それぞれのステップ診断シートの内容と、診断メンバーの構成、診断の仕方、合否の判定方法、サークルへのやる気を持たせる指導と実に奥が深く難しい。
 自主保全診断の良し悪しが活動を停滞させるか、活性させるかの別れ道になってしまうからである。
[厳しくも優しく診断を行う。診断は指摘でなく指導の場である]
 筆者の体験で、ある職場のステップ診断の時にどうしても活動が一部不十分であり、その内容を指導してから今回は残念ながら不合格と判定した。
このときサークルのリーダーである監督者が突然男泣きしてしまったのである。良く聞くと今回の不合格に対してリーダーとして苦労して活動したメンバーに申し訳なかったとのこと。
 その一週間後に再度診断を受け、満点の合格となったことは言うまでも
ない。


 女性オペレーターの活躍

 どこの工場でも、組立て部門を中心に女性オペレーターが多いが、自主保全や個別改善でも彼女達の活躍には目を見張る。
 とくに自主保全の2ステップ活動で改善技能をと、溶接までやれるようになる。一部には機械保全技能士まで挑戦する。
 女性の活躍する職場は男性もおちおちしていられないから、自主保全のステップ進捗もスピードが早い。
 指導会では、改善事例を説明するとき、きっちりレジメを書いたメモを持っている、そっと覗くとそのメモには赤く修正した所がびっしりであった。筆者は涙が出る思いで聞く、そして次回からはレジメはいらないからざっくばらんに改善内容を説明するようにとお願いする事にしている。


 目で見絵る管理と交通標識

 鉄道や道路交通は事故防止の歴史である。旧国鉄の生んだ「指差し呼称」踏み切り遮断機の歴史。道路交通では交通標識や、路面の表示などなどである。
 最近は電車の扉に挟まれ事故防止に扉のガラス面に指が挟まれて赤い血が飛び散るような絵で挟まれ注意の表示や、ある私鉄電車の扉には、動物のしっぽが挟まれて赤い血がでている絵の表示がされていてぎょっとする。
 まさに「目で見絵る管理」である。


次へ