群馬便り14
ご無沙汰をしております。今年はもう暑い日が続いていますが、お元気ですか?
こちらでは麦が色付いてきました。夏野菜の種撒きも終わり、今日は、稲の苗箱を
農協に持って行き消毒をしました。
 五月ですが、端午の節句と卯月八日、庚申山参りがあります。
昔は、蚕の春子を棚飼いで家の中でしましたので、4月の末には、家中の畳を上げ
大掃除をしました。そして、苗間をしたり蚕を掃かせたりしましたが、今では、畳
を一年中敷いていますが、絨毯を茣蓙に換えたり炬燵を終ったりしています。
 端午の節句ですが、鯉のぼりや、武者人形は、4月の日の良い日に出します。5
月4日に、家の軒先や、仏壇、神棚、お稲荷様、猿田彦様、井戸神様、荒神様・・
・・・などのかみさまに、匂い菖蒲と蓬を上げます。匂い菖蒲は、綺麗な花が咲き
ませんが独特の香りがあります。そして夜に菖蒲湯に入ります。5日の朝に赤飯を
炊いて、やはり家中の神様に、供えます。そして人形や、鯉のぼりの竿は8日まで
に仕舞います。基本的には、5日は働かないことになっています。3月にも書きま
したが、「怠け者の節句働き」で、節句に働くのは、普段働かない人が、働くので
す。とは言っても、今は、貴重な休日ですので。どうしても働いてしまいます。「
芹、蓬食べて良いのは節句まで。」と言って、節句過ぎの芹や蓬は食べない方が良
いとされていました。多分、急に大きく堅くなるのと、虫が付くし、香りも抜けて
くるからでしょか?
 そして月遅れの卯月八日で5月の8日にします。朝、藤の枝を神棚に供えます。
花が有れば、花も供えます。そして、山に、田植えの神様を迎えに行きます。母の
実家などは、赤城神社に行きますが、この辺は別に決まっていません。今は、庚申
山(栃木の足尾の近く)の縁日が、5月の第3日曜日なので、お参りをして、猿田
彦様のお札を貰ってきます。
 大体5月はこんな所です。
 何時も間違いだらけですが、今後とも宜しくお願いします。
 ではまた
nioisyoubu

群馬便り15
 ここの所夜はサッカーばかり見ていて、寝不足気味でした。
6月の我が家の行事ですが、華々しいものはありませんが
天日茄子
田植え
おさなぶり
農休み
を、お伝えしたいと思います。
 天日茄子は、何故なのかは解りませんがその年初めて収穫する茄子の一個めは、
おてんとうさまにさしあげます。
胡瓜でもインゲンでも良さそうなものですが、何故だか茄子だけですが、お日様に
さしあげます。また田舎では、その家によって違いますが、茄子は作らないとか、
玉蜀黍を作らないとかその家によって作らない作物が良くありました。その作物が
その家の畑では良く育たないとか、その作物を作ると家で厭なことがあるとか在っ
て作らないのですが、それを近所の人は知っていて、出来たら持っていってあげる
とかしていました。良くは解りませんが問題は、種取りにあったと思います。今は
種や苗を買ってきますが以前は自分の家の種を使っていましたので、良い種が作れ
ないと良い作物にはならなかったことがあったのかもしれません。
 田植えですが昔は人力でしたので、何しろ猫の手も借りたい忙しさでした。蚕が
いて麦刈りがあって、蚕上げがあって、田植えがあって、麦こきが有って雨で畑は
草の伸び放題と休むことなく農作業がありました。
田植えの時期は親戚や、速く済んだ近所の人や富士見や細井、小坂子などの北の方
から、手伝い人足を頼んでの大仕事でした。それでも大事な日銭を稼ぐために遠く
から朝早く早乙女がやってきて、手品のような早さで見ていても気持ちがいいよう
に植えていました。早乙女達も、来年の頼まれごとに影響しますので他の人より一
本でもよけいに植えなければ、大事な現金収入に関わりますので、真剣勝負と言っ
たところだったのかも知れません。この辺では早乙女と言うより「スートメト」言
っていました。その忙しい田植えでもしてはいけない日があります。この辺では、
暦の辰の日には田植えはお休みです。「青さが立つ」と言って辰の日に植えると実
りが少ないと言う迷信です。これは、日本中にあるようです。川の近くでは鳥の日
ですし山では猪ですし山里では猿の日があるようです。結局は、骨休めをしたのだ
と思います。辰の日は、苗取りをしましたが、いつもよりはのんびりした一日でし
た。田植えのように朝から晩まで、外で働いているときは、「小助飯(コジョハン
)」が付き物でした。10時や3時に休みに軽く食事をとることです。力餅、おは
ぎやおむすびなどがお茶とともにでますが、少しハイカラ気分で、パンなどがでて
いました。昔の人は、歩ったり良くて自転車で遠くから、朝暗い内に家を出て、暗
くなって帰るのですから、手伝い人足も大変だったと思います。
 田植えが終わるとおさなぶりです。稲の苗を神棚に供えます。そして、好きなも
のを夕食にこしらえて神様に供えます。そして、卯月8日にお迎えした田植えの神
様に来年まで山にお帰り頂きます。
 村中の田植えが済み、むぎこきや、蚕お仕事が済むと農休みになります。農休み
は、村全体で、仕事をしてはいけない日です。昔は、嫁舅とかいろいろあったので
このような日があったのかも知れませんが、この日に働くと村八分に成るくらい絶
対働いてはいけない決まりでした。今でも、農休みの日取りには、回覧板が廻りま
す。
 そして水田には、豊年エビや、兜エビがうようよと泳ぎ出すと今年も豊作になる
と言われています。我が家の水田にも毎年、彼らがいっぱい発生します。たった1
0日くらいの間ですが、不思議と毎年湧いたように泳ぎだします。
 6月はこんな所だと思います。
先日梅や枇杷をもぎました。青梅の歯がキシキシするような漬けたては、特別に初
夏を感じさせてくれます。枇杷もいつもは、田植えが終わる頃に水足袋で木に登っ
て取りましたが、今は田植え前に食べるのですから、季節がずれているのも地球温
暖化の影響かも知れません。
 今月の思いつくのはこんな事です。
 たまにはこちらへもお出かけ下さい。
 ではまた
hounenebi
kabutoebi
osanaburi
tenpinasu
umemogi

群馬便り16
 群馬便りはちょっと待って下さい。
sennou oninaesi gobou

群馬便り17
 ご無沙汰をしております。何時の間にか7月を書かないうちに8月になってしま
いました。
7月は、七夕、大祓(茅の輪くぐり)、土用、お地蔵様、天王祭り(提灯祭り)な
どです。
 七夕ですが、七夕は6日にします。朝、里芋の葉に溜まった朝露で墨を摺り短冊
に願い事や、七夕に関連したことを書きます。竹は新だけを切ってきます。夕方、
茄子や胡瓜などを供えて庭に飾ります。翌朝赤飯を供えます。そして水田にもって
行き田圃に挿しておきます。6日の夜は、麺類を食べます。7日の朝は赤飯を炊き
ます。
 大祓は、神社から人型が配られ、体の悪いところを擦って神社に納めます。神社
には大きな茅の輪が作ってあって、その輪をくぐります。
 土用は、梅干しを干したり、水田の水を干したりします。葱の畑に入るものでは
ないとかいろいろ言われています。
 22,23日は、地蔵盆です。今はお寺にお参りするだけですが、昔は、子供に
とっては一大行事でした。地蔵様はいっさい大人は関わりを持ちません。子供達で
相談をしていろいろ役割や、予定を決めます。そして、地蔵様は子供だけで地蔵様
の小屋を造りました。蚕の棚かごで、壁を作り、むしろを掛けて、しきりを作り、
屋根をマコ藻でふき、床には、麦藁を敷き、その上にむしろを敷きました。小屋は
。お参り用の部屋と、子供達の休憩所を作ります。村の家々を廻り奉加を集めお供
え物や、ろうそく、そしてお菓子などを仕入れます。お地蔵様は、川から粘土を取
ってきて毎年作ります。夜村の人たちが、お参りに来てくれます。そして、仕入れ
たろうそくやお供え物お売り、少しの利益を出し、子供達で、売れ残ったお菓子を
食べたり、お金を分けます。缶詰の缶で作った、トーチランプで、隣村のお地蔵様
を偵察に行ったり、結構夜遅くまで、子供だけで、色々遊んだものです。家ではお
地蔵様だからと言って、当別なことはしません。
 24,25日は天王祭りです。村の八坂様から猿田彦様まで、提灯を飾ります。
昔は、各家の盆提灯を地区ごとに、竿に下げて、飾りましたが、今は、唯の提灯で
す。昔は、蝋燭でしたのので、交換時間に竿を下げ手交換していましたが、今は電
気です。車も通りますので、道路の端に並べるようになってしまいました。子供の
時は、お参りに行けば必ず自分の家の提灯を探したものです。御輿がでたり、盆踊
りがあったり、露店がでたり今でも村の人が、集まります。24日の夜は、うどん
を食べます。25日の朝は、赤飯です。
7月はこんな所です。

odori tennoumaturi

群馬便り19

大変ご無沙汰をしております。本日はいろいろ頂き有り難う御座いました。
群馬はここの所涼しくなりました。遅くなってしまいましたが、8月についてお知
らせをさせていただきます。<( _ _;)>
 お盆についてです。先ずは、お盆の前一週間くらい前に、チガヤを刈ってきます
。少し干してから、縄をないます。この縄で、盆棚を作ります。盆棚は、13日の
午前中に作ります。盆棚を東向きに組み立て四隅に新竹を立て、これをチガヤの縄
で、固定します。上部と棚の部分にチガヤの縄を張りこれに杉の枝を飾ります。盆
棚の奥に仏画を飾り、仏壇の位牌を棚に並べ、その年の作物を供えます。そして、
茄子と胡瓜で、午をこしらえ供えます。この午は、盆送りの時、仏様が帰るときの
乗り物になります。13日の午後、お寺の盆棚に迎え火を貰いに行きます。このと
き提灯を持って行き火を消さないように気を付け帰ってきます。子供の頃は、火を
消すとお爺さんが帰ってこられなくなるとか脅されて、火を消さないように真剣に
なって、あるって来たものでしたが、今は、車で、直ぐですから、味気ないもので
す。この提灯が、夏祭りの時、飾られていました。お寺から貰ってきた火で、麦藁
の束で迎え火を焚きます。その日で線香に火を付け、そこから、盆棚まで、線香を
立て、その煙に乗って、盆棚にお迎えします。そして、お寺から貰ってきたお茶を
御供えます。13日の夜は、野菜の天ぷらでごはんです。14〜16日の朝は牡丹
餅です。私は、ゴマの牡丹餅の方が好きです。お昼は、うどんです。夜は決まって
いません。しかし、朝昼晩と、お膳のこしらえて盆棚に供えます。空のお仏壇にも
いつも道理に、ご飯やお水は供えます。16日のお昼は、少し変わり物の、お昼を
さしあげお団子を供えます。午後位牌を仏壇に戻し盆棚を壊し、盆送りをします。
藁の束や、竹ヤチガの縄や、去年の盆花、胡瓜と茄子の午、そして線香を燃やしま
す。その後、団子や、お供え物を持って、その足で、お墓参りに行きます。そして
村中のお墓に線香を供えます。
 大体こんな所です。
急に寒くなりましたので、お体にお気を付け下さい。
では また

bonokuri

群馬便り20
 ここのところ珍しく残業が続き年のせいかなかなか書く気力が無くついつい
遅くなってしまいました。
我が家の家族は変わりなく程々に元気にやっています。田舎暮らしは刺激らしいも
のもなく毎年同じ様な状態の繰り返しですが、それでも何もなく繰り返せることが
幸せなのかも知れません。このところ蕗の薹が庭のあちらこちらででてきて、蕗焼
き餅にしたり天ぷらにしたりして食べています。

今年は例年になく雪が多く、通勤が大変ですが、商売で運転している方々はさぞ気
を使うことになるのでしょうね。

今年はインフルエンザが大流行だそうですので、お気を付け下さい。
皆さまし宜しくお伝えください。

ではまた

群馬便り21
今年は今まで涼しかったので助かりましたが、これからまた少し暑くなりそうで
すので、お体にお気を付け下さい。
何しろ年々年をとり抵抗力が無くなるのは、しかたのないことですので、その分自
分が準備をするよりしかたがありません。年齢は正直なものです。気持ちばかり若
くても、体力は若いときのようなわけには行きません。
 群馬では、稲も大きくなりもうじき稲穂が出始めます。燕もうどれが子供なのか
分からないくらい大きくなって、飛び回っています。お暇が出来たら、遊びにおい
で下さい。
 奥様に宜しくお伝え下さい。 
 ではまた。

群馬便り22

 先日は大変お世話になりました。
 おじさんも叔母さんも、さぞ天国で喜んでいることだと思います。
 親孝行をされて立派だと思います。先ずは親より長生きをしなければ出来ないこと
ですから、その上供養して差し上げる、本当に立派だと思います。
 群馬では夏野菜の植え付けや種撒きも一段落して、昨日稲の苗間も終わり、後は
麦刈りと田植えです。
 父はこのところ調子がいまいちだと言うことで一日でテレビを見て暮らしております。
とは言ってもテレビを見ながら、煙草をパカパカと吸い、いただいたお菓子をむしゃむし
ゃと呆れるほど元気に食べています。
 母は仕事に畑仕事にご飯作り洗濯と忙しい生活を送っています。
 私は、先日友人と山菜、春茸採りに行ってきました。
 と言うよりゆっくり春の山を散策してきたという方が正しいかも知れません。
 木陰で缶ビールを飲んでゆっくり昼寝をして、目的もなく4時間ほど山道を歩いてきました。
 何時もメールをいただいているのに返事も書かず申し訳有りません。
 時間を見つけてまたお出かけ下さい。
 ではまた。
fuji
maturi
mugibatake
utugi
amigasatake
harurinndou


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