混成ラッセル隊、釈迦(大峰)で宴会(^^)

厳冬期の釈迦ヶ岳(大峰)は厳しく、しかも単独では難しい。「ラッセル隊募集、釈迦で宴会」と囲炉裏内で募集を募ったあめのうおさん。「こりゃ〜面白い又とない機会だ」とばかり参加表明した私の他7名。出発3日前参加表明して後計画表を見て「こりゃ〜少し無理がある!荷物が多すぎる」と、強力な助っ人役になったエキスパートのこまくささん、そして無事釈迦でも頂上でなく1434ピークまで登り、宴会をして帰ってきました〜 \(^O^)/
但し、皆さんの名誉の為にも、決して釈迦ヶ岳を嘗めたつもりはなく、一応全員冬山道具一式(アイゼン、ワカン、ピッケル又はストック)に重装備、しかも登頂は目的でなく無理のない程度でテントを張り、厳冬期の釈迦ヶ岳を味わってくるのが最大の目的であったのは間違いありません。
お蔭様でとても楽しい山行になり、企画して下さったあめのうおさん&同行して頂いた皆さん、どうも有り難うございましたm(__)m ーーーーーーーー少し長文になるのでゴメンねぇ〜m(__)m
■場所:釈迦ヶ岳@大峰.山脈.jp、標高(1799.6m)
■地図:釈迦が岳、辻堂
■行  程
 ★2000年2月26日(土)
 王寺=R168=林道不動小屋線行ける所まで〜釈迦ヶ岳登山口
(尾根側)
  ★2月27日(日)
 1434Pまでラッセル〜釈迦ヶ岳登山口〜林道不動小屋線
=R168=王寺
■メンバー:ベリ、多聞幸太郎、あめのうお、ぬらりひょん、
おはりこ、小山伏、こまくさ、森の音
■共同装備
 テント:6人用2張、ストーブ、ガスストーブ、大鍋、コッフェル、
雪スコ、ランタン餅焼き網等々
■個人装備:各自冬山装備一式と食材持参

画像クリックで拡大します。
■26日(土)
今回、メンバーも男女混成チームで中身の濃い(^_-)人達ばかり。それぞれ雪山を楽しむ雰囲気がありあり、王寺で集合した時点で既に登頂するつもりがなく、宴会を楽しむムードになっていた。(^ ^ゞ ポリポリ
おりしも2月後半に戻り寒波が襲い土日にかなり積雪も予想されていた。周辺の山々も薄っすら雪を頂き、今日の行程を打ち合わせする。
勿論、こまくささんの冬季経験豊富な的確なアドバイスに、すぐに本日の行程とビバーク場所も決定。(^^)
一応、各道具と共同装備を確認、私の30年前の学生時代の竹のワカンと国産KADOTAのピッケルに注目が集まる。
「これに蓑があれば最高や〜」と云われるし(^ ^ゞ ポリポリ、何せ今迄使う機会もなく納戸からひっぱりだしてきたものだから、錆びたピッケルを磨いてやり、さぞかし喜んでくれた事だろう〜(^^)

登ってきた車道と後部尾根の展望
林道不動小屋線を車で行ける所まで、途中タイヤチェーンを装着し落石等の石で車の底を擦りながら、側壁に氷柱でびっしり覆われた個所や断崖もあり〜ので非常に緊張した雰囲気になってきた。橋を越えた地点で積雪も深くなりスリップして登らない。無理は禁物。やや広い駐車帯もあるのでここで2台駐車。下の登山口まで、まだ3km程ある。

ここから出発だ。時間は12時過ぎ。元気な小山伏さんが「行くぞ〜」と雄叫びを上げて歩き出すがすぐに疲れて皆に追いつかれてしまう。彼は沢のエキスパートで大峰には実に詳しい。でも重い荷物を提げるとからっきし駄目(^_-)
それに反して紅一点のおはりこさんは、見掛けは華奢そうでも大変なタフぶり。私はどちらかと云えば、小山伏さんと同じようなもの(^ ^ゞ ポリポリ
ここでビバーク及び宴会をする
暫く登ると積雪も深くなり、アイゼンからワカンに付け替える。先程の駐車した場所は大正解とつくづく思う。
凍結とびっしり雪に覆われた車道は、吹きだまりの個所では脛まで潜る。
ワカンも効き、サクサクとした音が実に気持ちが良い。私の竹のワカンはやや幅広で、がに股で歩かないと引っ掛けてしまう。思っていた矢先、きっちりとひっくり返ってしまった。それ以後は慣れたが・・・(^ ^ゞ ポリポリ
3時過ぎ、今日のビバーク地の登山口に到着。夏なればここまで車で行けるが、はやり冬場は絶対無理だ。
テント設営の場所を平らな安全な個所を選び、早々と宴会ムード(^^)
鍋や色んな食材、そしてべりさん特性の餅まで出る豪華な宴会に夜もふけるのも忘れる程盛り上がったのは云うまでもない。外はシンシンと降り続く雪にたちまちテントが埋ってしまう。
テントの中は鍋を炊いている時は18度の温かさで(外は零下10度)、各4人づつ寝てもあまり寒さを感じなかった。

■27日(日)
これより1434pを目指す
翌朝テントから出ると、昨日より一層深く積った雪でトレースも消え、降りしきる雪は変わらず。昨夜ゴーゴーと唸りを上げていた風の音は、幸いテン場の位置が良かったので全く影響はなし。
今日は、山頂まで・・・は気持ちだけで、予定通り空身で1434ピークまでラッセル遊びや樹氷見学という事で、少なくともテント撤収は12時と決め行動開始。8時30分。
雪の重みで倒れ込んだ笹、たっぷりと雪を被った樹氷、僅かにトレースや赤いテープに沿って高度を稼いで行く。
だが、最初脛までの深みをラッセルで交代でしていくうち、ぬらりひょんさんの所で胸まで達してきた。彼は2月早々八ヶ岳で某山岳会の冬山講習会を受講してきたばかりだ。
途中止まったまま動かない。後ろからヤンヤの野次が飛ぶ。「ピッケル使え〜」「それは、飾りかぁ〜」「八ヶ岳で何、訓練してきてん!」まあ〜まあ〜気心が知れているからの言える事(^^)。
確かに胸までくると熟練していないと出来ない技、見かねたこまくささんが流石ピッケル裁きも巧みに乗り越えていく。
私がトップの時も腰まであり、最後の大岩のあたりで優しいルート設定に躊躇していると、ここは美味しい場所とばかり横から小山伏さんが、まるで猿のように笹に飛び付きその反動で次の笹にしがみついて登っていく〜(@_@) 皆唖然〜(@_@)(@_@)(@_@)

こうして1434ピークまで登るも雪と強風とで視界が悪く、何とか記念撮影。暫し曇りついたレンズを拭き拭き見事な樹氷を写したり、見えぬ大峰主稜線を想像する。「よ〜し、今日はこれ位にしといたろ(^_-)」と言う、あめのうおの発言で、下山する事にした。下山は早かった。尻セードしながら、ワカンをスキー状態にして降りるものなど様々のスタイルで、あっという間にテン場に着いてしまった。

1434mピークでの記念撮影
12時過ぎ、テントを撤収し下山開始。昨日登ってきた車道はより深く雪に覆われ、アイゼンを履いて降りた私は時折太股まで潜ってしまう個所もあり、再度ワカンに取替えるも面倒なのでそのままにした。
途中落石にワカンを引っ掛け転んだベリさんは、脛を強打したが幸いオーバーズボンが破れた程度で良かった〜(^^)

駐車した地点まで戻ると、昨日の雪が車の屋根に15cm程積っていた。
登り以上に下りは運転に慎重になり、5〜10キロ程度のノロノロ運転に徹した。人も乗せておりしかも滑って谷底でも落ちたら大変だからである。
帰りのR168号線沿いにあった「夢の湯」で汗を流し、全員無事王寺に返ってきました。

楽しい二日間でした。雪もたっぷり拝め、厳冬期の気分も味わえ、これも仲間がいたからこそ出来た事で、まさかこの歳で再度実現するとは夢にも思いませんでした。
これ以上になれば体力的にも無理ですが、楽しく雪山をのんびり写真を撮って歩くのなら、またいつか行きたいと思っています〜(^^)
(*一部、小山伏さんの山行報告からも引用させて頂きましたm(__)m )

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