沈黙の碑   
           

人間がこんなに哀しいのに主よ、海があまりに碧いのです


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遠藤周作文学館
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数年まえ、長崎ではじめて踏み絵を見た時から、私のこの小説は少しずつ形をとりはじめた。長い病気の間、私は摩滅した踏絵のキリストの顔と、その横にべったり残った黒い足指の跡を、幾度も心に甦らせた。転び者ゆえに教会も語るを好まず、歴史からも抹殺させた人間を、それら沈黙の中から再び生き返らせること、それがこの小説を書き出した動機である。(沈黙初版本の遠藤さんのコメントから)
 小説「沈黙」は、この地をトモギ村とし、セバスチャン・ロドリゴ(本名:ジュゼ゙ッペ・キャラ 日本名:岡本三右衛門)ほか2名のパードレが、フェレイラ神父が転んだことをフェレイラ本人に会って確かめるべく、ポルトガルから日本へとやってくる。その最初の到着地が隠れキリシタンの里・外海地方という物語で展開しています。史実に基づく小説に胸を打たれます。

 外海町にある遠藤周作文学館のパンフレットには、「遠藤周作と外海町との縁は、『沈黙』執筆中からはじまり、これまで文学碑建立などを通して築かれたものです。遠藤周作没後、遺族より寄贈、寄託を受けて建設したこの文学館は、貴重な生前の愛用品、遺品、生原稿、膨大な蔵書などを収蔵しており、日本を代表する文学者、遠藤周作の足跡を伝える展示はもちろん、遠藤文学に関わる資料収集、保存、展示、及び閲覧と調査研究。情報発信の諸機能を備えています」と紹介しています。
 市内からバスで1時間ほど、是非訪ねてみてください。
実家から車で10分ほど走ると記念館に到着。帰省のたびに覗いてみる。尊敬する小説家、遠藤周作さんに会えるような気がするから………。

  文学館の駐車場からみた夕日。シルエットに浮かぶのは五島列島

                     文学館から角力灘を望む
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