テッポウの弾も色々有りますが・・。

テッポウの弾、カートリッジについても色々あります、その中から代表的な物とその構造を私の解る範囲でご紹介してみます。
ここに登場するカートリッジは全て実弾から危険なパウダー(発射薬、火薬)とプライマー(点火薬、雷管)を取り除き安全な物として日本でも入手出来るダミーカートリッジ(模擬弾、飾り弾)です。


現在私の手元に有るカートリッジを並べてみました。

右から22LR(Long Rifle)
25Auto(Automatic)、
380Auto(Automatic・別名9mmショート)、
9mmLuger(別名9mm Parabellum・9mm×19)
9mmLuger、Silvetip・Hollow・Point
40SW(Smith&Wesson Jacketed・Hollow・Point)
45ACP(Automatic・Colt・Pistol)
44MAG(Remington Magnum)
223 Remington
30.8Win
30.0Weatherby MAG

他にも世の中には色々な口径、種類のカートリッジが有ります、この中でリボルバー用は44MAGと22LRですが、22LRはリムが有る物のセミオートピストルにもこのカートリッジを使う物が多数有ります。
有名な所では357MAGや7.62NATO弾など・・。
カートリッジの大きさ、銃の口径は100分のインチで表されます、1インチは25.4mmになりますので25口径で約6.35mm、40口径で約10mm程度となります。

カートリッジの構造は・・。

カートリッジ(弾丸)にも種類が有りますが、代表的なピストル用カートリッジの構造です。
9PARA弾を初め殆どのセンター・ファイアー・カートリッジ(ケース底中央にプライマーを備えたカートリッジ)は大体この様な構造になっています。
(詳細部分を除く)

銃のハンマー、ファイアリングピンでプライマーを叩かれると、内部の点火薬が発火、その燃焼ガスと炎がフラッシュ・ホールを通りパウダーに点火、パウダーの燃焼にて発生した高圧のガスでブレッドがケースより押し出され、燃焼ガスの膨張と共にブレッドは銃身内を加速され発射となります。
”マグナム”と呼ばれるカートリッジはケースが長い分パウダー量が多く、燃焼ガス圧力も高くなるため頑丈なテッポウが要求されます、357マグナム・・等はこのカートリッジの使用に耐えるテッポウなのです。
ライフル用のカートリッジも基本構造は同じですが、のパウダーの量がより多く、高速な弾丸が発射されます。
パウダー、発射薬は火薬の一種ですが”爆薬”では有りません、火薬の中では燃焼速度が遅く、プロペラント(推進薬)と呼ばれる事もあります。
それに対してプライマーに使用される火薬は、その燃焼速度から爆薬(デトネーション)に分類されます、図には表現していませんがプライマーもキャップ、起爆剤、アンビル(発火金)が組み合わされています。
またプライマーも以前は何種類か有りましたが、現在では図のボクサー・プライマーが主に使われます、以前は複数のフラッシュ・ホールを備えたベルダン・プライマーがありました。
プライマーにも使用目的に合わせスタンダード(レギュラー)とマグナム、散弾用などがあります。

カートリッジの中で22LRはリム・ファイアーと言う点火方式で、ケース底にはプライマーが有りません。
点火用の火薬はケース底のリム(つば)の周囲に装填されていて、リムの部分をハンマーで打撃すると発火、発射となります。

弾頭にも種類が有ります。
カートリッジに口径が色々有りますが、それぞれの弾頭にも種類が有ります。


私の手持ちでは弾頭が銅の皮膜で全て覆われているフル・メタル・ジャケット(FMJ)と覆われた先端に”くぼみ”(開くと言う意味もあります)の有るジャケッテッド・ホロー・ポイント(JHP)の2種類です。
フル・メタル・ジャケット
鉛を主にした合金のコアを銅合金の被服で覆われた弾頭で、現在の主流です、日本では普通弾と呼ぶことも。
銃身内のライフリングに柔らかいコアがかじり付かない様にする目的も有ると思われます。
ジャケッテッド・ホロー・ポイント
ターゲットにヒットした時に先端が変形し貫通しない様工夫された弾頭。

他にも弾頭の形状に次の様な物が有ります。(画像はございません)
ワッド・カッター、
弾頭先端がフラットで競技用に使われます、主にリボルバー用ですがターゲットに当たるとパンチで抜いた様な穴が空き着弾部分が判断しやすい、ただし長距離射撃には向きません。
セミ・ワッドカッター、
やはり競技用のカートリッジですが弾頭先端がコーン状にせり上がった形状をしています。
ショットシェル、
散弾銃のカートリッジで複数のボールブレッドが仕込まれている物です、主に狩猟用ですがハンティングの目的により弾の大きさ、数量が違います。
変わった所ではリボルバー用のカートリッジで散弾タイプが有ります、射程距離は望めませんが毒蛇の撃退などに使われるとか・・。


ケース(薬莢)の違い。
リボルバーとセミオート用カートリッジの違い。

例外も有りますがリボルバー用のカートリッジはケースの底が少し直径が大きくなっています、リムと呼ばれますがこのリムをシリンダーに引っかけてカートリッジの位置を決めます。
その為弾頭形状、種類に関係なく、口径が合えば使用できるカートリッジが増える事になります。
対してオート用はケース底に排莢用のみぞが有りますが経はケースと同じです、銃のチェンバー(薬室)に装填されるとケース先端で位置が決まり、エキストラクタという爪がそのみぞに引っかかり発射後にスライドの後退とともにケースを引き出し排出します。
その為専用のカートリッジ以外は使用できないのが普通です。


22LRはリムファイアのため、リムが有ります、しかしこのカートリッジはリボルバー、セミオート共に良く使われます。
日本で行われている射撃競技にもよく使われているカートリッジです。

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