■ギアポジションインジケータを作る■

2004.12.25


私が17歳の時、生まれて初めて原付以上の排気量のオートバイに乗りました。それは、友人の小玉浩幸くんのスズキGSX400Eでした。アクセルを開けるともりもり湧き上がってくる399ccエンジンのパワーに猛烈に感動したのを憶えています。

GSX400Eには、「ギアポジションインジケータ」なるものが装備されていました。
ギア位置を、メーターパネルに表示するもので、1N2345 のいづれかの文字が電球(LEDじゃありません)で照明されるしくみでした。
スズキの車両ではよく見かけましたが、他メーカーではほとんど見かけませんでしたね・・・

豪華装備なのか、無用の長物なのか・・・
当時から意見はいろいろありましたが、私は結構好きでした。インジケーターやメーターなどがたくさんあるコクピットみたいなのが好きなんですね、きっと。

あれから20数年・・・何の因果かスズキのGSX1400に乗っていますが、このバイク、トルクがありすぎていま何速なのか良くわからないのです。
既に6速(トップ)なのに、シフトアップしようとして左足がスカッと空振りすることがよくあります。お恥ずかしい。

そこで!GSX1400 用にギアポジションインジケータを作ってみました。
ギアポジションを表示するだけではつまらないので、プログラマブルな速度リミッタキャンセル機能も付けました。

■回路図■

回路図です。
BSch(水魚堂様作)を使用して描きました。
定数に間違いがありましたので、訂正しました。どうもすみません。ご確認をお願いいたします。

マイクロチップテクノロジー社のミドルレンジマイクロコントローラ、PIC16F88を使いました。18ピン最強のマイクロコントローラです、がその能力を全然使い切っていません(笑)まだまだ余裕があります。時間にシビアなプログラムではないので、クロックは内臓RCオシレータを使っています。部品で特殊なものは特にありません。8セグメントLEDはアノードコモンのものなら何を使っても大丈夫だと思います。

本装置と車体との接続は、ギアポジションセンサとECUの間に割り込むようなかたちになります。ギアポジションセンサ線(ピンク)を切断して割り込めばいいのですが、すぐに元に戻せるように、同じタイプのコネクタを入手して使いました。(デイトナ 防水コネクターセット 品番44075 定価700円)

ギアポジションセンサの抵抗値を測定し、8セグメントのLEDに該当するギアポジションを数字で表示します(1・2・3・4・5・6・n)
速度リミッターを無効にする目的で、ECU(エンジンコントロールユニット)にはギアポジションセンサの抵抗値をそのまま渡さずに、偽の抵抗値を渡します。偽抵抗値の渡し方は4種類のマップを切り替えられるようにしました。

@100円リミッターカットと同じ(1速=1速、2速=2速、3速以上=3速、N=N)
A全部1速(ニュートラルを除く)
B全部2速(ニュートラルを除く)
C全部3速(ニュートラルを除く)

表で整理すると以下のようになります。

MAP TYPE
1速 N 2速 3速 4速 5速 6速

A
1 N 2 3 3 3 3

b
1 N 1 1 1 1 1

c
2 N 2 2 2 2 2

d
3 N 3 3 3 3 3

ニュートラル時のみ、タクトスイッチを押すことで@→A→B→C→@・・・とマップを切り替えることができます。
切替時、スイッチを押している間だけLEDには切替を示す文字A、b、c、dが表示されます。

プログラムは、マイクロチップテクノロジのMPASMを使ってアセンブルしました。
ソースファイルはここ、アセンブル済みのHEXファイルはここに置いてあります。

PICに関しては、マイクロチップテクノロジのホームページ、こちらを参照してください。

その他の部品は、秋月電子通商で入手しました。ホームページはこちら

部品面写真

配線面写真(お恥ずかしい)

完成しました

GSX1400に取り付け(デイトナの金具を使ってミラーに共締め固定)

■製作にあたって■

もしご自分で製作、装着、走行などされる場合には、全て自己責任の基にお願いいたします。


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