2020年05月


2020年05月29日 耐性菌

 ウィルスによるパンディミックは予想されたことであり、全世界的な社会経済的なダメージを回避するなんらの予防策や国際協調の方策も講じられていなかった。
 昨夜のBSでウィルスではなく細菌に効く抗生物質が、耐性菌の出現によって効かなくなっている現状をドキュメントしていた。現在26種類ある抗生物質の全てに耐性を持つ菌がすでに出現していて、この耐性菌は縦の遺伝つまり分裂して耐性菌の性質を拡散するだけでなく横の拡散、つまりほかの菌に耐性の性質を自由に与えることとができる。この耐性菌は調査時点で既に55カ国に拡散していた。
 新しい抗生物質は、耐性菌の出現を抑えるためにできるだけ使わないようにする。そうすると薬剤メーカーは売れない抗生物質の開発はやらない、したがって1984年以来新しい抗生物質は生まれていないとのことだ。また、耐性菌の出現は薬剤メーカーが家畜の餌として大量に販売したためである。
 人類は19世紀の状態に戻って、コレラやペスト、結核のみならず、すべての細菌に無防備になることが既に目前とのことだ。それなら直ちに国際協力によって新たな抗生物質の開発に着手すべきで、薬剤が完成すればその使用を統制することが必要だ。


2020年05月29日 失業率

 四月の完全失業率が2.6%で、前月より0.1%悪化したとのことだ。求人も減少し雇用情勢の悪化が続いていると報道されている。
世界の失業率は5.4%。これは統計のある国だけの集計であるし、求職者の把握が容易でないことから、先進国以外はほぼ把握できていないだろう。主にアフリカの最貧国では9割が就業していないとも言われる。
https://www.globalnote.jp/post-14911.html

 25歳〜29歳の先進国(OECD加盟国)の失業率では、韓国が21.6%と最も高く米国13%、日本12.6%だ。
http://news.onekoreanews.net/detail.php…

 アメリカの4月の失業率は大恐慌以来の14.7%とのことだ。イギリスでは三月まで3.5%だが、四月に5.8%に急上昇している。

 日本の企業は他の先進国の中では、広範な営業自粛のもとでも少なくとも正社員については雇用を維持している。
以前から言われているが、日本では労働者の流動性が乏しく企業は雇用調整ができない。GEがやったように毎年10%の最低評価の労働者を解雇するようなことはできないのだ。また労働者は、スキルアップや競争によって成長力の高い企業に再就職したり、離職して長期休暇を取るようなことが難しい。

 コロナウィルス禍が社会、経済の広範な既存システムの弱点を露呈させ、システムを再構築する機会である。雇用の流動性を高め、企業の人事制度を年功や学歴によるものから実績・実力評価とし、在宅勤務で直面することになった成果主義を導入することが求められているのだが、こんなことはバブル崩壊後もう20年ぐらいも言われ続けていてなにもやらないのが、日本のカイシャなのだ。三流国からさらに転落する日は近い。そうなれば実質的に独立国ではなくなるのだけど、自然があるじゃないかと言う能天気なやつがいるのだなあ。


2020年05月21日 黒川東京高検検事長の賭け麻雀報道について。

 ツィッターでは朝日が名古屋高検長を総長にしたいから黒川検事長をはめた、との見方が出ている。
仲間内の賭け麻雀を個人宅でやって、帰りのタクシー代を産経新聞が支払ったとのことだが、こんな話が明るみに出ることがありえない。
 私も大胆に推理すれば、黒川検事長はもともと自らが政権寄りとされることに違和感があり、政権が恣意的にトップ人事を左右することを阻止するための、自作自演の愉快犯ではないか。辞職しても弁護士として名前が売れるし、いずれ自演であることを誰かがバラせば面白い。黒川検事長の意を汲んで、朝日の元記者が朝日新聞社了解のもとで文春にリークして、朝日も文春も情報そのものは正しいし、部数が出れば良いので乗ったのだ。おもしろすぎるか。


END