2018年01月


2018年01月27日  冬の健康のために

 TV番組でクイズ形式で医師が回答したものにウェブよりかなり追加。

 私が風邪をひいたとき、母は私を毛布や布団を重ねて寝かせ、汗をかいたら何度も着替えさせてくれた。われわれ世代も汗をかくと風邪が回復すると思っている人が多いがそれは誤り。

 風邪薬はできるだけ飲まないほうが良いのだが、治療薬と誤解させるような宣伝をしているのは問題がある。若い頃に医者の叔父から、おいしいものを食べてビタミンCを摂ってできるだけ休むしかない、と教わって実践している。ただしお酒を飲むのはよくないらしい。


1.起きてすぐトイレに行くのは良くない。寒暖差が大きいので血圧が急上昇、急低下し、心筋梗塞などを招く。

2.食後すく横になるのは良くない。リラックスすることは消化に良いのだが、横になると胃酸が食道に逆流することがある。

(風邪、インフルエンザ)

3.こたつで寝るのは問題ない。ただし睡眠の質が落ちるので、風邪をひいている場合などは良くない。

4.風邪をひいておでこを冷やすのは意味がない。発熱はウィルスへの体の防衛機能。発熱によって免疫系の機能が活発化し、ウィルスや細菌の増殖を抑えている。

 解熱剤を使用するのは、体温が38.5度以上で発熱によって苦しい、眠れない、水分が摂れないなどの苦痛がある場合。解熱剤を使用すると回復が遅くなり、一般的な解熱剤の場合インフルエンザ脳炎や脳症を重症化させる場合もある。高熱の場合、わきの下や足の付け根の内側(大動脈)を冷やすのが良い。

5.風邪をひいた時はお風呂は避けるべき、というのは誤り。風呂屋に行くために寒い屋外に出るのは良くないのだが、内風呂だと良い。41度ぐらいで体を温めると回復を早める。ただし長湯は体力を消耗するので避ける。脱衣場は温めておくほうが良い。

6.風邪を治すために厚着をして汗をかいたほうが良いというのは誤り。汗をかいたから風邪が治るのではなく、白血球がウィルスなどに打ち勝つと、体が体温を下げようとして暑く感じ発熱するため。したがって回復してくるときに汗をかく。風邪の時暖かくするのは免疫力を高めるので良いが、汗をかくことを目的にするのは誤り。

7.かぜをひかないように鼻を冷やさないというのは正しい。温めるのは鼻の有する殺菌機能を高めるのでよい。マスクはこの意味では良い。マスクはウィルスには意味がないが、隙間なく着用すればくしゃみなどによる飛沫を防ぐのは効果がある。感染者が着用することは飛沫を拡散させない効果があるので着用が必要。

8.風邪の予防。感染を防ぐために手で鼻や目を触らない。手をよく洗って触るのは良い。お茶でうがいすることは風邪の予防に効果がある。昔から言われる手洗い、うがいは正しい。

9.冷たいものを飲むのは体温を下げるので良くない。脱水状態を改善するため、スポーツドリンクを温めて飲むのが良い。

10.歯周病菌や口腔内細菌が毛細血管から体内に入ると免疫力を低下させるので、口腔内の衛生を保つために歯磨きを十分にするとよい。

11.冬季暖房すると室内の湿度が低下する。空気が乾燥すると鼻やのどの粘膜が乾燥しウィルスなどを撃退する機能が弱まり、風邪などに感染しやすい。
 湿度は50%~60%程度が好ましい。湿度は暖房によって温度が上がると低下する(相対湿度)。加湿しすぎると結露の原因になる。マスク内は高温多湿になり湿度を保持するのに有効である。唇のの荒れも防げる。

12.お酒を飲むと、利尿作用のため軽い脱水症状となりウィルスを排除する免疫力が弱まる。アルコールの殺菌作用は消毒用の場合70%だが、飲酒のアルコール濃度は低く、喉の殺菌はできない。(同様にマヌカハニーなどの食品による殺菌効果はない)なお、アニサキスやノロウィルスは医療用アルコールでも殺菌できないため、飲酒は効果がない。
 飲酒後の入浴は、血液の循環を良くしてアルコールの作用を強める。また全身の血流が増えて心臓の負担を増したり脳の血流を悪化させる。血圧を下げ気を失う場合がある。

(花粉症)

13.ポリフェノールは風邪に効果があるので赤ワインを飲むというのは誤り。アルコールはヒスタミンの分泌を増やすので、花粉症を悪化させる。

14.都会のほうが花粉症が多いというのはただしい。杉や檜は山のほうにあるが田舎は土に花粉が落ちれば舞い上がらない。都会はアスファルトなので花粉が何度も舞い上がる。雨の日の次の晴れの日に舞い上がる。

15.花粉症がひどい場合は食塩水で鼻うがいをする、というのは効果あり。マスクは花粉の侵入を防げるが、隙間が無いように着用する。マスクで目を防ぐことはできない。

 /以上



 


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