2017年04月


 2017年04月01日  豊洲移転の何が問題なのか

 土壌汚染が原因で新しく建設した豊洲市場地下部分のたまり水が環境基準を満たしていない。だが環境基準を満たしていない海や川はいくらでもある。豊洲市場は科学的にも法的にも「安全」であるとの見解は概ね一致している。問題は「安心」だ。どうすれば「安心」が得られるのか。

 それは、知事一人が安全宣言をすればいいというものではなく、前提として都政への信頼を取り戻すことが必要だ。土地取得の経緯が曖昧。設計施工の発注方法が不透明。誰が埋め戻しの判断をしたのかが不明。責任者不在で情報公開が不十分。石原元知事の責任は、この無責任体制を放置したことにある。
 
 官の構造は、水が低きに流れるがごとく、常にだれもが責任をとらない組織になってゆく。ルーチンワークとそのなかのミスチェックだけ懸命にやる。だから前例主義、縦割りで分掌内のことしかやらない。相互批判や評価もしない。この組織を動かすのは特別職でありそれを監視するのが議会である。議会は都民の立場で官を監視することが仕事なのだ。

 豊洲移転の前提は、都政の過去の過ちを自ら白日の下に晒すことだ。専門的な情報の公開と組織の判断の透明化が、「安心」の前提となる。都議会自民党は「豊洲移転を推進する」のだそうだが、その前にまず、自らも豊洲移転に関して何をやり何をやらなかったのかを明らかにすべきである。


 2017年04月1日 

 登山講習会の高校生遭難について
 栃木県那須市のスキー場の場外で、登山講習中の高校生と指導教員がラッセル訓練中に、48名が雪崩に巻き込まれ内8名が死亡した。3月25日から27日まで7高校の生徒52名と教員11名で、営業を終了したスキー場内で幕営し雪上訓練を目的とする登山講習会とのこと。なぜ遭難が発生し責任は誰にあったのか。
 ...
 登山は困難な岩場などの危険を乗り越えるというような、程度の差はあっても本質的に身体リスクを伴う行為である。また自然現象である風雨、積雪、雷、落石や転落の危険などはコースや時期によっても様相と危険性が様々であるが、本人の体力や技術によってリスクの程度が異なるので、十分な知識と経験が必要である。重要なことは自分にとってのリスクを自ら判断すること、それができないコースや時期であれば経験者に判断してもらうことである。そういう意味では大人のスポーツだ。登山の知識や経験が多いこと以上に、危険が予測できない場合は登山をやめる判断ができることがより必要なのだ。高校生登山について報道の歯切れが悪いのは、登山がリスクを克服する自己責任の行為だからだ。

 この時期のこの標高であれば、昨年なら日陰以外はほぼ積雪が無かった。今年はドカ雪が降った。降雨のこともある。この時期の降雨はさらにリスクが大きいのだ。春休みの恒例の行事なので、日程の変更がほぼ不可能であり、積雪状況は毎年大きく異なることから、明確な訓練目標があったとは言い難いが、ザイルとピッケルを持参していることから雪渓訓練程度を想定していたようだ。雪崩の予測は事故後複数の登山の熟練者の言では十分可能であったとのこと。高校生のいわば教育機会としての講習会での事故という結果だけみても指導者の責任は逃れがたい。予測できなかったことが罪なのだ。

 一般道でもうっかりつまづいて転落事故になることがある。たとえば子供を連れてゆく場合は引率者に責任があるだろう。学校行事では責任範囲を明確にしておく必要があるかもしれない。
 わが高校山岳部はかなり以前に消滅した。おそらく引率者がいないことが理由である。登山がブームであるが自らの経験をいえば、高校山岳部で基本的なことを身につけて登山の楽しさを知ると、子供と高山へ出かけたり年をとるまで山歩きが楽しめる。
 今回の事故では学校の責任を明らかにするとともに、冬山禁止などの規制を一律にするのではなく、指導教員の資質を高めることと、場合によっては地元山岳会などの支援を得ると良い。


 2017年04月8日(土)  TVウォッチ

 よくTVを見るようになった。それでこのところ私がおもしろいと思う番組は「マツコ会議」だ。本日10時から特番。
 マツコのすごさは博学なだけでなく、人の心に抵抗なく寄り添えて、人となりをあからさまにしてしまうことだ。「不思議な世界」も良いが、村上や有吉と絡む番組も良い。

 NHKの桑子アナが気に入りなのだが、ブラタモリの後ニュースチェック11に出ていたが、この4月からニュースウォッチ9という原稿読みが多い固い番組に移った。桑子アナがのし上がってゆくのは良いが、今の出演番組は桑子アナがもったいない。アナの話はそのうち酒の肴にしましょ。

 テレビ東京の素人相手の番組も面白い。老舗「YOUは何しにニッポンへ」「家ついていっていいですか」「世界なぜそこに日本人」など、素人の経験や生活を深堀りして見せるのだが、断片であってもリアルな人生そのものに興味が尽きない。街頭でたまたま出会った人の表面だけでなく心情に肉薄できていて番組制作の熱意が感じられる。


 2017年4月13日  夫、妻の表現

 In Japan the word meaning "husband" is often used as "master".
Likewise, "wife" is useed words meaning "inside the house".
Japanese should use words like "husband" and "wife" that have no disparity like English.

 朝のTBSで自分の夫、妻のことを第三者にどう言うか、というテーマを取り上げていた。アンケートでは主人、旦那、嫁、家内というのが多いが、インタビューでこれらの言葉は抵抗があるという意見が紹介されていた。それで「夫」「妻」というのがいい、というのが結論。また、第三者が相手の配偶者を言う場合には適切な言葉がなく、「夫さん」「夫様」「妻さん」「妻様」を提案していた。ワイドショーはネタ切れの時に良いネタをやる。...
 ところで英語は狩猟民族の言葉なので性別の名詞が多い。Stewardess、StewardがFlight attendantというように言い換えが進んではいるが、「夫」はhusband,hubby,hus「妻」はwife。共通に使われるのがpartnerか?英語は少なくとも配偶者を言う表現には抵抗がない。


END