2005年7月

2005年7月16日(土)  ノッティングヒルの恋人(米映画1999年)
 ジュリアロバーツとヒューグラント主演。若くて美しい人気映画女優アナ・スコット(ジュリアロバーツ)とロンドン近郊のノッティングヒルに住むウィリアム・タッカー(ヒューグラント)がふとしたことで出会い愛し合う。タッカーは小さな専門書籍店の店主であり不釣り合いな恋に別れを決心するが、アナのことが忘れられない。これといったストーリーやテーマがあるわけではなく、彼の暮らしぶりや仲間つきあいがあたたかく描かれる所が良いのと、ジュリアロバーツの演技力が見物である。女優らしくない(そんな美人でもない)庶民的なキャラクターが、超人気女優と庶民の恋というストーリーを違和感の無いものにしている。ここちよい昔ながらのハリウッドラブストーリーだ。
 実はこの映画を見るよりも先にタイトル曲のSHE(エルビスコステロ)というのが気に入ったのだが、カラオケでアベックの若い男性が歌ったのを聞いたからだ。それでオリジナルを手に入れてみるとやや慣れすぎた歌い口がちょっとナーという感じだったが、映画では二度歌われていて最初はややストイックに、エンディングではやや淡々と歌われるのがいずれも良かった。この映画の主題歌だと教えてくれて、「曲も歌手もいいよ」と言った若い友人の意見に私も同感。この歌を覚えたいのだが、途中のメロディが難しくてものに出来そうにない。

2005年7月16日(土)  納涼船
 竹芝桟橋(東京浜松町駅5分)から毎日19:15に出発する2時間の東京湾クルーズ。納涼船というのは伊豆航路に使われるような大きな船で羽田よりもさらに沖合ぐらいまでを巡る。会社の連中と一緒に初めての乗船だ。集合時間よりかなり早く桟橋に着いたら、船内の場所取りに早くも並んでいる客がいる。団体客は大きなビニールシートを敷いてすでにビールで盛り上がっている。かなり大型の船は船倉を団体客の宴会場に仕立て、下部には料理や飲み物のコーナーが並び、上部デッキには小さなステージがあり「浴衣ダンサーズ」というけっこうなネーミングの若い子のショータイムがある。
 やや風が強いが十分涼しく、羽田に発着する飛行機の灯も見え夜景がきれいだ。音楽はディスコ系のリズムのはっきりしたものが中心でひたすら盛り上げ、生ビールのアルミ樽を背負った若い女の子がビールを注いで回る。飲み物は乗船代2,500円也に含まれるので飲み放題なのだ。食べ物は食えないことはないという代物。夜景と潮風という良いシチュエーションではあるが、ムードは全くないので団体客向け。一回行ったら十分。
 ほかに東京湾クルーズ(シンフォニー)とか神戸港クルーズ(コンチェルト)などという食事付きの遊覧があって、以前からたまには趣向が変わって良いかも知れぬと思っていたが今回の経験でやや引く。日本人はもう少し落ち着いて食事ができんのか。団体酒イコール居酒屋ノリ、というパターンを脱しきれない。食事がない遊覧船のほうが他人の騒ぎが気にならないのは間違いない。

2005年7月17日(土) 北海道の市町村数は207(都道府県別市町村の数)
 北海道の人口は564万人。34市の441万人をのぞき町村数173で割ると、1町村あたり7,109人だ。人口5千人未満の町村数がやや不確かだが80もある。町村の職員数は個別には公表されておらず全国では33万人である。(市、一部事務組合をのぞく)従ってこれを7日現在町村数1610で割ると1事業体あたり205人となる。この中にはもちろん議員や特別職はのぞいている。北海道の職員も全国平均並みとすると、人口30人に1人が役場の職員である。職員を雇用するためだけに一人あたり年間3万円支払っている計算になる。もちろん地方交付税という都市部の税金を地方へ垂れ流す仕組みがあるから実際の負担額ではないのだが。
 役所はサービスであるから、常にこのような情報を役所側に公開させて、「自分たちは必要なのですよ」というアピールをさせないといけない。そして議員が監視機能を果たしているかどうかということをもっと厳しく評価するのだ。
 実は、昨日久々に「上下水道リンク集」の更新をしている。始めた頃はWEBサイトを持つ事業体が少なく、一つの県あたり10ぐらいの事業体しかなかったが、特にこの1年は、厳しくなった水道の水質をWEBにより公開を始めた所が多く、大半の事業体が水道/下水道関係のコンテンツを持つようになった。ご丁寧にそれぞれ業者に発注しているようで、個性ゆたかなホームページを作るから、一つずつチェックするのは大変な作業になるのだ。北海道は半日で終わらずに今朝までかかった。
 というわけで、私は市町村合併を切に望んでいる。

2005年7月23日(日) 地震による首都圏交通マヒ
 昨日22日16時半頃、首都圏は震度5弱の地震に見舞われ2時間から路線によっては6時間ほども運行が止まった。久々に休日出勤した私は早めに五反田のオフイスを出たのだが恵比寿ガーデンプレイスのワイン店でキャッシャーにならんでいるときだった。はじめは地震だな、と思うぐらいのゆれだったのが、最後に一回大きく横揺れしたときは女性が一斉に声を出したがそれで揺れが終わった。同時に店のどこかでガラスが割れる音がしたが、リーデルの大型のワイングラスが並ぶ棚も含めてほとんどのものは陳列棚から落ちることはなかった。
 それで長い動く歩道を駅まで戻ると、山手線はとまっていた。たまには歩いてみたいと思っていた道だったので渋谷まで線路沿いを歩いてゆき、ハンズや西武で買い物をしたりお茶を飲んだりして時間をつぶし、ようやく動き出した東急田園都市線に乗ったのは19:30ごろである。おもしろいのは駅の階段に腰掛けている人もいたが、けっこう町へ繰り出した連中も多かったことだ。休日のせいもあるだろうがスーツのサラリーマンが少ないせいもあり遅れてもいいや、という雰囲気が感じられた。
 携帯の無料サイトではでは路線の運行状況までは見つけられなかったが、自宅へ電話すればテレビを見て教えてもらえて十分情報源になるし、友人とメールをしたりして心理的にも持っていることだけで不安が減るのではないか。もっとも地震後一時間ぐらいはつながりにくかったようだが。
 わかったことは、もっとも重要な鉄道路線は結構脆弱であること。季節、曜日と時間帯、天候などによってみんなの行動の様相が変わるだろうこと。携帯端末は災害時にもみんなが心理的な余裕を得るために大変有効であること。

2005年7月23日(日) 中国元切り上げ
 中国元は10年ぐらいも実質的なドル固定制だったが、一昨日元が2%切り上げられた。数年前から元切り上げの必要性が言われ、4倍に切り上げるのが適当とする意見もあった。最近はアメリカとの貿易摩擦が中国側の出超額の増大とともに問題化し、アメリカの中国に対する元切り上げ圧力がかなり高まっていたことも周知の事実であった。切り上げを見越した外国人による中国の固定資産購入ブームも報道された。じりじりと円安になっていたのも元切り上げを見越したことだったろう。
 予想に反して2%切り上げプラス部分的な変動相場制の導入ということだったが、円がドルに対して直ぐに上昇したのは当面大幅な切り上げは無いと市場が安心したせいだ。20%上げはあっても200%上げは無いとみたのではないか。中国のカントリーリスクと言ったときにこの元切り上げが含まれていたのだが、ややそのリスクが減った、すなわち中国政府は中国が原料輸入国でない間は当面現在のレートを維持することを表明したともみれられるからだ。
END