2005年5月

2005年5月29日(日)  エディ・アルバート(米俳優)が26日99歳で無くなった。
 「ローマの休日」のカメラマンだ。記者役のグレゴリーペックは昨年無くなった。この映画は1953年(私は1歳!)公開されたので関係者で今も存命中の人は少ないのではないか。抑圧された日常があるからこそ、解放された非日常の中でオードリーの新鮮な感受性と行動力が際だって魅力的である。王女の恋という今風に言うとクサい設定で、現実感が希薄になるところをエディ・アルバートが良い持ち味を出して救っていると思う。

2005年6月5日(日) 最近読んだ本のことなど、雑感。5月はあまりに内容が乏しいので追記。
 □ 「日本地図から歴史を読む方法(武満誠)」KAWADE夢文庫。この手の本が好きなので二冊組を買って読見始めたら???。つい二年ほど前に同じKAWADEから新書で出ていてすでに読んだ本だった。コノヤロー。
 □ 「2005データブック」二宮書店。世界各国要覧と最新統計。自然や経済、産物や貿易などのデータを満載。数字を眺めていると様々なことを考えさせられておもしろい。
 □ 「最新世界史図説タペストリー」帝国書院。312ページフルカラーがブックオフで350円。細かい字がぎっしり。小さな写真もぎっしり。データもたっぷり。超お買い得の世界史教科書。
 □ 料理本多数。私はレシピを読むのが結構好きなので。「ハーブ料理スパイス料理(旭屋出版MOOK)」、「ゼリーババロアムースプディング(柳瀬久美子)」これら大判の写真本はブックオフで。「普通の人のための普通のワイン読本」「OZクラークポケットワインガイド2005」−ビールをやめたので。洋書はAMAZONで購入すれば安く買えたのだが、新宿紀伊国屋でOZクラークのそばにあったBBCBOOKSの「101CAKES&BAKES」というのは写真があまりにおいしそうなので買ってしまった。お菓子の本は私は眺めるだけだがお菓子作りが趣味の奥さんへの土産になる。「料理のお手本(辻嘉一)」中公文庫、「パティシエ(永井紀之)」PHPエル新書、はいずれも楽しい本だった。
 □ 「造艦テクノロジー開発物語(深田正雄)」は戦前戦中の軍艦の電気設備を知れて興味深い。軍備は常に最高のものを求めるという点で技術的にピュア。若くて優秀な技術者にとってはあの不自由な時代さえ自由なフィールドだったということと、私も電機の技術者として作者の苦労を共感できるからおもしろい。コンピュータ以外はだいたい何でもあったのだ。
 □ 「チェ・ゲバラの遙かな旅(戸井十月)」集英社文庫。懐かしい写真。懐かしい言葉。私と同世代の作者(戸井)自身の「遙かな旅」なのだ。
 □ 「生命の宝庫・熱帯雨林(井上民二)」NHK文庫、は無くしたと思っていたら実家の母に貸していた。自然科学の書籍として私のなかで最善の数冊に入る書物だ。種の多様性の重要さを理解できる。環境を考える原点となる書物だと思う。この機会に再度紹介。
 □ 「ぼけの予防(須貝祐一)」岩波新書。認知症とは何か、効果がある予防法、治療法について書かれている。なかなか興味深い内容なので別途記載することにする。
 □ 「会津の道、赤坂(司馬遼太郎)」朝日文庫。司馬の会津の話は泣かされるとわかっていたのだが、今回は山形〜福島の旅なのでやむなく買って読んでちょっと涙ぐんだ。
 □ 小説「天を衝く(高橋克彦)」講談社−は高橋の東北シリーズのたぶん最後の小説だと思う。現在読み中。
 □ 良い活字をもっと読みたい。おもしろい本を紹介してください。

NHKスペシャル「一瞬の戦後」が終わった。写真とは思想なのだ。写真とは自らの視点をあきらかにするという表現方法なのだ。
END