東京モーターショー    2003.11.2                2003.11.9作成中
 誘われて、三連休の一日、幕張の東京モーターショーへ出かけた。モーターショーは初めてである。開場の9:30と同時に入場したが、人気のブースはかなりの人だかりができる。午後になるとトヨタや日産の大規模なブースも身動きができない程の人波だ。
 モーターショーというのは機能や仕様や価格や付属品などという情報量がほとんど無くて、イメージだけを一方的に伝える展示会だ。大勢いるコンパニオンはにっこりするだけ、ブースの職員はカタログを渡すだけ。コミュニケーションがない。あこがれの車を眺めて喜ぶ、という時代でもなかろう。デザイン以外に一体何が新しくて何が売りたいのかさっぱりわからん。
 あんまり雑誌で見ない写真を集めてみました。

 ニューゼットのロードスターである。日産はブースのセンターに置いたのがこのZ。ゴーン日産のセンスは正しい。

 東京モーターショーのテーマは環境だ、と言われていたがショーの現場ではそんな印象は全くない。車をただ並べて綺麗なおねいさんと一緒に見せているだけである。簡単なスペックが表示されている程度である。お祭りなのだ。

 ワーゲンビートルは新しいカブリオレが中年女性の人気抜群。プジョーも昔から小さな車にカブリオレがある。307CC(クーペ・カブリオレ)は後席が狭くて殆ど4名は乗れない代物。しかもメタルルーフにしたためにトランクも極小。でもワーゲンよりずっとおしゃれで、遠出したくなる車だ。

 クライスラーはジープのバリエーションを出展していたが幌の情けない出来。ほころびが目立つし細部の処理が粗い。基本部分は頑丈なのかもしれないがデザインも品質にも繊細さがない。

 イギリスのミニは今やBMW製だが、トラディッショナルなデザインが魅力。ジャガーはつまらない車を作った。

 ルノー、プジョー、シトロエンというフランスメーカーが、相変わらず小型のセダンをしっかり作っていて好印象。日本のメーカーは相変わらず不細工で重量のある箱型車を量産している。
 

 トヨタのブースである。トヨタほどストイックなレースマシンが似合わないメーカーはあるまい。トヨタはF1を、スピリットで闘うのではなく、きっと組織と管理で勝利を目指している。F1マシンを持ち込んでいたのは他にはルノーだったかな。天井にさかさまにつり下げていた。

 高級車を売ることがメーカーが儲けるための課題だが、高級車の付加価値は性能やサイズだけではなく、メーカーや車のイメージやステータスである。世界中の誰しもが認めるような魅力的な個性を保持する必要があるのだ。

 プリウスはハイブリッドカーでなくとも、サイズやデザインの優れた車だと思う。トヨタは技術と品質でどこまでも押せばよいと思う。しかし個人ユーザーにとって車はいったい手段か目的か。つまり、トヨタはくるま好きには選ばれないメーカーなのだから、今後も顔のでかいセルシオやクラウンを作っていればよいのだ。

  

 道岡自動車のブースである。この自動車会社の問題はデザインであろう。唯一このミニカーは子供に親近感を抱かれるデザインである。おもちゃとして。

 これから自動車を作ろうというメーカーは、クラシック(スタイル)カーか、このようなファニーカーを作るしか無いのかもしれない。

 部品メーカーのブースもあったが、モーターショーは場違いだと思う。カスタムカーの工場は出展すべきと思う。塗装業者というのも有りかなあ。日本車は中間色が無い。今の塗装は美しく強くなったが、日本車は相変わらず白か黒かシルバーとうのは実につまらない。
 

 FIATのムルティプラという、名前も外観もユニークな車のセンターコンソールである。この車は6名乗りで、セパレートシートが前後に3席ずつ並んでいる。前が3席なら運転席は真ん中のシートでも良いと思うが、それで世界共通仕様になるか、というとシフトレバーやウィンカーの左右が異なる問題はどうしようもないのだ。

 この車が大変気に入ったのは、未来的なデザインであってもマニュアル車であることだ。つい一昨日、久しぶりにATの小型セダンを運転する機会があった。このクラスのATは昔よりは結構良くなったが相変わらず車との一体感が無く、運転する楽しみが希薄だ。ヨーロッパの車の多くがマニュアルなのは、ドライバーが運転の楽しみを大切にするからだと思う。

 

 ハーレーローライダーだ。このバイクはいかにもハーレーという感じがする。この砲弾型の燃料タンクと無駄な装飾をぜひ残して貰いたい。田舎臭い満艦飾こそハーレーと思う。ワイヤーホイールがレトリックに見える。今後もできるだけアルミを使わず、スチールメッキでいってもらいたい。

 ハーレーVRSCB V−RODというモーターバイク。排気量1131cc、車重285kg、価格は220万円ぐらいする。水冷だが空冷のようなシリンダブロックのデザインが美しい。しかしこのスタイルは日本にあったぞ。私は詳しくないが従兄弟のみっちゃんが若い頃乗っていた900ccのなんとかいう美しいバイクと大変似ている。フレームが違うが。誰か名前を教えて貰いたい。このデザインは好みだがハーレーらしくない。ハーレーはコンピューターでデザインすべきではないということのようだ。



YAMAHA。写真では印象が薄いが、トラディッショナルな美しさがある。 ヤマハのコンセプトバイクその1。
 ヤマハのコンセプトバイクその2。  ヤマハのコンセプトバイクその3。





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