国宝の陶磁器

唐物(からもの:中国製)
(1) 曜変天目(静嘉堂所蔵)
  黒い上薬のかかったやきものを天目といっている。曜変天目というのは建窯(中国建陽県)で作られ大小の円がシャボン玉のように虹色に発色しており、釉薬(ゆうやく:うわぐすり)は現在も完全には再現されていない。現存する3点は日本にあり、すべて国宝に指定されている。器の内外共に最も良く発色しているのがこれである。
(2) 曜変天目(藤田美術館所蔵)
(3) 曜変天目(大徳寺龍光庵所蔵)
(4) 油滴天目(東洋陶磁美術館所蔵)
  元安宅コレクションである。油滴天目というのは、深い茶の地色に細かい米粒大の銀色の発色があるもの。これは現在再現されているが、この器は内側全面にムラの無い発色がすばらしい。
(5) 玳玻天目(個人所蔵)たいひてんもく:「たい」は実際には「王」偏に旁を「我」と書く) 
(6) 青磁鳳凰耳花生[銘万声](東洋陶磁美術館所蔵)
  重文のものと比較すると、形に柔らかさがある。東洋陶磁のものは重文のほう(銘千声)ではなかったか。
(7) 飛青磁花生 (東洋陶磁美術館所蔵)
(8) 青磁下蕪花生(個人所蔵)
島物(しまもの:朝鮮製)
(9) 喜左衛門井戸 (大徳寺狐逢庵所蔵)
  井戸茶碗というのは、(横から見て)角形をして高台(陶器の土台の部分)が小さく、筒のような形のものをいう。
国焼(くにやき:国産)
(10) 秋草文壺 (慶應義塾所蔵、東京国立博物館に寄託)
  昭和25年の文化財保護法により国宝が再指定されたが陶磁器部門の第一号である。常滑焼とされている。
(11) 色絵藤花茶壺(MOA美術館所蔵、仁清作)
(12) 雉香炉 (石川県立美術館所蔵、仁清作)
(13) 光悦片身替り[銘不二山](サンリツ服部美術館所蔵、本阿弥光悦作)
(14) 志野茶碗(三井記念美術館所蔵)

国宝の陶磁器は現在14点であるが、天皇家御物(正倉院御物)が43点ある。正倉院御物は国宝に指定されないとのことだ。
項目はSACHIKO調べ。簡単な説明はTAKUYA作成。

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2006.8.26作成