そう、あれは7月頃のできごとだったと思います。
2001の今年、私の働くW杯決勝戦競技場にも新入社員が一人配属となってから3ヶ月近くがたっていました。
W杯決勝戦競技場の敷地は、それはそれは広〜いもので何処に何があるのかとだいたい一致するのにも3〜4ヶ月はかかるほど・・・。
つまり、この新入社員のM君も「競技場の事はもう分かってきただろう」という扱いになってきたわけです。





そこで、どこまで使い物になるのかテストすることにいたしました。
と言うのも、私達のお仕事は様々な依頼を受けて電気をつけたり、快適な空調の運転をしたり・・・と競技場内にあるほぼ全ての機械を操作しなくてはならないからです。
そういう仕事もするため、私達が仕事をしている防災センターには競技場のいろいろなモノを監視しているUNIX系OSのパソコンが2台あります。
余談ではありますが、このパソコンを使えば電力会社からの電気をストップさせてJリーグの試合やW杯の試合を簡単につぶしちゃうこともできます。
でも、出来ません・・・はい、やっちゃったら怒られます。
というかクビです。
人生絶たれます・・・。(T▽T)





さて、試験開始という事で空いていた方の前にM君を座らせ、私はその隣に。
「××の依頼を受けたらどうするの?」とか「××の画面はどこにある?」などなどいろいろな質問をだしていきます。
普段から分からないことを聞かないM君・・・答えられなかったら「なんで配属されてから数ヶ月もたつのに知らないの?」とペシペシ頭でも叩いていぢめちゃおっ♪・・・などと考えていたのですが、戸惑いながらもなんとかクリアしていきました。
(つまらない・・・)( ̄w ̄;)





次々とクリアしてこれなら『問題ないな』と安心してきた時に・・・・・・期待通りにやってくれましたっ♪
見事です、完璧でしたっ、M君あなたは先輩想いだよっ♪





「んと、じゃあ管理ゲートの照明をつけるのはどこ?」





管理ゲートと言うのは業者さんや競技場関係者が車で出入りする場所の事です。
ここには常時警備員さんが3人で出入りする車をチェックしていて、この周辺の照明の点灯・消灯も私達が管理しているのです。


「えっと・・・えっと・・・ここっすか?」


全く知らない問題にあたった様子のM君はたくさんの画面を表示させながら私の顔を見て顔色をうかがっていました。


「なにやってるの? 早く出してよ」

「ここっすか?」

「早くしなって、これが本当の依頼だったら文句言われるよっ!」


顔色を見ながら分からないことをごまかし続けるM君と無表情をつらぬき通しながら急かす私・・・。
しばらくした時、M君は突如ある一点を見つめた後、指を差して私にこう言ったのです。


「KAMIUさん、あそこっす管理ゲートは・・・」


「ん?あそこ??」( ̄_ ̄)?


M君の指さした先にあったものは・・・。

















『モニター?』

















防災センターには私達設備担当の要員以外に警備を担当している方達も一緒に働いています。
その人達が目を光らせて見つめているのが合計13台の監視モニター。
その中のモニター3番がじつは常に管理ゲートを写しだしていたのです。







『まっ、まさか・・・』( ̄□ ̄;)







「KAMIUさん管理ゲートはあそこっす。モニター3番♪」


「・・・・・・・・・」(゜▽゜;)うひょ〜







え〜っと、ちびまる子ちゃんの世界へと無事に旅立てましたよ、はい。
バックが灰色になって顔に縦斜線入りました・・・。
思考回路停止0.5秒ほど・・・・・・・・・その後、






















ぷちっ(−_−メ)






















「だれがモニターを答えろっつったんだよ!! 監視装置で出せっつったんだよっ! 監視装置っ!!!」





怒りを素で出しちゃいました・・・汚い言葉で申し訳ございません、おほほほほほ♪
当初の予定通りM君の頭をびしばしと叩きながらいぢめることにいたしました。





「おまえは設備の人間なんだろ? えっ? いつから警備さんの会社に就職したんだよっ!! い・つ・か・らっ!!」
(またまた汚い言葉でごめんなさい、おほほほ♪)





結局・・・知らないのを笑いながらごまかしてすまそうとするM君とその頭をびしばしと叩く私の攻防(?)がしばらく続いた後ようやっと場所を訪ねてきたので、M君は監視装置上での管理ゲートの位置を知ることができたのでした。





Mよ・・・分からなかったら素直に聞きなさいって。
でないと・・・・・・。












私のストレスが解消されてしまうぢゃないかぁ。(笑)