2001年10月13日の出来事。
この日、私の勤めている会社の永年勤続表彰式が行われ、私はちょうど就職してから今年で6年目となり、5年以上勤務したと言う事で表賞の対象になったのでした。
会場は目白にある椿山荘。
そこの大きなホールを貸し切り盛大にお祝していただきました。





初めは行く気が全くなかったのですが、私の勤める不評の多い決勝戦会場の管轄である支店長から直々に名指しで電話がありまして、
「総務部からインタービューあるから参加しろ」
というシンプルな業務命令で参加となってしまいました。
人はこれを強制的とも言います、はい。(泣)
そんないきさつがあってちょっと気分は沈んでいたのですが、お世話になった方々もたくさん表彰されていましたし、何より気軽にお話のできる同期の人がいたのでなんとか楽しめる事ができました。





時間はどんどん過ぎてお開きの時間となり、ホールでは別れを惜しむ挨拶や再会を願う声があちこちから聞こえていました。
私も同期の人と別れを惜しみつつホールでうろうろしてしまった時です。




「KAMIUっ、このあとなんか用事あるか?」




最近、私を管轄している支店に戻ってこられたRさんでした。
いきなりの事と、嘘を付く事のできない集まりであった私達は「はい、このあとちょっと用事が・・・」という簡単な一言を言う事もできずお互いの顔を見合わせていたら、




「ちょっとみんなつきあってくれっ。 たまには良いだろ? 正面ホールで待っていてくれっ」




とこれまたシンプルなお誘いを受けてしまいました。
はい、全員少し気分が沈んでいます。
私は同期のIさんの腕を掴んで「逃げちゃダ・メッ」と無言の圧力。
そのIさんはさらなる生け贄を増やそうとRさんの力も使いましたが、哀れな小羊は頭もいいために努力は無駄となり、結局戻ってきたRさんに連れられてタクシー乗り場へと移動しました。





タクシー乗り場に行くとさらに驚かされてしまいました。
なんと支店長に人事部長、業務部長、エンジニアリング部長、etc・・・お偉いさんばかりそろってます。





『あちゃ〜』(^_^;)





ただのお偉いさんの集まりではありませんっ。
強力すぎます。
対抗できません。
なにせ、あだ名で呼び合う仲なんですよっ!!
2次会は荒れます。








ちなみに表彰式は午後3時に開始されて夕方の6時半頃に終了。
わかりますか?
2次会は7時からだったんです。
しかもスナック・・・。(T_T)





目白からタクシーに乗せられて一路大久保へ。
一件の小さなスナックに入りましたが、どうやら顔なじみのお店のようです。
おおかたの予想通り2次会は大騒ぎ盛り上がりました。
出てくるのは無くなってくればスナックのママが自動的に補給してくれる水割りとおつまみのお菓子。
それ意外は何もなく、あとはひたすらカラオケでした。
わたくしも場を盛り上げなくてはいけないとへたくそながらに歌いました。




「数年前とレベルが変わらんのぅ」




とU部長にいわれながら。(笑)
同期のIさんはとても歌が上手で拍手喝采でしたし、これまた同期のS君もなかなかの腕前・・・。
わたくし1人が「音痴」ということがつつがなく判明いたしました。
前から認識していましたけど、改めて大勢さんの前でわかると辛いです、地獄です。
つか、いぢめじゃないですよね?( ̄_ ̄;;)








鈴も登場しカラオケの熱はどんどんヒートアップ!!
もうかれこれ2時間はかる〜く過ぎた時でしょうか・・・ある不思議な事が起きました。
参加していたのは12人でみんなしてテーブルを囲んで座っていいのですが、一角だけポカッと空間があるんです。
かなり目立ちます。
1人いないんです。
ちなみにトイレではありません。




「あれっ? Rさんは・・・??」( ̄_ ̄)?




そう、そのあいている空間というのはスナックに来てから私を誘ったRさんがずっと座っていた席だったんです。
隣に座っていたIさんに聞いてみましたがIさんもキョロキョロしながら




「あれっ? ほんとだ・・・Rさんいないねぇ」




と、その時でした。
Iさんの2つ隣に座っているIさんの上司の方の口からポロッと一言。
























「ああ、Rちゃんならもう帰ったよっ」
























「えっ?」(゜▽゜;)
























「ああ、Rちゃんならもう帰ったよっ」


「ええっ?」( ̄□ ̄;)


「ああ、Rちゃんならもう帰ったよっ」


「ええ〜っ?」( ̄□ ̄;)


「ああ、Rちゃんならもう帰ったよっ」


「ええ〜〜っ?」( ̄□ ̄;


「ああ、Rちゃんならもう帰ったよっ」


「ええ〜〜〜っ?」( ̄□ ̄;)


「ああ、Rちゃんならもう帰ったよっ」


「ええ〜〜〜〜っ?」( ̄□ ̄;)


「ああ、Rちゃんならもう帰ったよっ」


「なぁにぃぃぃぃ!!」(―_―#)









びっくりしたと言うか呆れてしまいました。
まあ、心の言葉を正直にあらわせば、





「誘った張本人がまっ先に帰るなぁぁぁ!!!」





ですね。
あぜんとする私達を無視し、辺りには上司の方達のはしゃぐ声や笑い声、そしてノリノリの歌声が響いていました。
その後30分ほどしてから帰ろうとする人が出始めたので2次会もお開き。
『支店長』や『部長』と肩書きの付く人は3次会へと突入したようです。
ひとり家路に付いて、家に付いたのは夜の11時頃・・・。
休日が潰された上にものすごくアンニュイな気持ちのまま寝る事となったのでした。