西暦2000年1月1日、午前0時0分。

地球規模による緊張が走った。

そう、皆さんご存じのY2K・・・2000年問題である。
西暦を下2桁で管理しているコンピューターが2000年を1900年と勘違いしていっせいに誤作動を起こすと言われていた問題である。
が、しかし、事前に大騒ぎしていた程の大きな問題は起こらず、無事に2000年を迎える事ができ、全世界のあちこちでミレニアムカウントダウンが行われた。

ところが、様々な問題と言うのは時として予定していた時よりも早く発生する事があり、だからこそ人々は対応策を考えるのであるが・・・・。


話はさかのぼり1999年12月26日頃、私は年末の大掃除を楽にするため少しずつ取りかかっていた。
大掃除に取りかかるといっても、机の上に積まれていたモノの整理。
特に多かったのはダイレクトメールの類いだった。
私は封筒や手紙の類いが届くと、封筒は開けずに、手紙も文面を読んでそのままにするクセがあった。
封筒はほとんどが様々な請求書だったり、「××なビデオをかいませんか?」とか、「××社のクレジットカードを今作れば・・・」といったようなモノばかりだったからで、特に重要でないものは手をつけないのだ。
そんな事を1999年の秋頃からやっていたので、机の片隅は封筒とはがきの束で占領されていた。

「なーんかくだらない内容だなあ・・・」
「この月はこれだけ使ったのかあ・・・」
「ん? 同窓会の知らせ? 出ない出ない・・・」
「カードなんて持ってるよっ」

そんな事をいいつつも1つ1つ封筒の中身を確認しながらゴミ箱の中に捨てていく。
と、そんな中にあるソフト会社のアップグレードに関する封筒に目が止まった。

「ん〜と、このソフトなんだったっけ?」

中の紙に目を通してやっと気付く・・・が、私には必要のないモノだった。
そのソフトは興味本意で買ったようなモノだったし、私の使っているパソコンではCPUのパワーが足らず満足に動かない。
実はソフトじしんは、もうすでに東京湾の埋め立て地の中で永眠中なのである。

「いらんっ、ゴミだゴミ・・・・・・・・・・んっ???

紙を細かく破いてゴミ箱に捨てようとした時に、ある紙にちょっとした違和感を感じた。
それが下の振込用紙。






パッと見た感じはごく普通の振込用紙だけれど、よーく見てほしいところが一ケ所。
そう、有効期限

「1900年まで有効って・・・タイムスリップでもしろってかい?」 (笑)

いろいろな問題が起こらないように振込用紙自体にはかなりの修正を施してあるけれど、有効期限に関してはいっさいノータッチ!
ちなみにちょっとしたヒントだけをいえばエミュレーションソフトではかなり有名な会社。

雑誌にも良く出てくる有名な会社が、2000年問題の対策で大騒ぎしている年に、もう2000年を起こしている・・・。
このとんでもない出来事はとうぜん笑い話として使わせて使わせていただきました。
某ソフト会社さん、どうもありがとう。

皆さんの2000年問題は大丈夫でした?