KAMIU's Worldにあるたくさんの山々・・・。 その中の名もない一つの山には、はるか遠い海の世界からやってきた ペンギン君が住んでいます。 べつに泳ぎが苦手なわけではないし、魚が嫌いなわけでもないんです。 ペンギン君がはるばる遠い海をあとにしてこの山のてっぺんに 住みはじめた理由・・・。 「すっごく眺めがいいんだ。僕の住んでいた海も見えるし、今まで見 たことのない遠い遠い島も見えるし、雲のじゅうたんが広がるんだよ。 それとね、お日様とお月様・・・それにお星様も一番よく見えるんだ」 他の世界を見てみたい・・・。 海の中では見られないモノを見てみたい・・・。 それが、ペンギン君の純粋な気持ち。 それに、ここに住みはじめて大切な大切な友達ができました。 この山のふもとに住んでいるきつね君。 姿形、生活のしかたも全く違うけれど素直な自分の気持ちを見せる 事のできる大切な大切な友達・・・。 そんなペンギン君の生活に憧れて、ペンギン君の弟も後を追いかけて きて一緒に住んでいます。 ペンギン 「あつつつ・・。ふぅ〜〜、どう? きつね君」 きつね 「はぁ・・・、気持ちいい。体の中が溶けてくみたい・・。」 ペンギン 「はははっ、きつね君、いつもそう言うね」 ペンギン君の作った小さな小さな露天風呂。 でも、その景色の良さはどこにも負けません。 きつね 「コンッ!!」 ペンギン 「おっ! ありがとう・・・おっ、とっ、とっ、とっ・・・。んぐっ、 んっ・・・・ぷはぁ、美味しい」 夏でも溶けない万年雪・・・その中でも特に綺麗な部分を溶かした雪 解け水がのどの奥を「きゅ〜っ」と冷やしていきます。 ペンギン 「はいっ、きつね君にも・・・」 きつね 「とっとっとっ・・・・ん〜っっっっ、つめた〜い」 冷たい水がのどの奥を通り過ぎた後、全身から汗が吹き出していき、 体の中に溜っていた何かがきれいに抜けていく爽快感。 二人はこの感じがたまらなく好きです。 ペンギン 「明日も晴れるね・・・」 きつね 「・・・・・・・コンッ」 静寂が広がる中、温泉からの湯気が大空へとのぼっていきます。 さあ、肩までゆっくりとつかりましょう。 じんわりと体が暖まっていきます・・・。 今晩のご飯はきっと美味しく食べられるでしょう。 そして・・・明日も元気いっぱいになれるんです。 |