ラヂオの時間


東京サンシャインボーイズ『ラヂオの時間』☆☆☆

「旬」ということについて、時々考えるんですけれども、「旬」の間は、何をやってもおもしろい、逆に、「旬」をすぎると、どんなに頑張っても、一歩ずつ踏み外している、ということがあると思います。そういう意味では、三谷さんと、東京サンシャインボーイズは、まさに、今が「旬」。今回の芝居も、テレビとの狭間で、三谷さんとしては、いろいろ、きつい点があったかもしれないけど、全体としては、存分に笑える芝居になっていました。

ただ、ラジオの制作現場をよく知らないので確たることはいえませんが、頭の中で、どっかひっかかる部分はありました。けど、見ている間はそれを考える間とてなく、展開をおっかけて笑っているので精一杯でした。

賛否が別れるのは、やはり、最後の牛島プロデューサーの一言でしょうか。僕としては、その前のアナウンサーと声優さんたちの機転で、見事にハッピーエンドになった時点で大いに満足でしたので、あの場面で「最初からやりなおそう」というのは唐突に感じました。その展開なら「機転」の場面はなくした方がすっきりすると思います。(もっとも僕は、機転の場面で終わったほうが好みだけど(^_^;))でも全体としては、非常に満足の行く舞台でした。


東京サンシャインボーイズ『ラヂオの時間』☆☆☆
作・演出:三谷幸喜
劇場:新宿シアターサンモール
日時:1993/3/23 19:30 〜 J-6

時かけ



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