カレッジ・オブ・ザ・ウィンド


キャラメルボックス『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』☆☆☆

 席は、真ん中の通路前の補助席でした。芝居はよかったです。主役の子も可愛かったです。表情とか、もう少しはっきり見えたらもっとよかったかも知れないけど‥‥。一緒にいった友人は、「最近芝居見て感動した事は少なかったけど、久々に感動した」といってました。

幽霊軍団が最初、押し掛けて来た時には、あまりのやかましさが鼻につきました。幽霊とは全然気がつかなかったのは、その効果だったんでしょうけれど‥‥特に、おばあさんがやかましかったです。(^^;) 友人は、吉本みたいだった、と言ってました。(^_^;)

気に入ったのは、叔母さんの目に叔父さんが初めて見えた場面です。照明で見え始めた所を分からせるシーンは素敵でした。もう少し引っ張って、泣かせてほしかったかな、という気もしました。

あと、病院のセットがあまりにもぼろぼろなので、ラストは、「病院自体が幽霊病院でした」という落ちかなぁと、先読みしていましたがちゃんと正攻法の終り方をしてくれたのでよかったです。でないと、ほしみさんが、かわいそうですからね。安心いたしました。

音楽は風に関係のある曲が多く使われているんですね。御苦労さまです。(^_^;) でも、題名の元になったと思われる「風に吹かれて」だけが使われていなかったのがおしゃれ、なのかな、と思いました。

曲名リストの使用シーン名を見て、全体の構成は、序破急、というか、伊丹映画の構成、しいては、ハリウッド映画のように、計算されつくした構成になっていたんだな、と気がつきました。多分、この路線で進んで行けばいいんだろう、と思います。

でも僕が、「とっても良かった」と思いつつ、舞台にどっぷりとのめり込め無かったのも、そこかもしれない‥‥。決められた構成にしたがっていくものって、見ている間は、はらはらどきどき、とっても楽しいんだけれど、見終わった後、「軽かったかな」という印象がどっかにつきまとってしまうのです。「乗せられてしまった‥‥」という、嫉妬、あるいは、反感、が心の底にあるのかもしれませんが‥‥。僕の好みをいうと、最初は、決められた路線に添って展開していながら、途中で、テンションが異様に高まり、それにひきずられて舞台が全く予想も出来ないような方向に転がり出して行く‥‥、というような陶酔感に浸りたいのです。

でも多分、キャラメルは、これとは違う路線を目指しているのでしょうから、僕がいうことでは無いですよね。失礼しました。

最後に、アンケートをパソコン通信で出せるというのが、とっても嬉しいです(^_^) 。じっくりと考えられるし、なにより便利ですからね。いろいろ書きましたが、芝居は十分に満喫させて頂きました。ありがとうございました。


『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』キャラメルボックス ☆☆☆
会場:紀伊國屋ホール
観劇:8/1(日) PM2:00〜 初めての観劇

時かけ


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