なぜレーザを使うのか?レーザの優位性は?
必ずしもレーザとは限ってはいませんが、高精度になればレーザにせざるを得ません。
なぜならば、レーザは次の優位性を有しているからです。
(1)直進性が高い
(2)周波数が単一である。
(3)偏光制御が容易
(4)ビーム径を細くできる
(5)波面が平面波に近い
(6)必要なエネルギーが少なくてすむ
測定する際の最大問題は、”ノイズを如何に抑えるか”、です。測定データがノイズに埋まっていれば、(ロッインアンプなどを用いて取り出す技術もありますが)、そのデータは信頼性を疑われとともに、データ値の有効性が少なくなります。ではノイズはなぜ発生するのでしょうか?発生する原因がわかればレーザの有効性がはっきりと理解できます。ノイズ発生原因として
(1)信号以外の光が光検出器に入射
(2)信号発生メカニズムが使用波長によって異なる
(3)信号発生メカニズムが偏光方向によって異なる
(4)信号発生メカニズムが試料において面内分布を有する
(5)信号発生メカニズムが波面内相互作用により影響を与える
(6)測定環境、光圧力、電源、電子回路など外部要因
があげられます。これらのノイズを抑えるための、光源として望ましい性質をレーザは有しているといえます。
高精度になった場合、レーザが必要になる第1の理由です。
第2の理由はレーザの波長が極めて安定していることにあります。
現在では長さの基準は、メートル原器ではなく、レーザです。
理科年表でHeNeレーザの波長は、真空において、632.991399nm、と有効数字9桁記載されています。この大きな有効数字の桁数は、物理定数を除いて、ありません。それほど、安定しているのです。
この安定さが、長さの物差しとして使われることがふさわしい理由です。
(ただ、現実のメーカ出荷のHeNeレーザは様々な要因で有効数字6桁です。これでは、高精度計測のものさしとして不十分です。そこで、周波数安定化HeNeレーザ、ヨウ素吸収型レーザなどの形にグレードアップしています。その結果、8桁から9桁、更にはかなり高価になりますが、11桁も実現されています。)
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