周波数安定化HeNeレーザ
    
 
    FS−1M
    
    (アイソレータ有)

             

               取扱説明書




       株式会社 フォトンプローブ


目次

0.使用上の注意          
1.装置・備品の点検        
2.各部の機能及び外観図     
3.フロントパネル表示      
4.使用方法           
5.トラブル対策        
6.仕様             


0.使用上の注意(是非お守り下さい)

1.レーザ光の直視は危険です
本周波数安定化レーザはHeNeレーザ(633nm)を使用しており、1mW程度の出力があります。安全対策上、以下の注意点をお守りください。
@レーザ光を直視することは絶対おやめください。失明の恐れがあります。
Aレーザ光による事故防止のため、JISで定められたレーザ製品の放射安全基準(JIS C 6802)に基づいた安全管理を行ってください。(貴社における安全管理対象設備に加えられることをお勧めします。)Bレーザの出射方向に人が立ち入らないようにしてください。また通行する人の目に入らないように遮断用カバーなどを設置してください。
C被測定物の反射率が高い場合もありますので、被測定物からの反射散乱光にも注意を払い、使用中はHeNe用ゴーグルを着用することをお勧めします。
Dレーザに関する知識が十分でない人をサポーターとする際には、安全性につき認知させてください。
2.安全対策のため、キースイッチとインターロックキーを利用してください
@本装置にはレーザ出射に対して2重の安全装置があります。フロントパネルのキースイッチとリアパネルのインターロックキーです。これら2つのキーが同時に”ON”の場合のみ出射されます。これら2つのキーを使用して安全を確保してください。使用していない時間帯にはインターロックキーを抜くことをお勧めします。
Aまた、レーザ出射端にシャッターも設けてありますので、適時シャッターを利用して、安全を確保してください。
3.感電に注意してください
@コントローラ内部には高電圧の部位があります。感電事故防止のため、コントローラは開けないでください。
A使用直後にレーザ管とコントローラを分離(コネクタの脱着)はしないでください。残留電圧により感電する恐れがあります。分離(コネクタの脱着する場合は、コントローラの電源の切断後、約60分経過後に行ってください。
Bコントローラの電源を入れる際は、リアパネル上のコネクタが接続されていることを確認してください。
4.衝撃を与えないでください
@レーザ管は衝撃に弱いので取り扱いには充分注意して下さい。
5.結露した状態での使用は避けてください
@温度差のある場所へ移動した場合や周囲温度の急激な上昇があった場合には1〜2時間放置し、結露を防いだ後ご使用下さい。


1.装置・備品の点検

周波数安定化HeNeレーザ及び付属の装置部品を点検してください。
以下の装置部品が梱包されています。
 1.周波数安定化レーザ本体(レーザ管)
     外観−筒状、黒色
     後部に2本のケーブル
 2.周波数安定化レーザコントローラ
     外観−箱形状
 3.スイッチキー
 4.インターロックキー
 5.ACコード
 6.本取扱説明書


2.各部の機能及び外観図

周波数安定化レーザはレーザ管とコントローラからなります。両者のの機能及び外観を示します。
<< レーザ管 >>


                          図1 レーザ管外観図
++ 部位名称及び機能 ++
@レーザ光出射口
 レーザ光の出射口です。
Aシャッターレバー
 レバー操作により出射光をON/OFFできます。
B高電圧コネクタ(オス)
 コントローラのリアパネル上の K高電圧コネクタ(メス)に接続します
Cコントロールコネクタ(オス)
 コントローラのリアパネルの Lコントロールコネクタ(メス)に接続します
Dオプション用取りつけ用ネジ穴

<< コントローラ >>
  
                          図2 コントローラ外観図
Nコントローラーカバー

図3にコントローラのフロントパネル部とリアパネル部を示します。
E電源キースイッチ
 キーを時計方向に回すとONになります。
F”WAIT”ランプ
電源投入後、レーザ光の出射と同時(電源投入数秒後)に点灯し、レーザの周波数が安定化すると同時に消灯します。ご使用は消灯するまでお待ちください。
G”LOCK”ランプ
レーザの周波数が安定化すると同時に点灯します。電源投入後、約40分で点灯します。ご使用は点灯するまでお待ちください。
H”POWER”ランプ
電源投入と同時に点灯します。
IAC電源ソケット
 AC100Vコンセントに付属のACコードを用いて接続します。
Jヒューズボックス
 2Aヒューズを用いてください。
K高電圧コネクタ(メス)
Lコントロールコネクタ(メス)
Mインターロックキー(BNCコネクタ)
 インターロックキーを差し込みます。キーを差し込んだ状態で電源を投入すればレーザ光は出射します。キーを外した状態では、電源を投入してもレーザ光は出射しません。安全管理にお使いください。


                         図3フロント、リア部外観図

3.フロントパネル表示

フロントパネルには3つのランプがあり、点灯・消灯して状態を示します。
  1.POWER  
電源を入れ、フロントパネル上のキースイッチを”ON”にすることで点灯します。
  2.WAIT  
「POWER」ランプが点灯後、レーザ光が出射されると共に点灯します。インターロックキーが抜かれている場合には点灯しません。インターロックキーが挿入されている場合でも、「POWER」ランプ点灯後、5秒ほど点灯しません。レーザが安定しますと消灯します。
  3.LOCK  
レーザが周波数安定された後点灯します。「WAIT」ランプ点灯後10〜40分後に点灯します。「LOCK」ランプ点灯と同時に「WAIT」ランプは消灯します。環境が急変すると安定状態が保持できずに消灯することがあります。この場合には、再度点灯するまでお待ちください。

 「LOCK」ランプ点灯後ご使用下さい。


4.使用方法

次の順序でご使用下さい。
0.インターロックキーが抜かれていることを確認してください。
1.周波数安定化レーザ本体(レーザ管)をしっかりとステージに固定してください。ステージはアオリ調整、XYZ調整できると便利です。この際、レーザ出射方向延長線上に人の目が入らないような環境にしてください。また、レーザ管は加熱されていますので、熱抵抗の大きい部材でレーザ管を保持されることをお勧めします。また、レーザ管に風が直接当たる環境もレーザ周波数の安定の阻害になりますので避けてください。
2.周波数安定化レーザコントローラをレーザ本体の近くの台上に設置してください。
3.レーザ本体とレーザコントローラを、2本のケーブルで結合してください。高電圧ケーブルとコントロールケーブルです。
4.電源スイッチがOFFであることを確認後、ACコードをコンセントに差し込み電源供給してください。
5.インターロックキーをリアパネル上のインターロックコネクタ(BNCコネクタ)に結合して下さい。
6.再度安全確認後、電源スイッチを”ON”にしてください。”POWER”ランプが点灯します。数秒後、”WAIT”ランプが点灯し、レーザ光が出射されます。
7.レーザ出射後、出射光量が1〜2秒周期で変動します。30〜40分後(環境条件により変動します)”WAIT”ランプが消灯し、”LOCK”ランプが点灯します。
8.”LOCK”ランプの点灯を待ってご使用下さい。
9.使用後は電源スイッチを”OFF”にしてください。インターロックキーを抜いて、終了することはお止めください。次回、動作が不安定になる恐れがあります。


5.トラブル対策

トラブルが発生した場合、以下の処置をお取りください。
1.レーザ光が出射されない。
@POWERランプが点灯しない
ヒューズ切れの恐れがあります。定格250V2Aのヒューズと交換してください。ヒューズを交換しても、出射されない場合には、電源スイッチをOFFにし、AC電源プラグをコンセントから抜いた後、弊社までご連絡下さい。
APOWERランプは点灯する
インターロックキーがインターロックコネクタと結合されていないか緩い結合になっている恐れがあります。一度、電源スイッチをOFFにした後、インターロックキーを結合してください。電源スイッチをONにしたまま、インターロックキーを結合しないでください。結合したにも関わらず、レーザ光が出射しない場合は、電源スイッチをOFFにし、AC電源プラグをコンセントから抜いた後、弊社までご連絡下さい。
2.電源スイッチをONにした後、数分でLOCKランプが点灯する
@短時間経過後の再起動の場合
電源スイッチOFF後、レーザ管がまだ熱いと感じられる時間経過内での再起動の場合には、問題ありません。
A上記以外の場合
コントロールケーブルが外れている恐れがあります。接続を確認してください。
接続は、一度、電源スイッチをOFFにしてから行ってください。接続されているにも関わらず、レーザ光が出射しない場合は、電源スイッチをOFFにし、AC電源プラグをコンセントから抜いた後、弊社までご連絡下さい。
3. WAITランプとLOCKランプが安定した点灯をしない
レーザ管の環境を整備してください。レーザ管の保持
4.その他
トラブルが発生した場合には、弊社までご連絡下さい。感電防止のため、コントローラーは開けないでください。また、高電圧コネクタは電源スイッチOFF後60分以上経過後に抜いてください。

本製品は周波数安定化のため、レーザ管を加熱しております。従って、レーザ管はかなり熱くなります。動作中の素手での保持はお止めください。

また、レーザ管の寿命は約3000時間です。寿命と共に光量が減少し、周波数の安定度が落ち測定値に影響を与えます。


6.仕様及び特性
項目 仕様
周波数安定度 1×10−8
光出力 0.8mW以上
ビーム径 0.5 - 0.8 mm
拡がり角 1.3mrad以下
強度ノイズ 0.1%RMS
偏光 直線偏光
起動時間 40分以下
使用温度  10〜40℃
保存温度  0〜50℃
外径寸法(突起部を除く)
  コントローラ 
  レーザ管

W213×H100×D300 
φ40×L380
重量
  コントローラ
  レーザ管

2.5kg
1kg          
ケーブル長 1.5m
電源 100V 50/60Hz    
消費電力   100W以下


外観写真




お問い合わせ、ご質問は下記までお願いします。
     株式会社フォトンプローブ    代表取締役 理学博士 平野雅夫
    TEL 048−538−3993  本社
   電子メール photonprobe@asahinet.jp  
                       注意;2020年5月より、本社を移転しています。
                          旧本社の電話番号は使用できません