2015.8
田舎に開発室があると、仙人になったような気分になったり、見捨てられた気分になったりと、大変です。”田舎暮らし”にあこがれる方、是非に参考にしてください。また、精密な計測を考慮されている会社方には、その従業員対策として参考になるかもしれません。ご笑覧ください。
良い点
①空気が良い。 本社に用事があって日野市に行くと、街中、自動車の排気ガスで臭い。長い間に花までも”匂い”に敏感になったようだ。街中では、通行する人の吐く息が臭い。タバコ臭かったり、香水や化粧品の匂いが刺激的だ。田舎ではこれらに無縁だ。近くに流れる小川のそばでは、マイナスイオンのあの独特の爽快感を感じることができる。朝の散歩は気持ちがいい。散歩中、車が横を通ると、排気ガスのにおいが非常に臭い。たった1台でも、排気ガスは臭いものだと実感する。その他、生活臭がない世捨て人の観すら起きる。
②静かだ。 朝から晩まで生活感のある音(隣家や通行人の話し声、車の走行音、機械作業音など)が聞こえてこない。鳥のさえずりで朝を感じ、虫の鳴き声で秋を感じる。建物内から庭の木に止まる鶯や尾長などが観賞できる。天敵がいないためか、長い間さえずる様をバードウオッチングできる。夜中の暴走族もたむろする若者の嬌声もない。
③農作物が安価で手に入る。 地産地消が全国的に叫ばれているが、地元産の農産物は安価に購入できる。それと、田舎の人は、農業を趣味(本当に趣味なんだろうかと疑う時も)でやっている人が多く、おすそ分けされることもある。開発室も、小さいながらも土地があるので、、トマト・ナス・小松菜・サツマイモ・サトイモなどを作っており、石榴・キウイフルーツ・ナツメ・木苺・イチジク・カリン・柿なども育てている。これらの木は、騒音や環境対策の一環にもなっている。結構育てることが面白い。
悪い点
①生活品の買い物に時間がかかる。 スーパーまで片道10kmほどある。買い物するには、山を降りなければならない。車なしではとても生活できない。最近、通販を利用することを覚え、多少の楽な面も出ている。多少の配達料の上乗せですめば有難いと、都会(日野市)暮らしでは、このような対策を全く考えなかった。ごみ捨ては、集積場まで持っていくために山を降りる。医療機関は、15km先にある。
②文化的活動から取り残される。 展覧会・コンサートなど文化的な催しには縁がなくなる。上野の国立博物館まで、新幹線を使って片道2時間半。(新幹線の語にオヤッと思われた方に、秩父鉄道で熊谷まで行き、上越新幹線に乗り換える)現地にたった3時間いるだけでも、一日が消える。だんだんと、出かけるのが億劫になる。ただし、伊香保温泉まで1時間もあればOKで、違う面の文化的メリットもある。
③ユーザ先の訪問時刻を午前中に設定できない。とにかく交通の便は悪い。東武東上線を使って池袋まで約2時間半、東京駅まで約3時間。小田原まで4時間半。訪問先が東京近郊にあっても、とても午前中に打ち合わせができる交通環境ではありません。ただ、関越自動車道の花園インター(渋滞時に必ず名前が出るインター)まで約20分。高速を使うと、八王子まで、1時間半で着く。ただし、渋滞がなければの話だが。
良くも悪くもない点
①水道水。 驚かれるかもしれません。日野市の管理が良いのか、本社と開発室では大差を感じません。寄居では、日本水(やまとみずと呼ぶ)が名水100選のひとつのはずですが・・・・。同じ名水100選のひとつの柿田川湧水を利用している沼津市の水道水はおいしいです。必ずしも、田舎の水はおいしいわけではなさそう。
②近所づきあい。 一般に言うほど、田舎の人が親切でも世話好きでもない。逆に、必要以上に首を突っ込んでくるので、うるさく感じることもある。たとえば、畑を耕していると、質問責めや忠告などで時間を失います。”ムラ”意識は気をつけなければなりません。都会暮らしの方が、気楽に生活できる面もあります。
③運送。 現代では、運送業が発達しているので、荷物の授受に関して不便を全く感じません。ただし、時間指定は無理です。郵便物も同様で、投函も配達も1日1回です。
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