2年 化学TB 資料23 塩とその性質

  2年    組    番 (                                 )

塩とその性質

 塩の示す性質と、塩の原料だった酸や塩基の性質との間には、どのような関係があるのか。

塩の生成

 酸と塩基の中和によってできる塩は、塩基からの陽イオンと酸からの陰イオンが結合して生じる。

  HCl + NaOH → NaCl + H

  HSO + Ba(OH) → BaSO + 2H

また、塩は酸や塩基と酸化物との反応、あるいは酸化物どうしの反応などでも生じる。

  MgO + 2HCl → MgCl + H

  CO + CaO → CaCO

塩の水溶液の性質

 酢酸ナトリウム 水によく溶け、ほぼ完全に電離する。

  CHCOONa → CHCOO + Na

生じた酢酸イオンCHCOOは、酸からの陰イオンだから、水素イオンHと結合しやすい。
そのため、酢酸イオンの一部は、水と反応して酢酸分子となり、水酸化物イオンOHを生じる。

  CHCOO + HO → CHCOOH + OH 

 こうして、酢酸ナトリウムの水溶液は アルカリ性 を示す。

弱酸(弱塩基)から生じた塩の一部が水と反応してもとの弱酸(弱塩基)に戻ること を ( 塩の加水分解 )という。

 一般に、弱酸と強塩基との中和でできた塩の水溶液は加水分解によってアルカリ性を示し、
      強酸と弱塩基との中和でできた円の水溶液は酸性を示す。
 他方、強酸と強塩基との中和でできた塩の水溶液は、ほぼ中性を示す。

 性質            塩の例
 酸性   ……   NHCl、CuSO、FeCl、(NHSO、NaHSO 
アルカリ性 ……  CHCOONa、NaCO、NaHCO
ほぼ中性 ……   KCl、NaCl、NaSO、CaCl

問い 塩化アンモニウムの水溶液が酸性を示す理由を説明せよ。

 

塩の反応

 酢酸ナトリウムの水溶液に塩酸を加えると、酢酸臭が発生する。
これは、生じた酢酸イオンが、塩酸からのHと結合して、電離しにくい酢酸分子ができるためである。

   CHCOO + HCl → CHCOOH + Cl

一般に、弱酸の塩に強酸を加えると、弱酸ができる。
同様に、弱塩基の塩に強塩基を加えると、弱塩基ができる。