2年化学T
B 資料21 水のイオン積とpH2年 組 番( )
水溶液の酸性・アルカリ性の程度を、簡単な数字で表す方法がある。
水のイオン積 純水もわずかに電離している。
H2O → H+ + OH−
実験によると、25℃において、[H+] = [OH−] = 1.0×10−7〔mol/l〕である。
純粋中だけでなく、酸性水溶液中でもアルカリ性水溶液中でもH+とOH−は共存していて、
両者のモル濃度の積は常に一定値をとる。
[H+] [OH−] = Kw(一定) ←イオン積 25℃では Kw = 1.0×10−14〔mol2/l2〕
[H+]
と[OH−]のどちらか一方がわかっていれば、他方の値もわかる。25℃の純水中では、
[H+] = 1.0×10−7〔mol/l〕であり、これを 中性 とよぶ。 水溶液中の水素イオン濃度が変わる範囲は、場合により十数ケタにも及ぶ。このような数値を、単位とともそのまま用いるのは不便である。そこで、酸性・アルカリ性の程度を単位のない簡単な数で表すために、
水素イオン指数(pH)というものを考える。
水素イオン濃度
[H+]が1.0×10−n〔mol/l〕のとき、 n をその水溶液の pH という。25℃の中性の水 pH=7 pHが7より小さいほど酸性が強く、pHが7より大きいほどアルカリ性が強い。
[H+] = A 〔mol/l〕のとき、pH=−log10Aと表される。
pHの測定
水溶液のpHのおよその値は、狭いpH範囲(変色域)を境にして色調を変えるpH指示薬を用いて調べる。
pHの正確な値を知るにはpHメーターを使う。
pH指示薬と変色域
フェノールフタレイン
ブロモチモールブルー(BTB)
リトマス
メチルレッド
メチルオレンジ
酸性雨 … 空気中の二酸化炭素が雨水に溶けたもの(pH=5.6)
問い 0.10mol
/lの塩酸中の水酸化物イオンはいくらか。温度は25℃、HClの電離度は1とする。
問い pHの値が2だけ小さくなると、水素イオン濃度と水酸化物イオン濃度はそれぞれ何倍になるか。