2年 化学T
B 資料19 溶液の性質 コロイド溶液2年 組 番 ( )
コロイド溶液
コロイド粒子
直径10−9m(1nm)〜10−7m(100nm)程度の粒子を ( コロイド粒子 )という。
コロイド粒子が均一に分散した溶液を ( コロイド溶液 )または ( ゾル )とよぶ。
デンプン分子は、水溶液中では分子1個1個がコロイド粒子となる。
こうした物質を( 分子コロイド )とよぶ。
ゼラチンや寒天のコロイド溶液のように、冷やすとゼリー状に固まるものもある。
固まったものを ( ゲル )という。
コロイド溶液の性質
コロイド溶液に横から強い光束をあてると、コロイド粒子が光を散乱するために、光の通路が輝いて
見える。これを ( チンダル現象 )という。
半透膜であるセロハンの袋にコロイド溶液を入れて水に浸すと、コロイド粒子以外の溶質は、しだいに、
セロハン袋から除かれる。このようにしてコロイド溶液を精製する方法を ( 透析 )という。
コロイド溶液に側方から強い光をあて、視野を暗くした限外顕微鏡で観察すると、光った点が不規則に
動いているのが認められる。
これは、ゆっくり熱運動している重いコロイド粒子に、高速で熱運動するまわりの水分子が衝突し、コロイド
粒子の動く方向が絶えず変化するためである。これを ( ブラウン運動 )という。
水酸化鉄(V)の水溶液に直流電圧をかけると、水とコロイド溶液の境界面が陰極側に移動する。
これは水酸化鉄(V)のコロイド粒子が正の電荷をもち、陰極のほうに動くからである。
このように、帯電したコロイド粒子が一方の電極に向かって動く現象を ( 電気泳動 )という。
例 一般に、金属水酸化物のコロイド粒子は正に帯電している。
他方、銀や硫黄、粘土などのコロイド粒子は負に帯電している。
疎水コロイドと凝析
コロイド粒子が安定に分散しているのは、…粒子が帯電していて互いに反発しあうため。
水酸化鉄(V)や粘土のコロイドは、粒子の表面に水分子を引きつける力が弱く、 ( 疎水コロイド )と
よばれる。
疎水コロイドの溶液に少量の電解質を加えると、コロイド粒子が集まって沈殿する。
この現象を ( 凝析 )という。
…コロイド粒子の表面に反対符号のイオンが引きつけられ、コロイド粒子間の反発力が弱まるため
例 プールの水などを澄ませるためにミョウバンを加える。
親水コロイドと塩析
タンパク質、デンプン、寒天などのコロイドは凝析しにくい。
…コロイド粒子の表面に水分子が強く結合していて、加えたイオンの影響を受けにくい。
このようなコロイドを ( 親水コロイド )という。
多量の電解質を加えると、イオンがコロイド粒子の表面から水分子をとり去るので、親水コロイドも
沈殿する。この現象を ( 塩析 )という。
例 セッケン水に多量の塩化ナトリウムを加えるとセッケンが析出する。
保護コロイド
親水コロイドを疎水コロイドの溶液に加えると、疎水コロイドの表面が親水コロイドでおおわれて、凝析
しにくくなる。このような作用を示す親水コロイドを、特に ( 保護コロイド )とよぶ。
例 インキに加えるアラビアゴムや墨汁に加えるニカワなど