観戦記 == ITC #25,26 鈴鹿 ==
1.トップ10クォリファイ
2.第25戦
3.第26戦
4.ITCは面白い!?
1.トップ10クォリファイ
今回は最初で最後のITCってことで予選から見に行った。
とはいうものの私が鈴鹿に到着したときは既にトップ10クォリファイが始まっていた。
場内放送によるとタルキーニがアタックしているところらしい。
やばい、急がんとナニーニを見逃しちゃう!
あわてて1コーナーのスタンド席(E席)まで走るはめになった。
ナニーニの走りを1コーナーで見ていて感じたのは、
1コーナーの突っ込みが異常に鋭い!
ってこと。
なにせ予選タイムで1周2分以上かかってるって言うのに1コーナーの飛び込みだけ見たらえふぽんに負けてないのではとさえ思える。
その代わり2コーナー先からS字はすごく遅く見える。
実際相当遅い。
1コーナー突っ込みすぎとちゃう?
1コーナーでもう少し加減すれば2コーナーの立ち上がり以降でもっと速く走れるのでは・・・
そのときはそう思った。
しかしその後に出てくる選手もみんな突っ込み過剰。ナニーニ以上に鋭い!
いったいこりゃどういうわけだぁ??
どうもあの1コーナーの突っ込みはすべてはABSのおかげらしい。
ITCマシンの本来のコーナリング性能はとりたててたいしたことはないのだが
(だから2コーナーから先は遅い)
ABSのおかげでコーナーのブレーキングポイントだけは異常に奥にすることが可能になっているらしい。
ふぅ〜ん、そうなのかぁ。
そのABSに日本人選手は揃いも揃っててこずっており、特に服部は無残の一言!
もう見ていて悲しくてしかたがなかったです。
ま、テストの機会を与えられなかったっていうことはあるにしても、ねぇ。
こういう「とにかく突っ込みを頑張っちゃえばいい」っていうレースは右京あたりに凄く合っているような気がする。
来年F1なんてやめてITCでも走ればいいのに。
あ、来年はITCがないんだっけ(苦笑)。
2.第25戦
私は正直言ってITCは良く知らない。選手だって殆ど知らなくて、せいぜいF1に出てたことある人くらいしか知らない。
例えばナニーニとかラリーニとかモデナとかタルキーニとかフィジケラとかJJレートとか・・・・
ありゃ、ずいぶんいるじゃないの(苦笑)。これだけしってりゃ十分かも。
でも彼らがITCでどのようなポジションでいつも走っているかについてはまったく知らないんだよなぁ。
もちろんチャンピオン争いしているのは誰かなんてまったく知らないし。
となれば、興味は必然的に日本人選手の頑張りってことになっちゃいますが、
昨日の予選を見る限りはあまり期待はできない。
特にひいきの服部選手は下手すると最下位になる可能性もある。
グリッドはブービーなのでスタートで最下位に落ちたら最後、最下位はほぼ確定だな。
ビリにだけはならないでくれよなぁ、服部さん!
レースは私の予想通り、服部選手はエレンロール(唯一の女性ドライバー)選手と最下位争いをすることになった。
そうそう、最下位争いには関谷選手もお付き合いしてくれてましたね(苦笑)。
しかしスタートでドロップしなかったことも幸いして最下位にならずにすんだ。
よかったよかった。
日本人選手で目立っていたのはなんといっても亜久里!!
彼は服部同様事前テストまったくなしだったにも拘らず日本人で唯一中段グループを走っていましたし、
しかもその集団の中では速い部類でした。
だからどんどんと追い上げるシーンが見ることができました。
さすが、元F1ドライバー!
この時は心底そう思いました。
亜久里って凄いドライバーだったのね。
はじめて知った。
(ファンのかた、すんません。)
3.第26戦
第二レースの序盤、いきなり起こった大クラッシュにはびっくりしました。
2コーナ−でコースアウトしたカーナンバー2は横滑りしながらタイヤバリアに向かって一直線。
しかも悪いことにタイヤバリアの向こうにはカメラマンがいるではないですか!
危ない!と思う間もなくマシンはタイヤバリアに激突し横転。
白い煙がもくもくと上がりました。
タイヤバリアも崩れてしまっている様子。
「カメラマンは大丈夫か?もしや・・死亡事故ってことは・・・」
白い煙のせいできちんと確認できなくて、とても動揺しつつ眺めていました。
しかし、心配はまったく無用でした。
カメラマンは無事で、しかも
しっかりとクラッシュしたマシンを撮影していた(!!)
のです。
これには唖然。
いやはや、さすがはプロ、命懸けてます。
さて、レースのほうです。
今回は服部選手はスタートに失敗し、最下位に落ちてしまいました。
「ありゃぁ、もうだめだぁ」
エレンを必死にブロックして最下位に落ちないよう頑張っていた先ほどのレース展開からしてこれはもうほぼ最下位が確定したようなもの。
だと思ったけど今度は違った!
苦労はしたものの見事にエレンをパス!
これで前回のレースに続き最下位は免れそうだな、と思ったらそのエレンがすぐにコースアウトしてリタイア!
結局悲しいことに完走した車の中では最下位に終わってしまった。
そして、前回のレースでなかなか期待させる走りを披露していた亜久里は最終戦のほうはマシントラブルで出走できず。
また関谷選手もマシントラブルで出走しなかった。残念!!!
特に亜久里は期待もてる感じだったんだけどねぇ。
4.ITCは面白い!?
ITC、見に行った人の評判はなかなかよいようです。
特にマシンを接触させながらの激しいバトル!
しかし私は個人的には、激しいバトルよりも抜きどころが少なく各ドライバーが苦労していたという印象の方が強かったです。
これは単に鈴鹿が抜きずらいというだけでなくITCがハイテクを許容しているところに原因がありそうです。
優れたABSのおかげでブレーキポイントがすごく奥だったのでブレーキング競争できないし、
空力性能がいいせいか、スリップも効いてない感じでした。
マシンを接触させながら無茶なパッシングをかけようとするのはそうしないと抜けないからという感じがしました。
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