観戦記 == FORMULA-NIPPON #10 富士 ==




1.予選結果
2.天候
3.混乱
4.決勝



1.予選結果


 今回は会社のくだらない社内資格試験を受けねばならず 予選には行けなかった。
 日曜朝にニフティの自動巡回で得たログを見ると、 服部は3位につけていた。 ラルフは何位だろう・・・と探すと何と9番手に沈んでいるではないか!

これ以上望ましい予選結果があるだろうか!

 現在のポイント状況を考えればこれは圧倒的に服部の方が有利だ。
 その他にも本山が2位につけていたり、 トラや中野などF1進出をうわさされる若手が上位につけている。 おっと、忘れちゃいけない、御大星野。久しぶりのポールだ。 これは相当楽しい結末が待っているような気がするぞ。





2.天候

 御殿場線の車内から外を眺めていると、なんだか雲行きがあやしい。 御殿場駅に近づくにつれ真っ黒な雲が空を覆ってきた。
「雨が降らなければいいなぁ・・・」

 富士の1コーナーは雨が降ると足元がどろどろになるし、 第一服部はあまり雨が得意ではない。 雨になると中企の二人、あるいはドイツF3組あたりが速そうだし。

 タクシーの運転手は、 「こりゃ雨が来るな、絶対」なんて言ってる。

 やはり世の中そうそう甘くはない。 服部がすんなりチャンピオンを獲れるかどうか、 まだまだ安心はできない状況にある。



3.混乱


 スタート直前、案の定雨が降ってきた。 しかしまだ小降りではある。 全車ともスリックのままスタートするようだ。 しかし、雨の富士はスリックで走ることを許してくれそうにない。
 案の定、スタート直後の1コーナーは大混乱した。 先頭の星野がスピンを喫してしまいそれを避けようとした後続車が多重クラッシュ!! また、中段から後方の集団はほぼ全員がタイヤをロックさせてしまい減速が不十分なまま1コーナーに突入してグチャグチャ。

 その混乱に服部は見事に巻き込まれたようだ。 ピットFMによるとダメージは相当酷いらしい。修復は絶望的とのこと。
なんてこった!!これでリタイアかぁ・・・。

 他にも本山のマシンも損傷が酷いらしい。 また、黒澤琢弥のマシンもコースアウトしているとのこと。 なんだか形は違うが序盤に有力ドライバーが多重クラッシュでリタイアというのは昨年の最終戦を思い起こさせる。
 その後、雨の降りは酷く、 しかもなかなか再スタートの情報が入ってこない。 そのうち、「再スタートがいつになるかによるが、もしかすると服部のマシンも直せるかも」という情報が入ってくる。
 結局服部のマシンは無事修復がすんでなんとか再スタートのグリッドに並ぶ事が出来た。なんだかまるで服部のマシンの修復をまってくれていたかのようだ。

 再スタートのとき、既に最初のスタートから50分ほど経過していた。



4.決勝


 再スタートは全車レインタイヤを使用しているようだ。 そりゃそうである。もう雨の量が半端でなく多い。 空は真っ黒い雲が一面を覆いつくし途中で雨がやむ事はほとんど期待できない状態になっていた。  再スタートの1コーナー、トラが外からかぶせて先頭にたった。

やっぱりこういうコンディションだとトラがいっちゃうのか・・・。


 しかし予想に反しトラはこの後ずるずると後退。 他のマシンが深溝のレインタイヤを履くなかで、 トラは一人浅溝を選択したためのようだ。

さて、トップに立った御大星野の凄まじい速さといったらなかった。 2位に1周3秒ほど差を広げていったのだ。 鈴鹿の2戦目のトラを思い起こさせるぶっちきり。

なるほど、これが伝説の星野パターンというやつか!


 しかし星野の快走は10周と続かなかった。 トラブルが出たようでピットインしてそのままリタイア。

気がつけばわれらが服部クンはトップに立っていた。 しかもラルフはリタイアしたらしい。なんてついているんだろう。 しかし懸念材料はある。遅いのだ。 サスペンションを交換するほどの大手術の後だから仕方ないが、 それにしても遅い。 だいたい後続の中野や金石に比べて2〜3秒は遅い。 ま、遅くてもいいんだ。4位までに入ればいいんだからね。 でも大丈夫かなぁ。 このペースじゃ気がついたら5位なんてことも・・・。

 しかしまだまだ服部はついていた。 中野は無理矢理服部を抜こうとしてコースアウト。 3位にドロップしてしまう。 更に中野はペナルティを食らってしまい、遠く後方に後退してしまったのだ。 代わって2位になった金石は追い上げ急だったがスピンを喫し少し差が離れた。

これ以上望ましい展開があるだろうか!


 しかし服部の絶対的な速度不足はどうしようもなかった。 スピン後も強烈に追い上げてくる金石についに抜かれてしまった。 なんだか心配になってきた。 少し後ろではノバの2台がバトルしている。 その後ろには影山兄。 このペースだともしかするとやばいかも知れない。

 しかしそれでもまだ服部はついていた。 フォンタナがリタイアするのだ。

女神は服部に味方している!


そして影山兄もペースが上がってこない。 この調子ならデラロサには抜かれるかも知れないが、別に問題ないよな。



 残り周回も10周ほどになった。

「表彰台はグランドスタンドで見たい!」

1コーナーで見ていた私はてくてくとグランドスタンドに向かって歩いた。 数分歩いてグランドスタンドに到着した。 グランドスタンドのモニターに目をやるとAコーナーで服部はデラロサにインに入られた。

「これで3位か。ま、4位までに入ればいいわけだし」

 しかし服部はここでステアリングをインに切り込み、 デラロサと接触してコースアウトしてそのままリタイアしてしまった。

え〜、どうして!どうしてそこでブロックするんだぁ!!


 隣のアンチャンはでかい声で「ラルフおめでとう〜!」なんて叫んでやがる。 ちくしょうめ。



 その後に予定されていたF3レースは中止になってしまうし、なんだかふんだり蹴ったりな一日でありました。



 あ、レースに勝ったのは金石でした。 金石の優勝インタビューは面白かったです。 亜久里オーナーが的確(笑)なツッコミをいれてて、まるで2人で漫才やってるみたいでした。 大笑いさせていただきました。



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