食品工場の環境改善に関する提案
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はじめに
1) 食品衛生上の危害発生を予防する為のシステムとして、今日HACCPが世界的に認められている。
2) 食品業界を取り巻く社会環境の変化により
1. 製造業者の責任強化(PL法)
2. 消費者の食品に関する安全志向
3. 食品流通の国際化への対応
4. 問題等による安全性の関心昂揚
5. 生協・量販店による品質保証強化の要求
等により品質保証の戦略化が必要であり、環境の変化に対応できる品質保証制度の構築が不可欠となってきた。
HACCP承認制度の法制化は現在、乳及び乳製品、食肉製品、レトルト、魚肉ねり製品が対象であるが、近々清涼飲料・冷凍食品等も承認対象になり、これらの動きにより食品工場としてHACCPシステム導入による効果は、生産性向上、企業のイメージアップに繋がります。
品質管理システム(ISO9002)内でのHACCPの位置付けは、原料購入より製造工程を経て製品の流通までの管理であるが、その他にGMP(製造基準)も含まれる。
また、環境管理のISO14001もあり、最終的に製造担当者はこれらのシステムへ積極的に取り組む状況下に置かれている。
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HACCPシステムを効率的に実施する前提として次の項目チェックがある。
一般衛生基準より
1) 施設・設備のチェックポイント
2) 従業員の衛生管理と教育
3) 機械・器具の仕様と維持管理
4) 洗浄と消毒
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施設・設備のチェックポイント
1) 施設の周囲環境
2) 製品の動線と作業区域の区分(交差汚染防止)
3) 施設の構造(床、壁、天井、窓、扉)
4) 施設の環境(換気、空調、照明、冷蔵、冷凍)
5) 防虫・防鼠
6) 衛生設備(更衣室、便所、手洗い設備、作業室への入退室設備)
(使用水、廃水、洗浄及び消毒、廃棄物)
7) 保管設備(原材料、最終製品)
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チェックポイントに対する考え方
4-1施設の周囲環境
工場立地条件に左右される事が大半を占めてしまいますが、敷地内の整備トメンテナンスを行う事により環境改善は十分に可能である。
4-2製品の動線と作業区域の区分(交差汚染防止)
ゾーニング・動線計画のポイント
1)厚生省の衛生規範による区分
1. 作業区域(汚染、非汚染)に対応した適切な間仕切りがされていること。
2. 床は汚染区域と非汚染区域の区分が識別出来るよう、色分け等がなされていること。
3. 所定の温度、湿度が維持出来るように区分すること。
4. 水蒸気や熱気の発生及び水の使用が著しい場所は出来る限り区分すること。
5. 事務所などの食品製造に直接関係のない場所から完全に区分されていること。
2)原材料、機械・道具、人、空気等からの汚染防止
1. 原材料
前室においてダンボール、紙袋類を除去し樹脂製又はステンレス製コンテナに移し替えて下処理室に運ぶ。
2. 機械・道具
・始業、終業時には洗浄する。(製品加工中は洗浄作業を行わない)
・木製の道具は一切使用不可
3. 人
・エアーシャワー、粘着ローラ等で人に付着している髪の毛、ゴミを除去する。
・入退室管理をしっかりする。
・手洗い設備・作業者の行動管理・身体検査・作業服管理
・ゾーン別に手洗い設備を設ける
・手洗い設備:蛇口は自動式、お湯がでる事。洗剤・殺菌剤入れが蛇口の側に設置されている事、手拭はペーパータオルが望ましい。
・ジェットタオル等は清掃が不十分であると、逆汚染する場合があるので注意する。
4. 空気
・給排気、空調等
・室内を陽圧になるようにバランスをとる。
・汚染作業区域の空気が非汚染作業区域に流入しないようにする。
・フィルターを利用する。
・ゾーン別に空調設備を設ける。
・清掃しやすい設備とする。
5. ダクト、配管等
・ダクト、配管等は極力天井内に納める。
3) クロス・コンタミネーション(交差汚染)の防止
1. 人と物の動線を沸ける。
2. 汚染物と非汚染物の交差を避ける。
・製造ラインを一方通行とする。
・廃棄物は必ず清浄度の低い方へ向かう動線をとる。
・異なるゾーンからの汚染侵入を最小にする。
・前室、パスボックス等を設置する。
3. 異なったゾーンを出入りしないよう計画する。
・清浄度の高いゾーンへ物を移動する際は、清浄・殺菌等の必要な処置を講じて移動する。
4) その他
1. 天井・壁
・清掃が容易に行え、断熱性(結露防止)が良い点で断熱パネルが良い。
2. 床
・耐酸性、耐熱性、不透過性、耐磨耗性により、エポキシ樹脂系の材料を使用した塗り床が良い。
3. 排水溝
・清掃が容易に行えるよう、幅は20cm以上、側面と床面の境界にアールを付ける。
・排水溝はどうしても必要な部分だけに減らす方が良い。(床のドライ化)
4. 照明
・作業場の明るさは通常作業300ルックス、包装作業500ルックス、選別作業700ルックス以上を確保する。
・照明装置はホコリの溜まらない構造とする。破損の生じる可能性のある場所は防護策を講じる。
5. 防虫対策
・防虫対策は次の手順に従って施策を実施せねばなりません。
・発生源対策
・建物への侵入防止対策
・製品への混入防止対策
・殺虫対策
この中で設備的、最も関係が深く効果のある「建物への侵入防止対策」について考えてみますと、
次の様な施設が必要であると思われます。
a)
出入口に前室の設置
b)
エアーカーテンの設置
c)
窓に網戸の設置
d)
電撃殺虫器の設置
e)
給排気口に防虫網、フィルターの設置
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現状施設・設備への提案
1)製品の動線と作業区域の区分
1. 製造している商品群より分類する
2. 原料、包装副資材より分類する
2)重点点検項目の選定
第4項に「チェックポイントに対する考え方」を記載致しました。
各項目の検討を行い、優先順位を決めて取り組む。
(検討委員会の開催) 責任者の選出
概算予算を算定し、社内の合意を得た項目よりスケジュールを立て、目標期間内に確実に完成させる
事が重要である。
(スケジュールの立案)
(予算書の提出)
(実施項目の決定)工程表の作成
(メーカの選定)キックオフミーティング開催
実施にあたり下記問題が発生する。
a)
稼動中の設備・施設の改造が伴います。
b)
生産スケジュールに左右される事が伴います。
c)
社内の協力が無いと、曖昧な妥協が生じます。
d)
HACCPの考え方を社員へ周知し、導入の前提となあ整備である事を理解させる。
明日への為の取組であり、早期実現に向けて取組を行う。