さよなら 大ちゃん


2003年4月20日午前0時42分加藤大治郎選手は帰らぬ人となってしま
いました。大ちゃんは「天才ライダー」という名にふさわしいライダーだと
思います。ともかく何かやってくれるライダーでした。たとえその時の結果
が悪くても、次のレース、それとも来年のレースには必ず結果を出す。私
にとってはそんなライダーでした。もう彼の走りは見れません。残念です。



******************* 1994年 *****************
私が初めて大ちゃんの走りを見たのは94年の8耐。木曜日のフリー走行
を200Rで見ていましたが、鋭いナイフでさっと切るような鋭い走りにびっくり
しました。小さいからだで大きなスーパーバイクを操る大ちゃんは驚異でし
た。たしか当時は転倒率60%と言われていましたが、なるほど常に限界
ギリギリでコーナーリングする大ちゃんを見て、納得しました。
ともかく凄いライダーが現れたと思いました。当時200Rには小さい白い
小屋の店があり(今は別の方が営業していますが)木曜日はあまり人も
いないのでそこのご主人と昼休みはレース談義をするのが日課。「加藤
大治郎って凄いね」と話合っていました。決勝は例の赤旗の原因となる
事故に巻き込まれ、骨折リタイヤ。実は私も200Rのアウト側で写真撮っ
てましたが、フェンス1枚隔ててるとはいえ次々スリップダウンしてくるマ
シンを見て、あわてて逃げ出したのを覚えています。ちなみにペアを組ん
だのは辻本聡。予選は5番手でした。


******************* 1995年 *****************


95年の8耐はテリーライマーとのコンビで出場。写真は決勝のナイトラン。
ゴバート(1)と激しく争う大ちゃん(42)この年は13位フィニッシュとなった。




******************* 1996年 *****************




96年のWGP。写真はレース終了後のHARTのイベントでの出来事
司会の辻本聡が「今度HRCに入った新人です。」と紹介したのが、
武田雄一(左)写真は武田の帽子を奪おうとしている加藤大治郎
ちなみにレースはオリビエ・ジャック、宇川と終始バトルを行い3位
をゲットした。


******************* 1997年 *****************


そして97年WGPにスポット参戦!そして97年WGP写真は土曜日の
トークショー。当時は大ちゃんは殆
ど喋らず、「MC泣かせ」と言われ
ていました。話が前に進まず困惑
するMCに突っ込みを入れる武田
雄一が面白かったです。

























決勝は最終ラップの最終コーナーでトップに立ち優勝!写真は
宇川と2位を争う場面です。






そして8耐。97年は武田雄一と組んで出場。監督はあの高橋国光。勿論
バイクNoは100。写真は予選の写真です。予選はホンダのマークをデザ
インにしたメットを被っていました。予選はポールを獲りましたが、決勝は
台風の影響で大雨。9位完走でした。プログラムに「カウルのデザインは
かっこ良過ぎてノーコメントです」と書いてあったのが心に残っています。




******************* 1998年 *****************



98年のWGPもまたまた優勝。これで2連勝!鈴鹿はめちゃめちゃ強い
大ちゃんです。







98年の8耐は昨年と同じ体制で参戦。そう言えば去年のGTで高橋国光さんが
ファンの質問で「レーシングチームの監督以外に監督をするとすれば何の監
督がいいか?」と聞かれ「4輪が駄目ならもう一度大ちゃんの監督をしたい」と
答えていました。この時の印象が高橋国光さんにも強く残っていたのでしょう。





残念ながらレースはチェーンが切れてリタイヤ。




******************* 2000年 *****************




今年からWGPフル参戦。日本GPは第三戦。中野との接戦を制して優勝!





そして2000年の8耐。宇川/加藤ペアで優勝!残念ながらポデイウムの
二人は見れず残念でした。





******************* 2001年 *****************



WGPフル参戦2年目。鈴鹿の日本GPはもうぶっちぎりの優勝でした。







大ちゃんの優勝でHONDA499勝となった。






そして8耐。写真は土曜日、打ち01年の8耐。昨年に続き宇川とペアを組
んでの出場写真は土曜日、打ち合わせ
で控え室に向かう大ちゃん。





























スペシャルステージではアタッキングススペシャルステージではアタッキング
ステージに登場タイムは2分8秒287
アタッキング・ステージでトップとなった。






























しかし決勝は3位と11秒差の4位!惜しい!ピット作業の回数を減らす
為に1スティント当たりの周回数を増やしたが、結果的にはスズキに
抜かれてしまいました。





茂木のWGP。残念ながら6週目、2位のメランドリの転倒に巻き込
まれリタイヤ。




******************* 2002年 *****************


今年からトップカテゴリーのMotoGPに参戦の大ちゃん。体が小さいので
MotoGPは不利といわれていました。写真は決勝の1週間前に開催された
合同テストでの写真。土曜日は天気も良く、たしかタイムのロッシに次ぐ
タイムだったはず。ただ見た感想としてはタイムはいいんだけど、なにやら
走りの切れが今ひとつだなあ。とう言うのが感想でした。マシンが違うのか
それとも・・・。






そして翌週のMotoGP決勝!しかし天候は雨。得意の鈴鹿ではあるが
雨には勝てず周回遅れでフィニッシュ!残念!







さて最期から3番目は加藤大治郎今度はその年の8耐写真はスペシャル
ステージ、大ちゃんはアタッキング・ステ
ージに登場しタイムは2分7秒291アタッ
キング・ステージではトップのタイムを叩
き出した。ポールは結局バロスに捕られ
たが、まずは優勝を狙えるグリッドを獲得
した。
























そしてレースは大ちゃんが最後のセッションを担当。小雨が降って、周囲を
やきもきさせたが、見事トップでチェカーを受けた。





表彰台では表彰台ではエドワーズに抱かれた
大ちゃん。いや〜〜エドワーズは表
彰台ではいつもの奇行ぶりを発揮!


























******************* 2003年 *****************


そして運命の2003年。写真は土曜日のトークショー大治郎の転倒は<BR>知っていましたが、放送をちゃんと聞いていなかったか、それとも<BR>その様な事実を伏せていたのか、まさかあの様な事態とは知りませんでした。<BR>帰りの近鉄電車でニュース速報のテロップが流れ初めて知りました。<BR>もう楽しい気分は吹っ飛びました。現在も大ちゃんは集中治療室で<BR>闘っています。月並みですが、速く回復して欲しいと祈るばかりです。そして運命の2003年MotoGP。写真は
土曜日のトークショー。話題は新コース
について。やはり例のダブルシケインが
話題に。慣れないせいかブレーキングを
早くしてしまうのでタイムが上がらな
いとか。

























そしてこれが私の撮った最後の写真。決勝日のフリー走行での写真です。
3周目の転倒がそれほど激しかったとは知らず・・・。





これで大ちゃんの記録はおしまいです。私はBBSに「これから第二、第三
の加藤大治郎を見つけ応援する。」と書きましたが、そうそう彼の様なライダ
ーは現れるものではありません。こうやって写真を見て感ずるのは大ちゃん
の走りはもう見れないのは残念ですが、8年間彼の走りを見て感動させて貰
った私は幸せ者でした。さよなら大ちゃん。ありがとう大ちゃん。