■■■ 印刷用の写真処理 カラー→グレー変換(オロモルフ)■■■


◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5380『世相家事雑感』◆◆◆

▼印刷用の写真処理1

 わたしは毎月のように同人誌の編集をしていますが、最近ではデジカメはじめ写真機械が安価で高機能になりましたので、写真の掲載がとても増えました。
 写真のほとんどはカラーですが、同人誌をカラーにしたらとても高額になってしまいますので、元はカラーでも印刷はモノクロになります。
 濃淡のあるカラー画像をモノクロに直して印刷する作業を印刷所にまかせますと、費用がかさみますし、品質も良いとはかぎりません。
 数年前までは印刷所まかせでしたが、微妙な箇所がうまく出なかったり印刷費がかさんだりしますので、この一年ほど試行錯誤を続けまして、なんとか自分でカラー画像を印刷版下用のモノクロ画像に直すことが出来るようになりました。

 これには大きくわけて、二つの作業があります。
(1)カラー画像をモノクロ画像に直す作業。
(2)モノクロ画像に網掛けする作業。
 ――です。

 ここで用語なのですが、モノクロという言葉は、白黒と言うこともあり、いろんな意味があるようなので、白と黒の間に任意の濃さの中間色が有る画像をグレーと表現することにします。私のパソコンに入っている画像処理用のソフトで使われている用語です。
 完全にインクゼロの状態が白で、もっとも濃いグレーが黒(物理的な本当の黒ではありません)で、その間のグレーの濃さが連続的につながっているような画像を「グレー」と表現するわけです。
 そして、純白と純黒(厳密にはほぼ白と濃いグレー)の二色しかない画像を「白黒」ということにします。

 こうしますと、先の二つの作業は、
(1)カラー画像をグレー画像に直す作業。
(2)グレー画像に網掛けする作業。
 ――となります。

 このうち(2)につきましては、原始的な試行錯誤の様子と結果を、何度も記しました。そして今では、レーザプリンタの網掛け機能の「ふつう」と「粗い」を主に使い、場合によってはコピー機の写真機能を使っていることを、記しました。ソフトとしては必要に応じて数種類を使う事(インチ尺の悩みなども)を記しました。
 いろんな実験をした結果のこの方法によって、かなり良質の同人誌用写真版下が出来るようになりました。
 印刷屋にまかせていた時よりずっと良くなりました。

 というわけで、次は、(1)のカラーをグレーに直す作業についてご説明いたします。
 なお(1)も(2)も、たまたま私の自宅デスクのそばにあるプリンタやコピー機と、パソコンに入っているソフトを使った場合でして、一般的な話ではありません。
 今の私にはこれしか出来ない――という話です。


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▼印刷用の写真処理2

 カラー写真の例として、アメリカの昔のSF雑誌を選びました。グレーへの変換の具体例としてはあまり望ましい図ではなかったのですが、やりなおすのも大変なので、これにいたしました。
「写真上」がそれです。
 これを「白黒」二色にしたのが「写真中」です。
 変換は「花子フォトレタッチ」を使いました。ある濃さから上は黒にし、その下は白にする変換です。
 これだと、細部はまったくわからなくなります。
 次に、同じ「花子フォトレタッチ」を使って、「写真上」を「グレー」に直したのが「写真下」です。
 このグレーへの変換は、ソフトまかせであり、私が調整するメニューはありません。
 機械まかせのグレーへの変換には、いろんな方法があります。
 インクジェット・プリンタのグレー印刷機能を使う方法もありますし、最初から黒しか出ないレーザプリンタを使う方法もあります。他のソフトを使う方法もあります。
 ためしてみた結果は、どれもほぼ「写真下」と同様でした。たぶん、カラーの濃さ(明るさ)だけで判定してその濃さのグレーにしているのでしょう。
 これで上等なグレー画像ができれば、それでOKなのですが、なかには、うまくいかない場合も出てきます。
 色では区別できても濃さ(明るさ)では区別できない場合があるのです。青と緑が区別できなくなる・・・などです。
 そこで、フォトショップの出番になります。

(注意:パソコンの画面に出る写真の色調は、パソコンによってかなり違うようです。ですから、私がインターネットの画面で見ている画像と、他の方々がご自分のパソコンで見ている画像とでは、色調が少し違っているかもしれません。その点を念頭においてください。これはやむをえないことです)

▼写真

 上はカラー画像、中は「白黒」二色に変換、下は自動的に「グレー」に変換したもの。

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▼印刷用の写真処理3

「フォトショップ」という写真加工用のソフトは、多くのプロが使用しているそうで、私はたまたま「網掛け技法」を調べるために検索して知りまして、その中でいちばん安価な簡易版である「Adobe Photoshop Elements 7 」というのを購入しました。
「網掛け」については一度だけ同人誌に使った事が有ったものの、他にずっと良い方法があると分かって使わなくなりました。
 しかし網掛けの途中でおこなうカラー画像をグレー画像に直すメニューは、とても便利にできている事を知りまして、それだけを使ってみることにしました。
 編集→画質調整→モノクロバリエーション
 と辿ってゆくと、「適用量を調整」というメニューが出てきます。
 これは――
◎レッド
◎グリーン
◎ブルー
◎コントラスト
 ――の四種の量を、マイナスからプラスまで(人間の目では)連続的に変えられるようになっています。
 しかしこの四種を画像を見ながら手で変化させても、なかなかうまい画像には行き着けず、何時間たっても結論が出ず、精神錯乱状態になってしまいます。素人には無理です。
 そこで、次の六つのスタイルがあらかじめできています。
 それは――
△スナップ写真
△ポートレイト
△新聞
△赤外線
△風景
△風景(鮮明)
 ――の六種です。
 この六つのスタイルを試みて、その中でもっとも原画のカラー画像の雰囲気を示しているグレー画像を選ぶわけです。
 選んだあと、微調整はむろんできますが、私の経験では、三色を微調整しても、なかなかより良い結果にはなりません。
 そこで私が調整するのはコントラストのみです。
 なぜかといいますと、画面でみたコントラストと実際に印刷した画像のコントラストでは、印刷の方が甘くなることが多いからです。
 パソコンの画面で見たコントラストをうんと強調すると、印刷時にちょうどよくなります。(私の場合には)

 実験してみた写真は明日示します。


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▼印刷用の写真処理4

 前日に記しました、「フォトショップ」のモノクロバリエーションの中の六つのスタイルから、
「スナップ写真」
「新聞」
「風景(鮮明)」
 ――の三つを選んで、変換してみたのが、写真の上・中・下です。
 スタイルによってかなり違っていることが分かります。
 とくに題名の濃さが違います。
 私が古い雑誌や本をグレー化する時は、主として「新聞」を使い、それをコントラスト強調してプリントしております。
 むろん、ものによって違いますが・・・。

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▼印刷用の写真処理5

 さて、カラー画像がほどほどに満足のゆくグレー画像に変換できたとしますと、次はそれを網掛けプリントする必要があります。
 網掛け問題は前に連載しましたが、今のところは、レーザプリンタの機能を使っています。場合によってはコピー機の写真機能です。
 私が使っているレーザプリンタは、色は黒(濃いグレー)一色であり、カラーが出ないのはもちろん、グレーの中間濃淡も出ません。
 したがって、印刷目的が写真画像の場合には、自動的にそれを感知して網掛けします。網掛けの精密度は三段階に変化できますが、いずれにせよ、網がかかります。
 私は最初のころ、この「自動的に網掛けされる機能」のことを知らなかったので、大きな失敗をしてしまいました。
 インターネットの国会図書館やアジア歴史資料センターで見つけた資料をパソコンを介してプリントしますとき、インクジェットではスピードが遅いしインク代がかさむので、レーザプリンタを使いました。
 プリントしたあとで見ますと、こまかな文字がぼやけています。
 最初のうちは元々そんなものなんだろう――と考えていたのですが、インクジェットでプリントすると鮮明になるので、ルーペで見たところ、網が掛かっておりました。
 つまり、レーザプリンタでは文字であっても写真で撮られた資料は自動的に網が掛かるので、その作用で不鮮明になったのでした。
 とくに筆記の崩し字などは弱りました。
 これをインクジェットでプリントしなおすのに、相当な時間と費用がかかってしまいました。
 この、レーザプリンタによる網掛けを、例示します。
 写真の上がそれです。
 これは、前と同じSF雑誌の表紙をうんと小さくしてプリントし、後に拡大したものです。網の掛かり方を理解するためのもので、実際にはもっと大きくプリントしますので、印刷される画像はずっと細かな網になっています。

 一方、インクジェットの方ですが、この精密度は、カタログデータによりますと、
「9600(横)×2400(縦)dpi」
 ――とされています。
 最少判別寸法はこの割り算ですから、横が2.5ミクロン、縦が10ミクロンとなります。
 人間の肉眼では絶対に判別できない細かさです。20倍のルーペでも無理です。
 前にご紹介した一段下位のエプソンより格段に細かいです。
 簡易顕微鏡で見ると、最小点が何とか判別できました。
 ただ、私の観察では、縦の方が細かいように見えました(縦横の定義の違いでしょう)。また、縦と横とで精密度が四倍も違うようには見えませんでした。
 なぜ縦横で精密度が公称四倍も違うのか、分かりません。
 なおエプソンではルーペで見ると糸くずの集まりのように見え、それを顕微鏡でさらに拡大すると点の連なりが分かったと記しました。今回のキャノンでは、糸くずのようには見えません。
(完了)

▼写真

 は網掛けの例

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