■■■ オロモルフのエッセイ集5 将棋の話(オロモルフ)■■■


◆◆◆ ▼里見香奈三冠! ◆◆◆

 里見香奈女流四段が28日、一日二局の試合で清水王将に連勝し、二勝一敗で女流王将を奪取しました。
 これは凄いことですね。
 これで現在、里見は、
◎女流名人
◎女流王将
◎倉敷藤花
 ――の三冠になりました。
 十代での三冠は史上初だそうです。

 里見香奈略歴(将棋連盟サイト)
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女流棋士番号57
生年月日 1992年3月2日
出身地 島根県出雲市
師匠 森 けい二九段
昇段履歴 2004年10月1日 2級
2006年4月1日 1級
2007年2月22日 初段
2008年9月29日 二段
2009年4月1日 三段
2010年2月10日 四段

 里見は小学生時代から才能を発揮し、出雲のイナズマと呼ばれていました。
 今春高校を卒業し、出雲の自宅で将棋修行の毎日。試合のある時だけ東京などに出てきます。
 序盤は時々失敗しますが、終盤が非常に強いらしいです。

 女流棋士の冠は五つあり、残りの二つ、
◎女王
◎女流王位
 ――は甲斐智美女流三段が持っています。

 ただし里見の三冠がいつまで続くかは分かりません。
 倉敷藤花では、現在岩根忍女流二段が先勝していますし、女流名人では清水が圧倒的な戦績で挑戦権を獲得しています。
 これまで二十歳前で相当強くて評判になったが、その後は比較的平凡という女流棋士が多数います。
(その一方で、六十過ぎでも現役で指している女流もいますが)
(女流棋士の多くは結婚し、子供を育てながら指している人がたくさんいます。その点は頼もしいです)

(私の家内の母親は、終戦間もないころ、名著「将棋は歩から」で知られる加藤治カ名誉九段(元将棋連盟会長、早大出身で在学時代に初の大学将棋部を設立し、卒業後日本初の大学卒棋士になった人)の弟子になりましたが、「将棋はダメ、碁なら良い」と、旦那に猛反対されて、短期間でやめてしまいました。残念なことしました。私は指したことありませんが、相当強かったらしいです。もし続けていれば、現在六十四〜七十歳の蛸島彰子、山下カズ子、関根紀代子(各五段)さんたちより一世代上(もし生きていれば百歳くらい)ですから、女流将棋の先駆者になっていたかも知れません。タラレバですが)

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http://www.google.co.jp/images?q=%E9%87%8C%E8%A6%8B%E9%A6%99%E5%A5%88&rls=com.microsoft:*:IE-SearchBox&oe=UTF-8&redir_esc=&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=gdbKTOqLA42gvQPknIgC&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=2&ved=0CD4QsAQwAQ


◆◆◆ ▼大山名人杯倉敷藤花戦 ◆◆◆

 三冠の里見香奈倉敷藤花に、岩根忍女流二段が挑戦するタイトル戦の第二局が、二日、倉敷で行われました。
 熱戦でしたが、里見三冠の終盤の強手に、岩根挑戦者の粘り及ばず、三冠の勝ちで、一勝一敗となりました。
 最終戦は本日なされ、それで里見の三冠保持か岩根の初タイトルかが決まります。
 出雲のイナズマ、里見三冠については先日写真入りで記しましたので、今日は岩根二段について・・・。
 岩根二段は、若いころ(といっても今でも29か30ですが)、男性に交じって奨励会に入って頑張った女流。女性としては奨励会で最高の一級。蛸島さんの名誉職的な初段を除けば彼女が最高だそうです。
 そこから女流プロの一級に転じて、いまは二段。
 もっと上に行くべき人で、ファンも多いのですが、若い強豪がたくさん出てきましたから、難しいのでしょう。平均点は良いがタイトルには縁が無かったようです。
 今回は久しぶりにタイトルへの挑戦権を獲得して張り切っています。
 なぜか里見三冠に相性が良くて、これまでの対局では大きく勝ち越しているらしい。
 私は「私独自の観点」でこの岩根忍棋士を応援しています。
 比較的若く結婚して、男の子を二人育てるという家庭での奮闘と、将棋での奮闘を両立させているからです。出来れば三人目を頼む!
 旦那はNHKの将棋解説で知り合ったアナウンサーらしいが、それはどうでもよろしい。

 ↓↓↓↓↓(初段時代の岩根女流。もっとド迫力の写真もあります!)

http://shogi.mycom.co.jp/ladies2005/album/iwane-nakai/image/P9120001.jpg

 ↓↓↓↓↓(将棋連盟サイトの棋士紹介)

http://www.shogi.or.jp/player/joryu/iwane.html


◆◆◆ ▼熱戦 ◆◆◆

 竜王戦の第五局が昨日終わりました。
 NHKで終わりの部分を中継していたので見ていました。
 時間内には終わらず、インターネットを見ていますと、終わったのは八時近くで、155手の大激戦でした。
 終盤は何が何だか分からない手が続きました。
 渡辺竜王って、竜王戦になるとじつに強いですね。
 他の棋戦では負けることもあるんですけど。
 羽生の後の世代の第一人者ですね。
 じつに重厚な将棋を指します。


◆◆◆ ▼豊島六段 ◆◆◆

 若い豊島将之五段が王将位への挑戦権を獲得しましたね。同時に六段に昇段。
 まだ二十歳になったばかり。十代のような顔つきの新鋭です。
 昨年は驚異の進撃で最多勝利賞と勝率一位賞を獲得。
 迎え撃つ久保利明王将も大変でしょう。来年早々から七番勝負が始まります。


◆◆◆ ▼つるの剛士 ◆◆◆

 ――が、スカパーで、藤井猛九段と二枚落ちをやっていました。
 結果はつるの剛士の勝ち。
 数回のポカはありましたが、何とか持ち直して頑張りました。
 二枚落ちでプロの高段者に勝つのは、相当な棋力です。
 アマ初段程度ではちょっと無理でしょう。
 一応二段という事になってはいますが、もう少し上かもしれません。
 つまり、かなり強いという事です。
 去年のJT将棋大会の小学生の部に出演して、将棋の良さを宣伝していましたが、なぜ将棋大会に呼ばれたのかが分かりました。
 前はスカパーの将棋番組をいくつか持っていたそうです。


◆◆◆ ▼早大将棋部の思出 ◆◆◆

 早大将棋部は、日本で最初に出来た大学将棋部で、とても伝統があります。創始者は、前に書いたことのあります加藤治カ名誉九段(私の生家のすぐそばにお住まいで義母が弟子入り志願した人)です。日本の将棋界で最初の大学卒棋士です。
 戦前の事ですが、将棋指しというと半分ヤクザのように思われていて、せっかく大学を出たのにどうして将棋なんか指すのか――と周囲に反対されたそうです。
 しかしこの人の活躍によって、木村義雄名人によって基礎が築かれた将棋界が、民主的な親しみやすい組織に発展しました。
 会報でもある月刊誌「将棋世界」の編集長をつとめて軽妙な解説も書き、さらに長期にわたって将棋連盟の会長職にあって、将棋界の近代化に尽力しました。
 で、オロモルフが大学に入ったころは、この加藤治カ九段が創始した早大将棋部の黄金時代でして、大学将棋界では無敵の活躍をしていました。とくに有名だったのが「両木村」です。
 木村義雄名人の子息でのちにプロの九段になった木村義徳さん、のちにプロ七段になった木村嘉孝さんがいて、じつに豪勢な雰囲気でした。さらにもう一人名前は忘れましたが強豪がいました。とくに嘉孝さんが豪傑笑いをしながら指す将棋の強さに、横で見ていた私は呆然としてしまい、自分の無力を悟って将棋部を諦めました。
(いまでは両木村ともに引退ですから、月日の経つのは早いですね)
 最近の早大将棋部は目立った活躍はしていないようですが、注目しているのが女流の鈴木悠子さんです。早大女流では前に書いた、テレビによく出ている鈴木真理さんがいて今でもアマ棋戦で活躍していますが、現在二年在学の鈴木悠子さんは現早大将棋部のエースです。高校時代から有名でしたが、最近ではプロを何人も破っています。そのうちの一局だけ棋譜を見た事がありますが、女流プロ四段の玉将を蜘蛛が空中で虫を捕らえるように捕らえて快勝した将棋でした。
 早大卒のプロ棋士は、在学年齢ではすでにプロとして活躍しているので、アマ学生将棋を指すことは無いと思いますが、たくさんおられます。
 加藤一二三元名人とか、丸山忠久元名人とか、広瀬章人現王位とか中村太地四段など・・・。広瀬王位は今も大学在籍(将棋部に所属はしていますがプロなのでアマ大会には出ない)で、大学生でプロのタイトルを取った最初の棋士だそうです。
 プロ女流棋士にも熊倉紫野初段(在学中)など何人かいるようです。
 まあ、彼等彼女等の頭脳は信じられません。あんな面倒な事がどうして考えられるのか、どうして直感的に分かってしまうのか、別世界の人種のように思えます。
(昨日はパソコン将棋ソフトに勝利したので機嫌が良い。と言っても一番弱い設定です。こういう設定にするとデタラメを指して自滅してくれるんです(笑))


◆◆◆ ▼将棋の本 二冊 ◆◆◆

 上は、日本将棋連盟の教育関係のアドバイザーをしている人の著書です。有名小学校の先生で、将棋を道具に使って生徒たちに礼儀作法などを教えている人です。
 若いころはプロ棋士を目指していたものの、奨励会の入会試験に三度落ちてあきらめたそうですから、相当強かったのでしょう。
 奨励会というのは、プロ野球の二軍のようなもので、試験を受けてここに入ってもまれて四段になると、本当のプロ棋士になります。
 それから勝ち進むと順位戦のC2級にすすみ、良い勝率をあげるとC1になりB2になりB1になり最後にA級になります。そしてそのA級で優勝すると名人位に挑戦する事が出来ます。
 奨励会に入るには、小学校から中学校、遅くとも高校生でアマの五段とか六段の高段者でなければ無理でしょう。ということは、そのずっと上にA級があるわけですから、高段者がいかに強い人たちかが分かります。
 さてこの本は、とても熱い思いで、将棋を例にとって日本の良き伝統を子供達に伝えようとしており、良書です。ただし思いが熱すぎて、ややくどくなっており、まあ、三分の一か半分程度読めば、書いてある事はわかります。

 あとの漫画は、将棋漫画の中ではいちばんおっとりとした内容です。といっても青春を描く成長物語なので、ベッドシーンを連想させるような場面もチラッと出てきたりしまして、孫に読ませるのは抵抗があります。
(漫画はどれもそうですけど)

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◆◆◆ ▼真剣師 小池重明 ◆◆◆

 真剣師というのは、賭け将棋で稼ぐ将棋指しのことで、私の学生時代ですと、花村元司九段が元真剣師として有名でした。
 浜松の出身で「東海の鬼」と呼ばれ、賭け将棋で金持ちになって道場を開いていました。
 あの升田幸三名人と角香混じりで勝ち越すなど、そのあまりの強さにプロに推薦する人が多くいて、異例のプロ五段試験がなされ、勝ち越してプロ棋士になりました。
 将棋界が近代化されて現在に近い制度となってからでは最初の、奨励会を経ないでプロ棋士になった人です。
(その後奨励会卒業せずにプロになったのは、奨励会を卒業できずアマチュアに戻ってから腕を上げて2005年に試験に合格した瀬川晶司氏のみだそうです。これはじつに61年ぶりだったとか)
 賭け将棋は現在では法的に許可されておらず、世の中の平穏化やプロ将棋界の制度充実ともあいまって、真剣師なるものは(たぶん)いなくなりましたが、戦後はかなり多くの真剣師が活動していたようです。
 プロ棋士になっても、よほどの才覚がないと食べていけない時代でしたから、真剣師が一種の職業として成り立ったのでしょう。
 花村九段も、プロにならない方が儲かっただろう――と言っていたそうです。

 で、この花村九段以後、東海地方出身で最強の真剣師と言われたのが小池重明です。
 花村九段とは違って破滅型の将棋指しで、団鬼六さんが伝記を書いています(写真上)。
 たしか夢枕獏さんがエッセイで、小池重明の伝記を書こうと思っていたが団鬼六さんがお書きになったのでやめにした――と書いておられました。
 主に東京新宿で活躍して「新宿の殺し屋」と呼ばれ、怖れられていました(*)。
 本場関西で最強の真剣師と勝負しても互角だったらしい。
 アマ名人戦で二連覇して中央でも有名になり、何人ものプロ棋士を破って、周囲からプロ入りを勧められましたが、素行が悪くて何度も事件を起こし警察沙汰になったりもしたので、将棋連盟は拒絶しました。
 晩年は団鬼六さんを頼って生活していたようです。
 そのころプロの最強棋士の一人だった森けい二九段を平手で破った対局などが有名です。
 伝承によりますと、父親は傷痍軍人に化けて生活費を稼いでおり、母親は自宅で娼婦をしていたというから、凄い一家です。
 賭け将棋を始めたのは父親の勧めだとか・・・。
 不健康きわまりない生活をして44歳で死んでしまいました。最後の真剣師と呼ばれたゆえんです。

注*:戦後まもない頃の新宿は乱暴な外国人などで荒れており、伊勢丹は米軍のものでしたが、今はそんな事ありません。私が新宿の将棋会所に通っていたころは、ある程度落ち着いていましたし、私自身はお金を賭けるような所へは行っていません。現在では、ごく普通の女の子でも安心して行ける将棋連盟お墨付きの将棋教室が新宿にも有ります。美人の女流プロが指導してくれたりもするらしい。私も指導してほしい(笑)。いわゆる町の将棋教室の多くにも将棋連盟公認の指導者がいて、安心して行けます。

 下の写真は、その真剣師の世界を描いた将棋と暴力の漫画です。著者の柴田ヨクサルは小学校時代はプロになるつもりでいたほどの将棋好きで、相当強いらしい。アマ五段だとか。漫画の将棋面のアドバイスは鈴木大介八段です。
 この連載がゲームになって発売されたとき、記念の会があって、この漫画のファンだという女流プロの藤田綾初段と著者が対局して勝っています。
 で、ナントこの時藤田女流プロは「メイド姿」になっていました!
 写真が残っていますが、けっこう似合っております(笑)。
(何枚かの写真に、原作者の柴田、メイド姿の藤田女流プロ、棋譜監修の鈴木八段などが写っています)
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http://www.famitsu.com/game/news/1222985_1124.html

 なぜメイド姿かと言いますと、この漫画に、やたらと将棋の強いメイド(メイド姿で「ご主人様」と言って家事の手伝いに来る)がいるからです。下の写真の表紙絵がそれです。
 漫画自体は、刺激が強すぎて孫には見せられません。
 正直言って、私の好みとも合いません。
 人気漫画らしいですけど。

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◆◆◆ ▼元日の将棋番組 ◆◆◆

 恒例の特別企画――
 午後は外国人と日本のプロとの駒落ち戦。
 最初は、オランダ人で日本の大学の教授をしていて自分でも将棋ソフトを作っているという人とタイトルを持って男性プロ。飛車落ち。
 二番目はイタリア人で、タイトルを持っている女流プロと二枚落ち。
 駒落ちの他にもハンデがあるのですが、二局とも上手の勝ち。
 オランダ人はヨーロッパの将棋選手権を三度取った人だそうですが、だいぶレベルが違いました。アマ四段だそうですが、かなり甘い四段だと感じました。
 しかし最近、上海出身の中国人が奨励会に入ったりもしていますから、中国系の強豪が誕生するのも近いような気がします。
 私は将棋の国際化については、微妙な感覚です。囲碁は外国人に席巻されており、いまに相撲と似た状態になりそうなので(柔道もそれに近いですが)、将棋の方は純国産でいってほしいです。
 とくに礼儀作法が問題です。
 日本の将棋の場合、礼儀作法が厳格で、負けた場合は「負けました」と素直に頭を下げて相手に敬意を払い勝った方も決して威張ったりせず、同じ将棋愛好の仲間として長時間の感想戦をして、最後に双方が「ありがとうございました」と丁寧にお礼を言って終わります。
 しかし外国人の場合、そういう礼儀作法をとても嫌がる人が多いらしいです。今のところは日本の文化に憧れる人が将棋を学んでいるので目立ちませんが、そのうち、朝青龍みたいなのが出てくるのではないかと、危惧しています。
「負けました」と言って頭を下げることへの評価が、国によってまったく違うのですね。
 意味は少し違いますが、「悪い事しました謝ります」と言って頭を下げることを「素直で良い」と思う日本の習慣は、世界でも珍しいものらしいです。
 解法者さんのお話しなどによりますと、「悪いことしてすみません」と言っているにもかかわらず全財産を出そうとしない日本人は狡賢い――と思われてしまうらしい。
「負けました」という挨拶を潔いと評価する習慣も、日本人にしか通用しないのかもしれません。

 夜の番組は、プロどうしの対局で投了した場面から始めて、しかも大きなハンデをつけて、アマとプロが戦う趣向。
 むろん負けた方をプロが持ち、勝った方をアマが持ちます。
 プロの強さがよく分かる趣向でした。
 その他、脳内将棋。将棋盤を置かず、目をつぶって指す将棋でして、それで百手以上を指したり、二対二で指したりするのですから、驚異です。


◆◆◆ ▼米長会長 ◆◆◆

 火曜日のスカパーで、将棋連盟の米長会長へのインタビューが有りましたが、その中に、女流プロへの叱咤がありました。
 最近では女子小学生にも非常に強いのがいまして、プロが負けたりしていますから、見ていられないのでしょう。
 月に一度、何か行事をして、徹底的に鍛える――とか言ってました。
 そして女子プロには「泣くな」と言いたいそうです。
 厳しく叩かれて泣いてしまう人がいるんでしょうね。保守派論客としても知られる米長会長に女の武器は通じません。
 囲碁の女流は男性に交じって相当な活躍をしているのに、将棋はダメですね。たしかに弱すぎます。これで権利ばかり主張していては、そのうち見捨てられるでしょう。


◆◆◆ ▼将棋入門書の不思議 ◆◆◆

 家に多少の将棋入門書があります。
 中学時代から高校時代に古本で買ったものが中心ですが、最近のものもあります。
 で、いつも不思議に思うのですが、入門書のほとんどは、読者が先手であるという前提で書かれています。
 まずこうやって、相手がこうしたら次はこうやって・・・。
 しかし実際の対局は、ジャンケンで先手後手をきめますから、ジャンケンに弱い私などは、後手になる方がずっと多いのです。
 そういう時、先手を前提として書かれた入門書は役に立ちません。
 後手なのに先手のように指したら、たちまちやられてしまいます。
 たぶん、後手に限定した入門書がどこかにあるのだと思います。
 今度探してみよう・・・。


◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5022『世相家事雑感』◆◆◆

▼女流名人戦

 里見女流三冠に清水女流六段が挑戦する女流名人戦の第三局がなされ、里見が勝ち、これで三連勝となり、女流名人位を守りました。
 大事な試合での里見の強さは際だっており、とくに中盤から終盤にかけてが強いですね。
 清水はA級順位戦で全勝してリベンジを期したのですが、残念でした。
 まだ十代の里見の活躍は、当分続くでしょう。
 師匠の森九段は五冠(全タイトル戦制覇)を目指せと言ってるらしい。
 可能性はありますね。
 羽生三冠がかつて全タイトルを制覇して七冠となった時の事を思い出します。
 むろん男女では実力差は大変なものですが・・・。


◆◆◆ ▼将棋情報 ◆◆◆

 昨日、将棋連盟の記録を見たら、佐藤天彦五段の連勝がストップしたんですね。
 棋王戦予選で片上大輔六段に負けてしまいました。
 これまで17連勝で、ひょっとしたら今期は一度も負けないのでは・・・と言われていましたが、それは成りませんでした。
 しかし非常に強い人ですね。

 マイナビ女子オープンの挑戦者決定戦で、上田初美女流二段が石橋幸緒女流四段を破って、甲斐智美女王への挑戦権を得ました。これから「女王」の称号をかけての五番勝負です。
 その第一局はオロモルフの家の近くでなされますので、ゆとりが有れば見に行こうかと思っています。


◆◆◆ ▼渡辺弥生昇級 ◆◆◆

 将棋女流プロの渡辺弥生二級が、数日前、順位戦の予選を勝ってB級入りが決まったため一級に昇級したそうです。
 なぜこんな初段以下の人のことを書くかといいますと、この渡辺弥生さんって、とてもユニークな経歴の人だからです。
 昔から大学卒の棋士って珍しくて、早大を出た加藤治カ名誉九段が史上初でした。それ以後少しずつ増えましたが、それでもまだ珍しく、とくに東大出はほとんどいません。
 ところがこの渡辺弥生新一級は、女流プロとしては最初かつ現在唯一の、男性を含めても非常に珍しい東大卒の棋士なのです。
 そのうえ、将棋歴も珍しいのです。
 ふつうプロの棋士になるような人は、小学中学から頭角を現してアマ棋戦で活躍し、高校時代にはもうプロになったりプロに挑戦したりします。
 ですから大学卒の棋士と言っても、すでにプロになってから教養を高めるために大学に行くというケースがほとんどです。
(たとえば女流の熊倉紫野初段は現在早稲田の三年で近く四年ですが、入学した時はすでにプロになっていました)
 しかし渡辺弥生さんはそういう普通の棋士とは違いまして、東大の経済学部を出てから数学の研究をしたくなって東大理Tに再入学し、そこで将棋に目覚めて、東大将棋部に入り、やがて将棋連盟の育成会に入って抜群の成績でプロ二級になったという、超遅咲き棋士なのです(女流は二級から上がプロです)。
 それが二年前のことで、年齢的にはもう三十に近くなっていました(現在三十一歳)。
 ですから、若い人に交ざってこれから大変だと思いますが、逆に言えば二十歳も半ばになってから将棋を始めたわけで、それだけにのびしろがあるとも言えます。
 B級→A級と進んで女流名人を目指すようになるかどうか、注目です。
 ユニークな棋歴の三十代が十代の名人に挑戦するというのも、ちょっと面白いです。
 写真は上が渡辺弥生、下が熊倉紫野。

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◆◆◆ ▼六つめのタイトル戦 ◆◆◆

 こんどの五月から、将棋女流プロの六つめのタイトル戦「女流王座戦」が始まるそうです。
 資金はリコー。新聞では日経に載るそうです。
 アマも参加出来るそうで、楽しみな事です。
 優勝賞金は500万円。
(これまでの優勝賞金は、男子プロを含めた最高額が3000万円、女流の最高額は500万円。したがって女流王座戦は最高と同じです)


◆◆◆ ▼千葉涼子に期待 ◆◆◆

 女流将棋では、千葉涼子(旧姓碓井)の復活が待たれます。
 現在出産育児のために休場中ですが、そろそろ復活するのではないでしょうか?
 才能豊かで強気な女流です。


◆◆◆ ▼広瀬王位、早稲田学生褒賞 ◆◆◆

(日本将棋連盟サイトより引用)
 この度、広瀬章人王位が早稲田大学2010年度「小野梓記念賞<特別賞>」を受賞いたしました。
 小野梓記念賞は、早稲田大学学生褒章の中で最も名誉ある賞です。
 今回、広瀬王位は王位獲得の功績が認められての受賞となりました。

(王位とは、プロ将棋の七大タイトルの一つで、それを早大学生の広瀬章人が獲得したのです。残りの六つは、現在、羽生が三冠、久保が二冠、渡辺が一冠です)

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http://www.shogi.or.jp/topics/2011/03/post-394.html


◆◆◆ ▼金沢将棋レベル100 ◆◆◆

 これまで、パソコン将棋ソフトはいくつも買ってきました。
「森田将棋」とか「王将位」とか「柿木将棋ver2」とか・・・。
 現在私のパソコンに入っている将棋ソフトは、「柿木将棋ver8light」というもので、パソコンに最初から附属していました。
 このソフトのレベル設定は1から7までで、聞くところによると、7はアマ二段くらいの腕で、1は相当弱いというのですが、私や孫の棋力では、その1でもなかなか勝てません。
 そこで、弱いソフトは無いかと探した結果見つけたのが、「金沢将棋レベル100」です。
 これは、入門者、初級者、中級者、上級者、有段者の五つに大別されていて、その中がさらに細分化されて、合計100のランクに分けられています。
 有段者の最高がレベル100で、これはアマ四段くらいの力があるらしいです。
 初級者のさらに下に入門者があり、それが1から10までに細分化されています。
 ついで、初級者は11〜30,中級者は31〜60、上級者は61〜90、有段者は91〜100になっています。
 値段は1500円で、高くはないので買ってみました。
 そこで早速、入門者の一番弱い設定の1と対局しました。
 そうすると、やはり柿木将棋と同様で、序盤は定跡をけっこう知っているが、すこしたつと、わざと飛車をこちらにくれたり(笑)して、自分から負けてしまいます。
 正直、<わざとらしい弱さ>です。
 その昔、将棋会所で、私があまりにも弱いので気の毒に思ったらしいオッサンが、わざと負けてくれた時の事を思い出してしまいました。
 ちょっとバカにされたような気がします。
 必死になって勝とうとしているのだが、それでも弱い――という雰囲気を持ったプログラムを作るのは大変な事なのでしょう。

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◆◆◆ ▼リコー杯女流王座戦について ◆◆◆

 今度、リコーの出資で、女流王座戦という女流のタイトル戦が出来ました。これで女流タイトルは合計六つとなりました。あと一つで男性(一般)と同じになります。
 その内容が発表されたので、以下に示します。

◎棋戦参加対象者
 現役女流棋士・女性奨励会員、それ以外の全ての女性でアマチュア予選を勝ち抜いた者(アマチュア予選は別途実施)。本棋戦の出場については現役女流棋士・女性奨励会員を含めて将棋界初となるエントリー制による完全なオープン大会。タイトル戦および、挑戦者決定戦の模様を日本経済新聞に掲載。
◎正式名称
「リコー杯女流王座戦」
◎タイトル称号名
「女流王座」
◎対戦方式
一次予選、二次予選、本戦トーナメント(16名)、決勝五番勝負(第1期のみ本戦決勝を五番勝負とする)
◎持ち時間
一次予選 各40分(チェスクロック使用)、二次予選 各3時間(チェスクロック使用)、本戦・決勝五番勝負 各3時間
◎優勝賞金
 500万円(準優勝150万円)

 ここには簡単にしか書かれていませんが、アマでもプロでも参加希望者を募る形式です。まあ、プロのほとんどは参加希望でしょう。アマチュアについては、一次予選の前に希望するアマ(ただし人数制限があるらしい)のための予選があり、それを勝ち抜いた八人くらいが、一次予選に参加できます。
 もう一つ注目されるのは、奨励会在籍の女性も参加出来る事でして、どこまでやるか、注目です。


◆◆◆ ▼勝負師ではない棋士 ◆◆◆

 火曜日の囲碁将棋チャンネルの将棋ニュースに、伊藤果(はたす)七段が出ていました。
 名前を聞いた事がある程度で、ほとんど知らない人でしたが、面白い棋士なのですね。
 今回引退したそうです。
 南口門下から高柳門下に移籍した人。
 この人は勝ち負けがつく事が嫌いで、勝負師には向いていないので、なんとか勝ち負けのつかない方法は無いかと考えて、決してこちらからは攻めず、守りながら「引き分け」を目指す将棋を工夫したとか。その結果として出来たのが、「風車戦法」というものらしい。目標が「勝ち」ではなく「引き分け」なのですから、面白いです。
 弟子になりたい!
 伊藤七段は詰め将棋作家として有名です。
 詰め将棋は勝ち負けが有りませんから、将棋そのものより詰め将棋の方がずっと好きで、これまでに一万五千くらいも造ったらしい。非常に面白い詰め将棋が有るとか・・・。
 それから、囲碁将棋チャンネルによく出て来て、記録係や番組の進行係をしている伊藤明日香初段は、娘さんなのですね。これも知りませんでした。弟子でかつ娘としての、引退に当たってのコメントが有りましたが、まことに微妙で面白かったです。


◆◆◆ ▼千葉涼子 ◆◆◆

 出産育児休暇から復帰して、最初こそ岩根忍に負けましたが、その後連勝して、規定によって女流三段から四段に昇段。
 流石に強いです。
 タイトルホルダーの常連になってもおかしくない強豪です。


◆◆◆ ▼室谷由紀初段 ◆◆◆

 名前くらいしか知らなかった人なのですが、二年くらい前に、女流プロ棋士になる道が育成会から研修会に移ってから、最初にプロになった人らしいです。
 男性と混ざっての研修会で女性がC1クラスになると、希望によって女流三級が貰えて、プロ棋戦への出場が許可され、一年にタイトル戦の数以上の勝ち星を挙げると女流二級になってプロ棋士になれるという新制度です。
 この人は、育成会から自然の流れで研修会に移り、三級になって女流棋戦に参加するようになると、すぐに二級になり、同じ日に一級になり、少しして初段になってしまいました。一年かかっていません。
 1993年生まれですから、まだ18歳です。四月からの今年度も三戦全勝です。
 前途有望です。

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http://matome.naver.jp/odai/2128289110481894401

(この人の姉、室谷早紀もアマの強豪として有名)

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http://matome.naver.jp/odai/2128288926381799901

 私は、この制度ではまだ一人もプロになっていないと思っていましたが、室谷がいたのですね。
 本当はもう少しスッキリした登竜門にしてくれるといいと思います。
 将来有望な若手女流では、男と一緒に修練している奨励会に二人か三人いまして、それらが今回出来た女流タイトル戦のリコー杯にアマ資格で出るらしいので、楽しみです。
 強い若手が続々と出てくるので、すでにプロになってはいるが、初段にはなれずにいる何人かは、お尻に火がついた状態です。
 一方男性陣の方は、奨励会の六級以下から三段までに130人くらいもいまして、その中のほんのわずか(年に四人)しか四段――つまりプロの最下位――にはなれません。
 毎年、プロになる事を諦めてやめてゆく人が大勢いるそうです。
 もの凄く厳しい世界です。
(そういう人たちが後にアマとして活躍したりもするので、昔に比べてプロとアマの実力差がずいぶん縮まったらしいですね。昔は、アマの四段五段でも奨励会の六級にかなわなかったりしたそうですが、今ではアマ強豪がプロ四段に勝つこともあります)


◆◆◆ ▼名人戦 ◆◆◆

 羽生名人が二敗して、いま三局めが戦われています。
 羽生がゴキゲン中飛車だそうですが、どうなりますことか・・・今回負けたらもう後がありません。挑戦の森内九段もすでに永世名人の資格を持つ強豪ですから、羽生さんも危機的です。


◆◆◆ ▼インターネット将棋の問題点 ◆◆◆

 最近では、インターネットを介して、知らぬ相手と対局できるサイトが、盛んです。
 お子さん向けのものもあります。
 中でも最大規模は、日本将棋連盟に関係の深い「将棋倶楽部24」というもので、毎日何千人もの人が対局しているらしいです。
 その勝ち負けによって、レーティングという数字が付けられて、その人の棋力が表示されます。0から3000以上まで様々です。
 中にはプロを負かすほどの力のある人もいるようです。
 レーティングで段級がつけられますが、そのレベルは、アマの段級より少しからく、プロ棋士のものより甘いそうです。
 私らはもうとても参加する気力などありませんが、このインターネット将棋の最大の問題は、内緒で将棋ソフトを使って指す人が後を絶たないことだそうです。
 本名も分からず顔も姿も見ないで指すわけですから、いくらでもコンピュータソフトを利用できます。

 そこで担当者らは、販売されているソフトと比較する事によって、ソフトを使って指している人を見破ろうと懸命になっており、かなりの人が見破られたそうですが、ソフト利用も巧妙になってきて、終盤だけソフトの力を利用するとか、いろんなごまかしをするそうで、完全に見破る事は出来ないらしいです。
 どんな事でも、インターネットには長所と欠点が有りますね。
 便利な事もありますけど、本名も年齢も分かりませんから、隠れていろんなずるい事が出来てしまいます。
(私は、長幼の順という日本の美徳が、年齢不明の相手とやりとりするインターネットによって消えてしまうのではないかと、不安です。自分より年上の人に友達言葉でつっかかってゆくという非礼が、まかり通っていると思います。インターネット以前からそういう傾向がありました。大学の先生でもそういう傾向がありましたが、それがどんどん助長されて・・・)
 他の問題点としては、クリックミスがあります。羽生名人がクリックミスで負けてしまったことが有るそうです。パソコンや携帯の故障による中断もあるらしいです。


◆◆◆ ▼Xは誰だ? ◆◆◆

 さて、このインターネット将棋を楽しむ人たちに好評だった企画に、「Xは誰だ」というのがあります。
 これは、プロ棋士がXというハンドル名で参加しまして、そのXの本名を、棋風から当てようというものです。
 面白いのは、有名なプロ棋士が全勝するとは限らない事です。むろん圧倒的な勝率ではありますが、なにしろ超早指し戦ですし、アマの強豪もおり、プロを目指している奨励会会員などもおり、中にはソフトの悪用もありで、プロ高段者といえども、全勝とはいかないのでしょう。
 この企画はしばらく休んでいたそうですが、今月また復活して話題になっています。
 ファンが候補名をあげて楽しんでいます。
 私にはちんぷんかんぷんですが・・・。
(現在のミスターXはこれまで10勝1敗ですが、居飛車が多いので、居飛車党のプロではないか――などと言われています)


◆◆◆ ▼四連勝 ◆◆◆

 第52期王位戦挑戦者決定リーグ白組で、村山慈明五段が四連勝して現在一位です。
 1984年生まれ、まだ若い伸び盛りの五段です。


◆◆◆ ▼一斉対局の予選の予選 ◆◆◆

 いよいよマイナビ女子オープンのチャレンジマッチの一斉対局が今日です。
 有名アマに成績の悪かったプロが混ざる予選の予選です。
 これを勝ち抜くと一斉予選になります。
 里見香奈三冠の妹・里見咲紀がアマとして出場するらしいです。
 内容については、また後日。


◆◆◆ ▼Xはこの人だ! ◆◆◆

 将棋ブログで、インターネット将棋の将棋倶楽部24に出現するXの推理をしていました。
 前に書きましたが、プロ棋士が「X」という名でインターネット将棋のサイトに特別出演して多くの人と対局し、その棋譜からXが誰かを当てる遊びです。
 将棋ブログの阪田という人が、X=瀬川晶司四段ではないか――と推理していました。
 その推理はとても論理的なもので、過去の公式戦の指方を研究して、それと将棋倶楽部24の棋譜を比較検討して、結論を導くというものです。
 瀬川四段は、奨励会から一度アマに戻り、アマのタイトルを取って銀河戦のアマ枠に出場してプロ相手に七連勝し、特例の試験を受けてプロになった人です。
 先に陣屋で、私に甲斐女王の色紙を渡してくれた人です。
 ファンへのサービス精神旺盛な人です。
 さて、正解はどうでしょうか?
 私の勘では、当たっていると思います。
 阪田という人の将棋ブログはとても面白いです。
 かなり強いアマらしいですけど・・・。

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http://shogikisho.blog54.fc2.com/


◆◆◆ ▼マイナビ女子オープン(女王戦)始まる ◆◆◆

 最終決戦が済んだので、次期の戦いが始まりました。
 昨日5月14日に、アマを中心とした予選の予選が一斉になされました。
「マイナビチャレンジマッチ本戦トーナメント」と言います。
 里見三冠の妹の里見咲紀が出場して健闘しています。
 前期成績の悪かったプロも混ざっているらしいです。
 大ベテランの蛸島女流五段がアマと一緒の出場しているので驚きます。
 少し前に書いたアイドル棋士中村桃子がアマに負けてしまいました!
 アマといっても強豪揃いですので、油断が出来ません。
(結果は油断出来ないレベルどころでは無かったのですが、それはまた明日に)


◆◆◆ ▼マイナビ一斉予選トーナメント表 ◆◆◆

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http://mynavi-open.jp/tournament/tournament_images/yosen0507.pdf

 上に書いたチャレンジマッチで勝ち抜いた人を混ぜた一斉予選が7月になされます。
 ここには、前に記しました奨励会三人娘が出場するので注目です。
 なにしろ里見三冠を破ったりしている娘たちですから、どこまでやるか、連盟会長も注目していると言っていました。


◆◆◆ ▼リコー杯(王座戦) ◆◆◆

 一方、今年から新たに加わった女流公式タイトル戦のリコー杯(タイトルを取ると女流王座と呼ばれます)の一次予選が、5月21日に一斉対局でなされます。

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http://www.shogi.or.jp/kisen/jo-ouza/1/yosen.html

 これには、すでに決まっているアマ八名(関西三名、関東五名)が加わっています。
 小学生もいます。
 また、マイナビと同様に奨励会三人娘が出場します。
 さらに、招待海外女流アマとして、中国から張天天という中学生が加わります。


◆◆◆ ▼張天天のプロフィール ◆◆◆
(リコー杯のサイトより)

 1999年1月28日生まれ。
 2002年、3歳半の時、崇文区少年宮で李民生老師の指導の下中国象棋を習い始め、李老師は棋類方面の才能があるとみて、日本将棋の指導を始めた。
 2003年4歳半の時、《第7回日中友好子供将棋大会》の小学高級クラス別の対局で敢闘賞《参加者72人》。
 2004年の《第8回日中友好子供将棋大会》で準優勝。
 2008年2月、3年生の時に豊田通商将棋大会で小学生の部で優勝。
 2011年2月には再度豊田通商将棋大会小学生の部で第一位になった。
 現在、人民大学付属中学に合格、又、中学でも将棋を続けてできるようにと、日本将棋の選修課目がある人民大学付属中学(分校)を選んでいる。

 なにしろ中国は人口が日本の十倍以上あり、国家がカネを出して養成したりしますので、卓球選手を見れば判りますように、強力になります。
 日本の少女は貧しい親がカネを出して勉強の合間に将棋を指すのですが、向こうでは、国がやる気を出しますと、全部国家がやります。
 すでに、日本将棋の授業のある中学があるんですね!
 たぶん日本のプロ棋士が教えて行っているのだと思います。
 中国が国家事業として囲碁や将棋をやるって、あまり賛成出来ません。

 いま将棋連盟の奨励会には、最下のクラスですが、張シンという中国少年が在籍しています。外国籍の奨励会会員は、今までもいましたが、全部在日でした。
 在日ではない外国人は、これが最初だそうです。
 日本のプロ棋士の中には、北京などで将棋の普及に努めている人がいるようです。
 語学自慢の棋士らしいですが、そのエネルギーを日本国内にもそそいでほしいです。


◆◆◆ ▼写真 ◆◆◆

 上が米長連盟会長と里見咲紀、下が張天天。

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◆◆◆ ▼羽生さん敗れる ◆◆◆

 昨日のインターネット将棋、羽生名人が菅井四段に負けてしまいました。
 インターネット将棋の30秒制での試合でした。
 こういうのは、慣れが大きいのでは――と思います。
 じっくり考える事が出来ず、クリックするのにも神経を使います。
 それにしても男性プロの将棋は難解ですね。何が何やらまったく分かりません。
 菅井四段がゴキゲン中飛車で、羽生名人が3七から銀を繰り出す方法のようでしたが、その先が私らには意味不明の手が続きました。
 女流の下位の人どうしだと、何となく分かって親しみがわきますけど。


◆◆◆ ▼マイナビ女子オープン結果 ◆◆◆

 一昨日の「マイナビチャレンジマッチ本戦トーナメント」の結果は、ほぼリアルタイムでインターネットに出ましたので、興味を持って時々覗いていました。
 結果は予想以上のものでした。
 合計63人の中から10人を選び、その選ばれた人たちが予選に出場することになります。
 たとえアマに門を開くオープン棋戦とはいえ、アマが出場するのは容易な事ではありません。
 詳しい事は知りませんが、町の将棋教室に通い、推薦してもらったりしていろんなアマ棋戦に出て名前を売って、それから予選の予選の予選くらいに入って勝ち抜くのでしょう。
 出場アマの多くは、著名アマ棋戦の上位によく名前の出る人たちです。
 そうして選ばれた55人のアマと前期成績が芳しくなかったプロ8人(連盟傘下4名、LPSA4名)を加えて合計63人でトーナメントをやり、10名を選ぶのです。
 その選ばれた10名が本棋戦の予選に出場できるのです。
 トーナメントは敗者復活制度で、最初は五組に分かれて各組で最後まで勝てば、その五名が当選。つぎに破れた58人が復活戦をやって、残りの五名を選びます。

 勝ち抜いた10名は、鎌村ちひろ・石本さくら・迎琉歌・渡邊愛・北村桂香・室谷早紀・相川春香・小野ゆかり・中澤沙耶・野田澤彩乃でした。
 このうち、プロは野田澤女流一級ただ一人!
 プロのあと7名はアマに負けて沈没してしまいました。
 最近の若い女性将棋ファンの力がいかに向上しているかを示すものですが、同時に、プロにとってはショックが大きいでしょう。なにしろ中村桃子も蛸島五段も敗れてしまったのです。
(著名アマでは里見三冠の妹の里見咲紀も負けてしまいました)
 プロとして唯一残った野田澤は現在女流名人戦のB級で活躍している人ですから、この人が負けたら坊主にならないといけません。
 あと、この野田澤を除く9人はとても若く、年齢最高でも大学生だそうで、小学生も二名いるとか・・・。
 特別な人を少し説明しますと、渡邊愛はLPSAの所属でツアープロという名称がついていて、時々プロと指している人ですから、アマとプロの間でしょう。室谷早紀はプロになったばかりの高校生棋士・室谷由紀の姉です。相川春香は高校生ですが、ごく最近研修会でC1組に上がって、10月からは女流三級としてプロ棋戦に参加する資格を持つ人です。その他小野ゆかり、中澤沙耶なども知られたアマです。
(ひそかに応援していた早大将棋部のエース鈴木悠子アマは、決勝でこの相川に負けて選ばれませんでした。残念)
 ほぼ同時(5月21日)になされるリコー杯の予選には、石本さくら・室谷早紀・中澤沙耶が出場しますから、この三人のアマは両方に出場出来た実力者です。
(石本と中澤は写真を見たところでは小学生かせいぜい中学生です)

 おそらく今後、日本将棋連盟会長の米長さんからプロ女流棋士に対して叱咤が飛ぶことでしょう。今までも女流棋士の棋力に疑問を持っているらしい米長さんが、女流を鍛えるためのプロジェクトを作っているそうです。一時期プロになる関門が甘すぎたツケが来ているのかもしれません。

 7月16日になされる次の対局(予選一斉対局)のメンバーは、ここにあります。
 注目すべき新進の名前がいくつもあって、ワクワクします。

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http://mynavi-open.jp/tournament/tournament_images/yosen0507.pdf


◆◆◆ ▼将棋棋力認定書 ◆◆◆

 こういうのがありました。
 昭和27年2月といえば、大学受験の頃です。60年も前! その頃、勉強を忘れてこういう事をして遊んでいたらしい・・・情けない青春であった。
 21級というのは、もうこれより下は無いというレベルだと思います。その後15級くらいにはなったらしく、書き換えがありますが・・・その後のことはもう忘れました。(あまりに弱いので)正式の免状は出せませんという但し書きがあります。子々孫々までの恥さらしです(泣)。
 唯一の自慢は、あの木村義雄名人の名前が印刷されているという事です。将棋連盟の印鑑もあります。単に古いというだけですけど・・・。
(渡邊東一は当時の将棋連盟会長で、名誉九段、関根金次郎の弟子、現羽生名人は渡邊さんの孫弟子です)

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◆◆◆ ▼女流王位戦 ◆◆◆

 きわどい攻防の末、甲斐王位が勝って二連勝となり、防衛に一歩近づきました。
(プロ野球の合間に名人戦とこれと両方インターネットで見るので、やたらと忙しかったです)


◆◆◆ ▼リコー杯いよいよ開幕 ◆◆◆

 明日の土曜日(21日)午前から、いよいよ、女流王座をかけたリコー杯が本格始動します。
 これまでは予選の予選で、アマの参加者8名を選ぶ対局がなされて、それ自体も話題になりましたが、今度はリコー杯そのものの一次予選です。
 アマ八名(関東五名、関西三名)を含んだ予選ですが、他にも注目すべきプロ以外の棋士がいます。
 それは、奨励会二級に在籍している加藤桃子と伊藤沙恵です。ふだんからプロを目指す男性と対局していますから、相当な強さだと思います。
 あともう一人は、中国から参加する中学生アマの張天天です。いったいどのくらいの強さなのか、多くの将棋ファンが注目しています。
 相手は、加藤奨励会が渡辺弥生女流一級、伊藤奨励会が関根紀代子女流五段、張天天中国アマが古川彩子女流二段・・・です。
 また、小学生を含むアマ八人がどのくらい健闘するかも、注目です。先日土曜日のマイナビ予選の予選で、アマがプロ八人のうち七人までを破っていますから、おそらく今回のプロは気合いを入れられている事でしょう。
 今度また小学生アマに敗れたりしたら、米長会長が真っ赤になって怒るかも?!

 土曜日の様子は下でくわしく報道されるそうです。
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http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/

 なお、プロ棋士の対局は、通常は土日以外です。
 NHKの日曜番組に合わせた対局は別ですが、一般には土日のプロ棋士は、休養かレクかもしくは普及活動です。
 しかしアマの場合は、ウイークデイは仕事や学校で対局出来ないのが普通ですから、アマを含む棋戦は土日です。
 また、とびとびに棋戦がありますと、アマは困りますから、一斉対局になります。
 というわけで、明日の土曜日には、合計27局があります。一人一局もしくは二局です。千日手は別ですが。持ち時間は40分です。
 先週土曜日のマイナビ予選予選では、一日に七局指した人が出たほど過密でしたが、さすがに本来の一次予選となりますと、そうはいきません。
 なおこれに勝つと、二次予選に進み、そこで勝つと16名の本戦トーナメントになります。一次予選以後、シードされた強豪が出てきます。


◆◆◆ ▼里見三冠の奨励会入り試験 ◆◆◆

 第二回が明日21日になされます。
 関西奨励会の西山四級と香落です。これに勝つと一級からスタート。負けると二級として仮入会。


◆◆◆ ▼いよいよ本日リコー杯予選 ◆◆◆

 はたしてどうなるでしょうか?
 またもアマ小学生にプロが負けてしまうのか?
 じつに興味深いです。
 ワクワクします。
 名人戦の羽生vs森内のような難解を極めた棋譜と違って、アマの女の子が指す棋譜って、分かりやすくて面白いです。プロがそれ以下じゃ困りますけど・・・。
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http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/


◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5242『世相家事雑感』◆◆◆

▼リコー杯王座戦一次予選の結果

 リコー杯のサイトから、一次予選通過者。

1組 古河彩子女流二段
2組 伊奈川愛菓女流1級
3組 中澤沙耶アマ
4組 井道千尋女流初段
5組 小山田友希アマ
6組 室谷早紀アマ
7組 松尾香織女流初段(LPSA所属)
8組 長沢千和子女流四段
9組 山田朱未女流二段
10組 伊藤沙恵奨励会員
11組 鈴木環那女流初段
12組 室谷由紀女流初段
13組 竹部さゆり女流三段
14組 石高澄恵女流二段
15組 千葉涼子女流四段
16組 加藤桃子奨励会員
17組 中村桃子女流1級
18組 大庭美樹女流初段(LPSA所属)
19組 島井咲緒里女流初段(LPSA所属)
20組 山口恵梨子女流初段
(計20名)

 やはりアマが大健闘でした。
 参加者の中でプロ以外は、アマが八名、奨励会が二名、中国からの招待選手が一名で、計11名でした。
 このうち、一次予選を突破したのは、アマが三名、奨励会が二名の計五名でした。
 奨励会の二名は、希望があればすぐにプロになる資格を持っているので、勝っても不思議ではありませんが、アマの健闘は想像以上のものでした。
 参戦したアマは八名ですが、アマどうしの対局が二つありましたから、アマどうしで星をつぶし合っており、実質的にプロと戦ったのは六名です。そのうち三名が一次予選突破ですから、確率は五割です。
 また、決勝の前の対局を含めますと、アマは五人のプロを破っています。

 注目していた対局としましては、

◎古河彩子女流二段 対 張天天アマ → 古河の勝ち
◎関根紀代子女流五段 対 伊藤沙恵奨励会 → 伊藤の勝ち
◎渡辺弥生女流一級 対 加藤桃子奨励会 →加藤の勝ち

 いったいどんな選手なのかと注目されていた中国の張天天は、いかにも少女らしい攻撃一本槍の棋風で、攻めすぎて自滅してしまいました。昔の日本の女流の棋風に近いのではないでしょうか。(最近の日本の女流はじっくりと先を見る落ち着いて棋風に変わってきたそうです)

 計十局が実況中継されまして、西武:ドラの野球を見ながら、こっちも見ておりまして、とても慌ただしい一日でした。

◆◆◆ ▼里見香奈奨励会入り ◆◆◆

 里見香奈女流三冠が、本日の西山香落戦で、奨励会入会試験の三局を終了し、二勝一敗で一級の資格で奨励会入りが決定しました。
 いろいろと意見は有るのですが、入った以上は頑張って下さい。

◆◆◆ ▼ついに敗れる! ◆◆◆

 金沢将棋もレベル11から常に負けそうになり、ついにレベル13で一敗してしまいました。二勝一敗なので、一応次のレベルに行きましたが、そのレベル14でも二勝一敗でした。
 なんだか分かりませんが、入門者をすぎて初級者になると、急に強くなります。
 しかしそれでも、負けてくれる事があります。私が二勝したという事は、パソコンが二敗したという事です。
 その負け方は、何度も書いたように、とても変でした。
 有段者が初心者相手にわざと負けてくれるような、そういう負け方です。
 このソフトの使用者の感想の中に、入門から初級になると急に強くなる――とありましたが、たしかにそうです。
 このあと中級者、上級者とあって、その先が(アマの)有段者です。
 オロモルフがいかに弱いかを知ることが出来ます。
 金沢将棋のレベルを一般の将棋ファンのレベルとしますと、だいたい私はレベル15で指し分けでしょうから、仮に100人いると、下から15番めということになります。
 予想通りです(笑)。

◆◆◆ ▼リコー杯一次予選で女流プロを破った人たち ◆◆◆

 上から加藤桃子、中澤沙耶、小山田友希(皆中学か高校)

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◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5265『世相家事雑感』◆◆◆

▼中澤沙耶ちゃんの鳥刺し戦法

◎雀刺し
 将棋に「雀刺し」という戦法があります。
 写真の上のように、香車と飛車を並べ、角も使って、さらには桂馬も動員して、一点集中突破を図る戦法らしいです。
(写真上参照)
 棒銀の親戚みたいな戦法ですね。
 下手の横好き人間のオロモルフは、こういった戦法を使って攻撃しようと思うものの、ほとんどはうまく行かず、逆襲されて飛車を取られてしまったりします。
 でも、分かりやすくて、うまくやれば効果的な方法です。
(たしか将棋のQ&Aのコーナーで、「雀刺しをやったがうまくいかなかった、何故でしょう」――という初心者の質問に対して、有段者から「下手だからです」――という答えが有って、笑ってしまいました)
 さて今日は、「雀刺し」に似た名前の「鳥刺し」戦法の話です。
 私は使った事のない戦法ですが、面白そうです。

◎中澤沙耶ちゃんの活躍1
 この面白そうな「鳥刺し」を得意にしている女流アマに、まだ高校生の中澤沙耶がいます。
(写真中)
 高校生の女流アマといってもバカにしてはいけません。
 プロを破るほどの強豪なのです。
 先日ご紹介したマイナビ女子オープン(女王)のチャレンジマッチで、見事に勝ち抜きました。
 チャレンジマッチというのは、マイナビの正式対局をする権利を得るための棋戦で、かなり多数のアマと奨励会娘と女流プロ棋士で前期にうまくいかなかった人たちが戦って、10名が選ばれます。
 中澤アマは見事その10名の中に入りました。
 戦績は4勝1敗でした。
 対戦相手はアマでしたが、そのうち二人のアマはプロを破っていますから、間接的にプロを破った事になります。
 このマッチに参加したプロ棋士は8人、セミプロが2人でしたが、決まった10人のうちプロは1人だけ、セミプロが2人ですから、いかにアマが活躍したかが分かります。
 つまり、現在の女流棋士の世界では、アマの強豪はプロの下の方より強いのです!
 これは男性棋士には無い現象でして、米長会長が躍起になって女流プロに気合いを入れる理由が分かります。
(男子棋士の世界では、昔はプロを破るアマなどほとんどいませんでしたが、最近では時々アマ強豪がプロの四段などを負かしています。しかしそれでも女流棋士のような事はありません)

◎中澤沙耶ちゃんの活躍2

 ほぼ同じころに、リコー杯(女流王座)の一次予選がなされました。
 この一次予選は正式なリコー杯棋戦で、あらかじめアマどうしの棋戦で選ばれたアマ8人も参加しました。東で5名、西で3名でした。
 中澤沙耶は、東の5人の中に入り、一次予選に参加しました。
 そして、一回戦でプロの森安女流三段を破り、二回戦で同じくプロの室田女流初段を破って、見事二次予選に進む20名の中に入りました。
 20人の内訳は、プロが15人、奨励会が2人、アマが3人で、その3人の中の一人が中澤沙耶だったわけです。
 二次予選はシード選手8人を加えて28人でなされます。
 マイナビのチャレンジマッチと違ってプロが多かったのは、わずかなシード選手を除いた強豪プロが多数参加していたからです。
 それにしても、高校生女流アマの中澤沙耶の強さが分かりますね。
 とにかくプロの三段を破ったのですから!

◎鳥刺し戦法とは
 私は知らなかったのですが、居飛車側が振り飛車と戦う時の有力な戦法だそうです。
 中澤沙耶の得意戦法で、これまでに見た中澤の棋譜三つは全て「鳥刺し」でした。
 相手が振り飛車でこちらが居飛車の時、右の銀はそのままにして左側の銀を右方に斜めに繰り出し、角で後方支援する方法です。
 むろん単純に攻めるだけではなく、押したり引いたり左方に転換したり、いろいろですが、沙耶ちゃんはそれがとても巧みなのです。
 室田女流初段を破った時の序盤から中盤に移る局面を写真下に示します。
 女流棋士の場合、なぜか振り飛車を採用する人がほとんどなので、居飛車派の中澤沙耶にとってこの戦法が効果的なのだと思います。
 とくに三間飛車(石田流)に対して効果があるそうです。

▼上から「雀刺し」、中澤沙耶、「鳥刺し」

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◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5300『世相家事雑感』◆◆◆

▼将棋ミステリー

 テレビドラマ、新・警視庁捜査一課9係2(#1)
 ――は、将棋漬けのミステリーでしたね。
 将棋がちょっとだけ出てくるドラマはたくさん有りますけど、プロット全体に将棋がからんでくるミステリードラマは珍しいです。
 昔のプロ棋士とか天才将棋少女とか、いろいろ出てきます。
 しかし、将棋の勝ち負けで多額の銀行融資が決まるとは、凄い設定ですね。
 巨額の賭け将棋と同じこと!


◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5366『世相家事雑感』◆◆◆


▼瀧澤武信教授

 前にこの掲示板に、
「私が某大学に勤務していたころ、若い先生でコンピュータ将棋の研究をしている人がいて、その研究発表を興味深く見ていた。その先生はまもなく他の大学に移った」
 ・・・と書きました。
 もうその方の名前も忘れていたのですが、最近それが分かりました。
 瀧澤武信先生でした。
 早稲田大学の数学科を出た方だったようで、私のいた某大学から早大に移って、今では早大の政治経済学術院の教授で、人工知能についてのいろんな研究をしておられますが、コンピュータ将棋の日本のパイオニアであり、現在日本コンピュータ将棋協会の会長さんだそうです。
 なるほど、あの時コンピュータに将棋をさせる研究をしていたのは、そういう人だったのですね。
 コンピュータ将棋の先駆者で、コンピュータ将棋協会の会長さんになった方だったのだ!
 私もあの頃弟子入りして勉強して、出来れば共同研究すれば良かったですが、もう遅いなあ・・・。


◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5378『世相家事雑感』◆◆◆

▼時代劇における将棋

 ――は、いろんな形で出てきますが、先日テレビを見ていたら、原田龍二が将棋の駒を投げていました。
『南町奉行事件帖 怒れ!求馬』です。
 インターネットを見ると、次のように書かれています。

根岸求馬:原田龍二
 江戸南町奉行根岸肥前守の孫。正義感の強い性格で剣と「馬」と書かれた“鉄製の将棋の駒”を武器に戦う。
根岸肥前守:田村高廣
 江戸南町奉行で求馬と榮太郎の祖父。求馬を「勘当」し捜査に用いている。
大田蜀山人:植木等
 戯作者。根岸肥前守とは刎頚の友。田安幽斎とも親交がある。
 ・・・・

 求馬が使うのは、かなり大きな金属製の将棋駒で、一字「馬」とだけ書かれています。
 将棋の「馬」は成り角ですが、デザインとして飾り物によく用いられるようです。
 なにしろ角のある大きな鉄ですから、当たると痛いでしょうね。


◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5392『世相家事雑感』◆◆◆

▼リコー杯

 今日はいよいよ注目の奨励会娘の登場です。

「竹部さゆり女流三段vs伊藤沙恵奨励会2級」

 三十代の中堅女流プロ棋士と十代の高校生の対戦となると、どうしても若い高校生を応援してしまいますけど、それは中堅プロに失礼かもしれません。
 それはともかく、奨励会2級がプロ棋士にどこまで通用するのか、伊藤沙恵と加藤桃子のリコー杯とマイナビでの対局で分かってきます。
 いまのところ、相当なハイレベルだ――という印象です。
 なお伊藤沙恵は最近の奨励会対局でも好調で、たしか七月から五連勝しており、次の8月24日の対局の最初の一番に勝って六連勝すれば、規程によって一級に上がる筈です。つまり加藤桃子を抜く事になります。ずっと追ってきた桃タンを抜いたら、これはニュースです。桃タンはショックでしょう。
(将棋連盟の公式の書き方を見ていますと、段位は「三段」のように漢数字で書き、級位は「2級」のように半角の洋数字で書いています。おもしろい使い分けですね)

◎竹部さゆり女流三段:1978年6月生。神奈川県出身、伊藤果七段門下。95年育成会入会、95年10月、女流2級昇級。2003年5月、女流三段。タイトル戦登場は1回。奨励会に在籍した事もある。居飛車党で、たまに振り飛車も。乱戦が得意。

◎伊藤沙恵奨励会員:1993年10月生。東京都出身、屋敷伸之九段門下。2004年9月、6級で奨励会入会。11年、2級。オールラウンダー。

 リコー杯では竹部はこれまで、野田澤彩乃女流1級・伊奈川愛菓女流1級・矢内理絵子女流四段を破っています。
 伊藤は関根紀代子女流五段・長沢千和子女流四段・石橋幸緒女流四段を破り、プロの強豪を次々に撃破したというので話題になっています。
 平井奈穂子研修会員の振り駒で伊藤が先手。基本的には双方居飛車だが、序盤から形にとらわれない乱戦模様です。二人とも時間もあまり使っていません。気合いで乱戦を制しようとしているかのごとく――です。

 上は昨日のリコー杯で、左から平井記録係、竹部さゆり、伊藤沙恵です




◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5394『世相家事雑感』◆◆◆

▼リコー杯

 昨日の「竹部さゆり女流三段vs伊藤沙恵奨励会2級」ですが、形にとらわれない熱戦が序盤から続きましたが、中盤にかけての戦術で伊藤が勝って優勢。竹部も必死で食い下がりましたが及ばず、高校生伊藤沙恵の勝ちとなりました。
 これで伊藤は四強に進出し、岩根と加藤桃子の勝者と二強争いする事になりました。
 なにやら今年の女流棋界は、奨励会娘を中心とする波瀾が予感されます。
 これでリコー杯の四強は、中村女流二段・清水女流六段・伊藤奨励会2級の三人が決まり、あとの一人は加藤か岩根か・・・という事になります。もし加藤が進出すれば、伊藤vs加藤という奨励会どうしの対決になりますが、岩根も強豪ですから、どうなりますか・・・。

▼竹部さゆり(上)と伊藤沙恵(下)

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◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5396『世相家事雑感』◆◆◆

▼師匠制度

 将棋のことを調べておりますと、まだプロになっていない練習生のような人でも、その紹介欄にはかならず「師匠の名前」が記されています。
 プロになるための予備校のような機関として、「奨励会」とその前段階の「研修会」が有りますが、そこに入るには、プロ棋士(すでに引退していても可)の誰かを「師匠」とすること、およびその師匠の推薦状が必要です。
 ただ単に試験を受けて実力が認められるだけではダメなのです。
 この制度には、良い面もあります。
 その人が礼儀作法に欠けたりしたら、それは師匠の責任になりますので、自然、師匠となったプロ棋士は厳しく指導します(中にはそうでない人もいるそうですけど)。
 ですから師匠というのは、実力面と人格面の両方の保証人でもあります。
 囲碁もそうですけど相撲の世界とも似ています。
 金銭面はどうなっているのか知りませんが、たしかに良い面もあります。
 ただ、私のような人間には向きません。
 私の家族も無理ですね。仮に将棋が非常に強かったとしても、「師匠を持つ」という世界には向かない性格です。逆に師匠にもなれません。
 プロ棋士の中には、いわゆる好々爺的な引退棋士もおられるようですけど・・・。





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