■■■ コンピュータ将棋のこと(オロモルフ)■■■

◆◆◆ オロモルフ号の航宙日誌5306『世相家事雑感』◆◆◆

▼コンピュータ将棋1

 私が某大学に勤務していたころ、情報処理関係の講師の方(後の早稲田の瀧澤武信教授)が、コンピュータ将棋の研究に取り組んでおられました。
 大学の正式のテーマとしてです。
 超下手の横好きの私は、とても興味を持って、その先生の研究発表を聞いておりました。
 たしか1980年代だったと思いますが、そのころのコンピュータ将棋は、まだ幼稚園の段階でして、研究は大変だなあ――と思っておりました。
 それから少しして、パソコンを用いたコンピュータ将棋のソフトが売られるようになり、私もためしに買ってみました。
 しかし、とうてい使いこなすことは出来ませんでした。
 二つほど、写真に示しますが、いずれもPC−9801用です。1990年ごろだったと思います。
 しかしそれから20年、パソコンの進歩と将棋ソフトの進歩は凄いものがありまして、現在のパソコン用コンピュータ将棋ソフトの力は、ほとんどのアマ強豪を上回っています。
 ごく最近も、インターネット将棋のサイトに、(主宰者の許可を得て)有名なソフトが登場したところ、そのサイトに集まっている人間のアマ強豪を片端から破ってしまったそうです。
 今年の春、コンピュータ将棋ソフトの選手権が早大講堂で有りまして、そこで、「ボンクラーズ」というソフトが優勝し、「Bonanza」というソフトが準優勝しました。

▼コンピュータ将棋2

 そこで誰でもが興味を持ちますのは、これら上位のソフトと強い人間が対戦したら、どうなるだろうか・・・という事です。
 二年くらい前だったでしょうか、タイトルホルダーの渡辺竜王がコンピュータ将棋と正式に対局し、きわどい局面が有ったものの、何とか人間側が勝った(辛勝!)という事件が有りました。
 その後昨年でしたか、コンピュータ将棋の側は三種のソフトが協力して(たしか多数決で)手を決める方法で、清水女流六段と対戦し、人間を破りました。
 日本将棋連盟では、数年前から許可無しでのコンピュータ将棋との対局を禁じておりまして、その後はプロ棋士とコンピュータ将棋ソフトとの対局はなされていません。
(むろん、売っているソフトとの個人的な対局は、多くの棋士がやっておられると思いますが・・・)
 ・・・というわけなのですが、じつは来月、コンピュータ将棋選手権の優勝・準優勝のソフトと、人間のアマ強豪との対決がなされる事が決まったそうです。
 アマですから対戦は自由です。
 これは非常に興味深い対局です。
 では誰が「人類の代表」となって機械に対決するのか、ですが、また明日にでも・・・。

 上のソフトは1990年頃の購入で、いずれも媒体はフロッピイで9801用。森田将棋の森田さんというのは、将棋五段・囲碁三段・オセロ二段という凄い人らしい。

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▼コンピュータ将棋3

 昨日の続きですが、コンピュータ将棋選手権の優勝・準優勝ソフトの挑戦を受ける「人類代表」に選ばれたのは、古作登さんと篠田正人さんというアマ将棋界の強豪です。
 どういうお二人なのでしょうか?

 古作登さんとは――
 1963年生まれ。16歳でアマ準王座、読売日本一決定戦三位、高校選手権優勝などの実績を持って、早稲田大学進学後に奨励会に入り、三段まで進みましたが、残念ながらプロ四段にはならなかったようです。
 なにしろ同期入会に羽生二冠や森内新名人がいたのですから、大変だったと思います。
 アマに戻ってからは、『週刊将棋』の編集長を務め、またNHKやスカパーの将棋解説に奮闘しています。
 名前も顔を見たような気がしましたが、スカパーの将棋番組によく質問役として出ている人でした。
 この人は、インターネットによると、早指し戦ではプロ高段者なみの力があるそうでして、コンピュータ将棋は基本的に早指しですから、適任なのでしょう。
 現在、大阪商業大学非常勤講師、同アミューズメント産業研究所の主任研究員も兼務して、将棋の研究や普及に努力している人です。
「人類代表」にふさわしい人ですね。

 篠田正人さんとは――
 1969年生まれ。高校時代、高校選手権団体優勝、アマ名人戦岐阜県代表などになり、東大に進学して東大将棋部主将を務め、大学四年の時に学生十傑戦優勝して学生王将。平成11年にはアマ竜王戦で全国優勝。
 その後もアマ棋界で大活躍し、プロに勝った事もある実力者です。横歩取りに強いらしい。
 コンピュータ将棋にも詳しい人。
 現在、奈良女子大学理学部数学科準教授で、専門分野は確率論です。
 数理科学の博士学位を持つ学者でもあります。
 これまた「人類代表」にふさわしい人ですね。

▼コンピュータ将棋4

 人類の側は、このお二人が相談しながら指すそうです。それも、ただ単に良い方の手を指すというのではなく、作戦そのものから相談するそうです。
「機械vs人類 世紀の対決」は、来月7月24日の午前からで、場所は電気通信大学。
 午前中は、
「古作・篠田氏 VS Bonanza」
 午後は、
「古作・篠田氏 VS ボンクラーズ」
 対局は公開され、ニコニコ生中継放映もされるそうです。
 お二人が相談する様子も公開されるとか・・・。

▼古作、篠田氏/棋聖戦

 写真の左が古作氏、右が篠田氏。

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▼「人類vsコンピュータ」

 前に記しました、「人類vsコンピュータ」の将棋対決が本日電気通信大学で挙行されます。
 ニコニコ動画で中継されるようですが、見る人が多いので、会員ではない私などははじき出されるでしょう。
 人類代表の二名については、前に詳しく写真入りでご説明しましたので、ここでは簡単に記します。

 人類の側は二人の合議制でして、一人は、元奨励会三段でアマ強豪として知られる古作登氏。詳細は前に記しましたが、将棋雑誌関連の記者として活躍しているアマ強豪で同時に某大学の主任研究員でもあります。奨励会時代の羽生二冠が最後に負けたのがこの古作氏だったとか・・・。

 もう一人は、理学博士で大学準教授の将棋ファンとして知られる篠田正人氏。かつてアマ竜王になった事もあり、プロを破った事もある強豪です。
 二人ともコンピュータ将棋にもとても詳しい人で、コンピュータの弱点も知っています。

 一方コンピュータの方ですが、「Bonanza」と「あから1/100」です。
 午前中が「Bonanza」で、午後が「あから1/100」。

「Bonanza」はコンピュータ将棋選手権で常に上位にくる勇者で、2011年世界コンピュータ将棋選手権準優勝の戦歴を持ちます。
 プロ棋士の最高峰である渡辺竜王と戦ってあと一息まで追いつめた事は有名。

「あから1/100」は、2010年10月に清水市代女流六段を破った「あから」のコンパクト版で、マシン構成は将棋ソフトとして有名な「激指」「Bonanza」「GPS将棋」「YSS」の4台による多数決合議。ソフトウエア部分は、あから2010とほぼ同様。ハードウエアは一台で構成。

 さて、どういう事になりますか、楽しみな世紀の対決です。

(将棋の中継では、今日はインターネット将棋の最強戦があります。夜の八時からです)


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▼「人類vsコンピュータ」の将棋対決

 昨日は、一日中慌ただしく、すっかり疲れました。
 蘭姫の世話は相変わらずで、小屋の中の冷房を朝と夕方、蚊取り線香や水の取り替え、餌、散歩などなど。
 あと植木の水やり。
 そして、例の「人類vsコンピュータ」の将棋対決のインターネット観戦。
 ニコニコ動画は、始めは見えて、しばらくして満員になり、また見えるようになり・・・でしたが、まあ、半分くらいは見ることが出来ました。
 その合間に、お昼から始まったオールスターズの第三戦です。
 さらにその合間に、孫と囲碁と将棋ですから、一日中何をやってるのか分からないほど錯綜してしまいました。
 おまけに夜はネット最強戦で、屋敷伸之九段と菅井竜也四段のネット対戦の中継でした。

 さて、コンピュータ将棋との対決ですが、結果は、拍子抜けのするようなもので、人類の完敗でした。
 作戦は午前午後ともに相矢倉模様でしたが、人類代表の古作さんも篠田さんも、もう10年かそれ以上実戦から遠ざかっているようで、あまり勘が働かず、中盤の微妙な場面で良い手が出ずに、ずるずると負けてしまったようです。
 それから、二人が相談しながらというのは、大きな見落としが無いようにとの配慮ですが、かえって二人の欠点が合わさってしまったような感じでして、一人で集中してやった方がまだ良かったのでは――と思ってしまいました。
 まあとにかく、コンピュータ将棋の進歩は大変なものです。
 日に日に・・・というほどではなくとも、月に月に・・・くらいの速度で進歩しているようです。しかも人間以上の学習機能を持っており、放っておいても自分で勉強して強くなります。
 さらに、ハード面でも日進月歩ですから、脳そのものは進歩しない人間はかないません。
 私の感覚では、現在の最強の将棋ソフトの実力は、プロ棋士の下の方と指し分けくらいではないでしょうか。
 だとすると、実戦から遠ざかっていたアマの元強豪では、太刀打ちできません。


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