■■■ 二酸化炭素問題は不公平である(オロモルフ)■■■


 大気中への二酸化炭素排出問題について、川口現外務大臣が座長をつとめた京都会議というのがあり、日本は過酷な数値目標を与えられ、アメリカ、中国、ロシアはほとんど何もしない・・・というので批判が出ていましたが、数値的な話があまりないので、昔計算してみました。
 今回、その後のデータを加えて、計算をやりなおしてみました。

◆A 二酸化炭素排出量(%/1994年)

米国:IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 22.4
中国:IIIIIIIIIIIII 13.4
露国:IIIIIII 7.1
日本:IIIII 4.9
印度:IIII 3.8
独国:IIII 3.5
英国:II 2.4
カナダ:II 2.0
伊国:II 1.7
其他:IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 38.8

 かなり疑問のある数字なのですが、これを見ますと、何もしようとしていない(ように見える)上位三カ国が1パーセント削減するほうが、日本が7パーセント削減するよりずっと効果的である事がわかります。
 さらに、その他の国々が1パーセント削減すれば、日本が10パーセント削減したよりずっと効果的です。
 にもかかわらず、そういう国ほど、何もしようとしません。
 京都会議のとき、たしか北欧の記者が、日本は夜も明るく電気をつけている。けしからん――と発言したと報道されましたが、その北欧の方がずっとエネルギーを無駄に使っております。

◆B 一次エネルギー供給量(億トン/2000年)

米国:IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 23.00
中国:IIIIIIIIIII 11.42
露国:IIIIII 6.14
日本:IIIII 5.25
独国:III 3.40

 これは、その国がエネルギーを国内でどれくらい使っているかという数字で、石油換算です。
 これは二酸化炭素排出量に関係しますが、質の悪いエネルギー源を使っている途上国ほど、この数字より上の排出をしている筈です。

◆C 国内総生産(兆ドル/2000年)

米国:IIIIIIIIIIIIIIIIIIII 9.81
日本:IIIIIIIIII 4.77
独国:IIII 1.87
中国:II 1.08
露国: 0.26

 国内総生産は、グラフのAとBとはまったく無関係になっております。
 つまり、エネルギーを有効に使っている国と、無駄に使っている国とがある――という事です。
 これをもっと明確にするために、C/Bを計算してみます。
 つまり、ある一定のエネルギーで、どのくらい国内生産をあげているか、という数値です。

◆D 国内総生産/一次エネルギー供給量(万ドル/トン/2000年)

日本:IIIIIIIIIIIIIIIIIIII 0.908
独国:IIIIIIIIIII 0.549
米国:IIIIIIIII 0.424
中国:II 0.095
露国:I 0.042

 一目瞭然です。
 日本が世界最大の効率でエネルギーを活用しており、中国と露国は、日本の十分の一以下しか有効利用していないのです。
 つまり中国と露国は、ほとんど無駄に空中にエネルギーを吐きだし、ただひたすら大気を汚しているのです。
 米国と独国はその中間です。
 それでも、日本は絶対量が多い――という反日家の発言がありますので、日本という国が、いかに国内生産を地球のために有効に使っているかを、示します。

◆E 国土面積のうち森林の占める割合(%/1994年)

日本:IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 66.2
露国:IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 44.2
米国:IIIIIIIIIIIIIIII 31.6
独国:IIIIIIIIIIIIIII 30.0
中国:IIIIIII 13.6

 日本は古代から森を神をして敬ってきた国ですから、森林を大切にしてきました。木を切ったら必ず苗を植えて、育ててきました。
 その結果として、現在、世界最大の森林面積国になっています。しかもその森林の70パーセントまでが人工林です。日本の人工林は古い歴史を持っております。
 日本の伝統文化は自然を収奪する文化ではなく、自然と共生し、かつ自然を育てる文化です。
 そのため、森林面積が世界一であるだけでなく、その質も極上です。
 これに対して、中国は基本的には収奪する文明らしく、世界でも最悪に近い数字です。しかもこの数字はすでにもっと減っていると思います。

◆F 政府開発援助の金額(億ドル(Kは貰っている国)/2000年)

日本:IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 135.1
米国:IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 99.6
独国:IIIIIIIIIIIII 50.3
露国:KKKK マイナス15.7
中国:KKKK マイナス17.4

 日本は、一次エネルギーを最大限無駄にしないで活用して国内生産をあげ、それを使って森林を増やしたり諸外国への経済援助に使ったりしております。
 一方、大量のエネルギーを無駄にしている中国と露国は、貰う側です。
 にもかかわらず、二酸化炭素問題では、日本が過酷な数字を押しつけられ、二酸化炭素出し放題の中国や露国は何もしようとせず、米国も独自路線です。
 オロモルフはこういう事には素人ですが、こういうデータを見ますと、かつての京都会議で議長をつとめた川口現外務相の判断には納得できないのです。

 日本の外務省は、もっと諸外国を批判するべきです。
 日本は、多くの技術者のいじらしいほどの努力によって、上のグラフのような、超優等生的データを出しているのに、もっと節減せよ、もっと節減せよ、と、「節減しない国」から言われているのです・・・。

 日本の大幅節減によって世界全体の大気が良くなるのなら、不公平でも我慢して努力すべきかもしれません。しかし、そうはならないのです。
 日本が躍起になって10パーセント近く節減したとしても、米中露や他の途上国が現在のやりかたをつづけるかぎり、地球全体はちっとも良くならないのです。 いやそれどころか、悪くなるでしょう。

(京都会議の直後につくったこの資料は、マスコミにあれこれ送りましたが、返事はゼロでした)


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