イルクーツク旅行記  2001.8.17---8.27  その10

8月26日(日)
 5時20分に目が覚めたときに起きて出発の準備をする。6時10分に1階のロビーに降りていき、ワレーラを待つ。待っている間に財布がないことに気づき、あわててリュックを探し、部屋まで戻って探したがなく、血の気が引く思いをした。しかし、もう一度リュックを調べてリュックのポケットに入っているのを見つけてホッとした。丁度時間にスヴェータが来て、ワレーラの車で空港へ。今年は名古屋大学の大学院に留学しているスヴェータと一緒に名古屋まで帰ることにした。空港に着くと10時30分との表示があり、今年もまた去年と同様大幅に遅れることになった。待合室でずっと待つことになり荷物を他の人に頼んでカフェに行き、コーヒーとオープンサンドを一つ食べた。しばらくして飛行機は13時出発という表示が出た。12時くらいから搭乗手続きが始まるのではないかとスヴェータは言っていた。11時半に出発カウンターのある待合室に移動した。朝7時頃からずーっと一緒に待合室にいた知的で感じのいい女性は国会議員だったそうで、11時頃彼女は別の場所に行くからと言っていなくなった。国会議員に荷物の番をさせて私たちはコーヒーを飲みに行っていたのだった。12時から搭乗手続きが始まり、外国人用の搭乗手続きカウンター前ではオーストラリア人の女性ばかりのツアー客6人と韓国人親子(お父さんと7−8歳の女の子)、私たちの3組が待っていた。すると先程の国会議員の女性とイルクーツク市長、秘書が一番に搭乗手続きを済ませて更に奥にある待合室へと通された。私たちも搭乗手続きを済ませ、同じ待合室で待たされた。2階の待合室は立派な応接セットが数組置かれていて、カフェもあり豪華だった。私たちは重い荷物を持っていたので階段を上ったり降りたりするのが大変だからと1階の椅子に座っていた。その時、国会議員の女性に上でコーヒーを飲みませんかと誘われたが、さっきスヴェータと飲んだばかりだったので断ってしまった。20分もするとみんな2階の待合室から降りてきた。そして13時頃にようやくVIPの市長、国会議員、秘書の3人がワゴン車で飛行機に案内され、更に5分位して同じワゴン車で私たちも飛行機へ案内された。空いている席に座ってくださいということで空席を探し、女の子とお母さんの二人連れのところに座っても良いかと聞くと、なにやらロシア語でしゃべりだし、よくわからなかったが、私たちはカムチャッカまで行くので子供を横にして寝かせたいので、他の場所を探してくれということらしく、更に後ろの方に行き後ろから2列目の座席が2つしかないところに一つ空席を見つけてひげを生やした大柄なトレーニングウェア姿の男性の隣に席をとった。横に荷物を置けたので足元が楽で良かった。停まっている飛行機の中は暑かった。13時20分飛行機は動き出した。予定よりも5時間以上遅れて出発だ。この飛行機はハバロフスク一イルクーツク一ソチと飛び、今日ソチからイルクーツクに来てハバロフスクに向かうのだとスヴェータが言っていた。朝食を取らずにホテルを出発し、空港でコーヒーとオープンサンド1個をつまんだだけなのでお腹が空いて、腹の虫がグーグー鳴っている。上空にあがるとミネラルウォーターが配られ、その後ビールとつまみを売りに来た。なかなか食事が出てこないので寝ていたら、隣の人に起こされ、目の前に機内食が差し出された。ハム2枚、ソーセージ4枚、オリーブの実が2個、レタス、温かいものは麦とグリンピースを煮たものの中に骨付きのかしわが1個入っていた。デザートにウエハースがついていて、インスタントコーヒーも付いていた。お湯の入ったカップが配られて自分でコーヒー、砂糖、ミルクを入れるという訳だ。食べ終わったところで3時30分。あと1時間でハバロフスクだ。4時20分ハバロフスク空港に到着(ハバロフスク時間6時20分)。空港ビルの出口からでるとサッポロホテルの人が迎えに来ていた。ハバロフスクは暑く、Tシャツの上にジャンパーを着ていたが、脱ぐと荷物になるのでそのまま着ていた。預けた荷物が出てくるのを20分くらい待ち、ようやく出てきたので中に入り自分の荷物が出てくるのを待ったが、最後まで待っても出てこない。係員に聞いたところ、外国人のは国際線ターミナルの方に出ていると言われ、国際線のビルに行くと、もう誰もいなくて、サッポロホテルの人が係員に聞いてくれて、荷物のある所へ案内してくれた。去年は国内線の方から出たのに。ようやく荷物を受け取ってホテルへ。ホテルは日ロ合弁企業で、日本語表示があるし、エレベーターや部屋の設備も日本のものが使ってあるし、何よりも日本のテレビ放送(衛星放送だけだが)が見られるので、半分日本に帰ってきたような気分になる。8時半にスヴェータと1階のロビーで待ち合わせて、アムール川の散歩に行く。川岸通り通りはたくさんの人で賑わっており、生ビール(15ルーブル=60円)を買ってぶらつく。遊覧船は9時出航で、1時間半かかるというのでやめて、川岸をぶらぶらした。大きなアムール川に沈む夕日がとてもきれいだった。川の駅という大きな建物があり、土日をダーチャで過ごした人たちがバケツを抱え、リュックを背負った人がたくさん船から降りてきた。シャシリークを売っている店があったので、スヴェータに食べようと言ったが「私は怖いからいらない」というのでやめた。子供の頃からああいうところで売っているものはお腹をこわすから食べないようにと母親から言われているとのことだった。私は鶏のモモを焼いたのを買い、ホテルに戻って食べた。43ルーブル(172円)だったが、日本で売っているモモよりも大きく、肉もたくさん付いていた。ホテルに戻って、バーに行きスヴェータはこの近くで採れる魚で作ったカツレツを私はボルシチを頼んで食べた。バーには他のお客さんはいなかったが、後から日本人の男性2人連れが来た。途中で日本人男性がマイルドセブンを買いに来たが、何と140ルーブル(560円)もしていた。イルクーツクでは30ルーブルで売っていたのに。私たちは紅茶とパン、水(水もミネラルウォーターなので有料)も含めて全部で230ルーブル(920円)くらいだった。

8月27日(月)
 朝早く目が覚め、顔を洗い洗面道具をしまい、スーツケースの整理をする。とても重い。昨日スヴェータと話したように、空港で荷物の少なそうな日本人を見つけて同じグループにしてもらえると荷物の超過料金を払わなくてもすむかもしれない。10時に昨日のバーでスヴェータと待ち合わせ、朝食を取る。10時(?)と思ったが、イルクーツク時間では8時だ。朝食はヨーグルト、ブリヌイ、紅茶で済ませた。スヴェータは銀行へ行きたい、私は黒パンを買いたいということで、ディナモ公園の方へ歩いて行った。途中で食料品店に入って黒パンを探したがなくて、結局ディナモ公園のそばのパン屋で買った。帰りはバスで帰った。12時にホテルを出発し、ホテルの車で空港まで送ってもらう。もちろん有料で一人1000円だ。空港に着くともうチェックインが始まっており、荷物の少なそうな日本人個人旅行者を見つけて声をかけたが、もうチェックインを済ませたとのことだった。他の日本人を捜したが、団体客ばかりでなかなか個人旅行者がいない。仕方なくロシア人でも良いかと、ロシア人にスヴェータが頼んだが、チェックインカウンターでチケットの発行場所が違うからダメと言われ、結局超過料金を払うことになった。スーツケースとリュックで14キロオーバーで約900ルーブル(3600円)をすぐ横の窓口で支払った。心配していたキャビアとイクラは税関でもレントゲン検査でも何も言われずに通過できた。スヴェータは日本から持っていったノートパソコンのことでごちゃごちゃ言われ、もうハバロフスク空港から帰るのはいやだと言っていた。飛行機は予定通り午後2時10分に離陸した。夏休みも終わりという時期でほぼ満席だったが、日本人乗客がほとんどでロシア人は少なかった。わずか2時間足らずのフライトにもかかわらず、飲み物のサービス、食事と乗務員は大忙しである。私たちは飲んで、食べているとすぐに着いてしまうので良いのだが。新潟に着くとやはり暑い。全日空の名古屋行きの早い便に変更をしてもらい、荷物を預けると、またしても荷物が重すぎて超過料金を取られる羽目に。一人15キロまで無料で、サービスで更に10キロまでは無料にしているが、お客様のお荷物はお二人で55キロありますので、5キロ分の超過料金をお願いしますと言われ、1750円払った。午後5時には名古屋空港に着き、タクシーで我が家へ。
 いつもより長い旅行だったが、病気もせず、飲み過ぎもせず、飛行機も落ちず、無事に帰って来られてホッとした。
(おわり)
 
 

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