PYGMY [1] : THE MUSIC OF PYGMY



世界中の音楽のうちには大好きなものがたくさんあるし、同様にアフリカのポピュラー音楽も愛して止まない。けれども、人間によって作られた音楽よりも、森や砂漠や海で聞くことの出来る自然な音の方が好きだ。例えば、インドネシアのバリ島に行っても、ガムランやジェゴグなどを聞いている時よりも、ひとり森の中に入って、風にそよぐ木々のざわめきや虫たちのコーラスに耳を傾けている時の方がはるかに心地良い。

実はこうした快感はピグミーの音楽を聞いているときに近いものを感じる。自然な音を除くと人間が生み出した音楽の中では私にとって最愛の存在なのではないかと思う。

ピグミーの音楽を讃える言葉として「人類が創造した最高の音楽」というものをしばしば耳にするけれども、このような賞賛に誇張は全く感じない。

幸いなことに、ピグミーの音楽CDや、ピグミーを紹介する本は、結構多いので(ただし、輸入盤や洋書が多いが)、こんなものを材料に素晴らしいピグミーの音楽の世界を少しずつ紹介していきたいと考えている。

とりあえずその予告編として、手元にあるLPとCDをまとめてみた(RECORDS OF PYGMY)。既に廃盤だったり最近の作品でも品切れだったりするものもあるが、現在簡単に手に入るものほど内容の優れている傾向にあるので、興味があれば是非ともどれか一枚お聞きになっていただきたい。


お勧めCD

ピグミー音楽といえば何をさしおいてもコンゴ最東端の「イトゥリ」が最高で、次の3枚がお勧め。

○SFCD 40401  MBUTI PYGMIES OF THE ITURI RAINFOREST (SMITHSONIAN/FOLKWAYS,1992)
            
○VICG 5015   POLYPHONY OF THE DEEP RAIN FOREST : MUSIC OF THE ITURI PYGMIES (VICTOR,1990) 
            
○BNSCD 551   ON THE EDGE OF THE ITURI FOREST, NORTHERN BELGIAN CONGO 1952 
         (SHARP WOOD/BEANS RECORDS,JAPAN,2000) 

そして素晴らしいブックレットに収められた次も傑作(価格もそれほど高くない)。

○CD 3490 BAYAKA (CD-BOOK) (ELLIPSIS ARTES,1995)
  

(2000/05/08 Ver.1.0)


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