2003 / APRIL


<CD> THE BEST OF ADLIB YOUNG ANIM OF STARGAZERS
FAME

大発見!!(・・・人からご教示を受けて知ったCDだけれど)
E.T.メンサー&テンポスと並ぶ、ガーナのダンスバンド・ハイラフイフのトップ・バンドの復刻アルバム。タイトルだけからは内容が判然とせず、そもそもアドリブ・ヤング・アニムなる名前すら初耳だったのだが、音を聴いて、全編スターゲイザーズの演奏であることを知り驚いた。幻とも言える彼らの曲が、単独盤CDとしてリリースされるなんて、間違いなく初めてのはず。後半の10曲がデッカの10インチ盤 『COME TO KUMASI』(WAL 1014, 1960年) の全曲なので、前半の9曲は同じデッカ盤シリーズの『STARS ARE DANCING』 (WAL 1008) からと考えて間違いないだろう。
スターゲイザーズの魅力は、ホーン・アンサンブルのハーモニーの美しさとアドリブの素晴らしさに尽きると思う。特に、ハイライフ・コンピの定番で、アフリカ音楽史上屈指の名演 (17) における、艶やかなホーンズと妖艶さをまき散らす見事なアドリブ・ソロは、何度聴いても素晴らしい。麗しい女性のささやきとでも形容すべき繊細さと、そこに同居するセクシーさ!
ダイアリーで紹介した途端、一部のファンの間に衝撃が走り、今現在話題殺到とも伝え聞く。98年リリース。(4/6)

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<CD> DAKAR SOUND VOLUME 9 : MEANSHILE IN THIES...

セネガル音源をリイシューするダカール・サウンドからの久々の新作。ダカールの東方70kmに位置するセネガル第2の都市で交通の要所の、ティエスで活躍した2つのバンド、ROYAL BAND と DIEUF DIEUL の80年代初頭の録音を集めた編集盤。ROYAL BAND の曲には、一時のユッスーらによるンバラを彷彿とさせる演奏が多く、特に1曲目は聴きもの。ジミー・ンバイが弾いているかのようなギター・プレイを始めとして、シュペール・エトワールに肉薄する演奏で、中盤からのギターのリフレインやタマの連打といった密なサウンドには思わず興奮。ディレイを多用しているあたりは、ちょっと時代性を感じさせられるが、、、。(4/6、27)

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<CD> EL CONGO : RUMBA CONGOLAISE

ライナーに書かれている通り、過分にブエナ・ヴィスタを意識した、コンゴのオールド・タイマーたちによる新録集。共に大好きな、「マリ−ルイーズ」でお馴染みのウェンド・コロソイと、親指ピアノのマエストロ、アントワーヌ・ムンダンダ、かつてジャン・ムエンダ・ボスコの伴奏者だったマドゥ・レボン・ムロワイがリーダーを努めるルンベネラ・バンド、それにヴィクトリア・バコロ・ミジキの演奏を集めたオムニバス。個人的にはこうしたリラックスして聴ける音楽が大好きです。(4/27)

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<CD> JE CHANTERAI POUR TOI / BOUBACAR TRAORE

ブバカル・トラオレによる、映画のサントラ盤。その映画、昨年のアフリカ映画祭でも上映されていた。漫然とした印象は、まあサントラなので仕方ないか? (4/6)

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<< comment>>

他には、アオラから『ZAMBIA ROADSIDE』の国内盤が発売になった。GIGIの新作はリミックス盤ということで、アフリカ音楽的な要素には乏しい。また、ガーナ音楽のリイシューCDは、かなりいろいろな種類がエル・スールに入荷しているが、どれも数年前に発売されたものであり、それらの一部はこのサイトではすでに紹介済みでもあるので、取りあえずこれらの紹介は先送り。(4/6)

スターゲイザーズのCDは、エル・スールのページと FOREST BEAT で紹介した直後から(来月のRC誌でもレビューしています)、各所に問い合わせが殺到し、現在「世界的な品切れ状態」だと言う。ネットの力って凄いね。(4/27)


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