2000 / FEB


○JOKO - FROM VILLAGE TO TOWN - / YOUSSOU N'DOUR
    (SME/EPIC JAPAN ESCA 8105,JAPAN,2000)
▼MY HOPE IS IN YOU / YOUSSOU N'DOUR
    (SME/EPIC JAPAN ESCA 8104,JAPAN,2000)

セネガル出身のスーパー・スター、ユッスー・ンドゥールの最新アルバムと先行シングル。今回も欧米のマーケットを意識した曲調で、曲の長さも短め。ユッスーの歌もセネガル盤カセットの曲より抑制されたもので、バンド(シューペル・エトワール)の面々の演奏も控えめ。最近のカセットやライブ演奏と比較して、どちらが良いの悪いのといった比較は意味がないだろう。個人的には、バンドが一体となって、これでもかと押しまくる爆裂ライブに魅力を感じるのだが、今作もさすがと唸らされる瞬間の連続だった。ボーナス・トラック的な曲の寄せ集めに聞こえる点もあるが、最良のポップ・アルバムには違いない。

とりあえず、発売日の今日は繰り返し聞いて楽しんでいます。

○ANGOLA 60'S : 1956-1970 [Compilation]
    (BUDA MUSIQUE 82991-2, FRANCE, 1999)
○ANGOLA 70'S : 1972-1973 [Compilation]
    (BUDA MUSIQUE 82992-2, FRANCE, 1999)
○ANGOLA 70'S : 1974-1978 [Compilation]
    (BUDA MUSIQUE 82993-2, FRANCE, 1999)
○ANGOLA 80'S : 1978-1990 [Compilation]
    (BUDA MUSIQUE ? , FRANCE, 1999?)
○ANGOLA 90'S [Compilation]
    (BUDA MUSIQUE 82962-2, FRANCE, 1999)

コンゴの南隣国アンゴラの音楽の歴史を振り返るシリーズ。リリース元は、最近エチオピア音楽のCD復刻を続けているフランスのブッダで、このシリーズの各CDにも素晴らしいブックレットがついている(オール・カラー、32ページ)。仏語や英語が分からなくても、写真の数々を眺めているだけで楽しい。

アンゴラというとボンガの歌に代表される、ポルトガルの影響を受けた哀愁を帯びた音楽を思い浮かべるが、このシリーズを聞くとそればかりではなく、バラエティー豊かな音楽大国アンゴラの姿が分かる。コンゴと平行してポピュラー音楽が発達したようすも窺われ、例えば70年代の録音などフランコやザイコからの影響が顕著。

アンゴラは、この地域独特の民族楽器(親指ピアノ、楽弓、など)を持つことでも知られるが、ラテン・パーカッションとともに、不思議な音色のパーカッションも聞こえる。

ちなみにボンガは、ガボ・ベルデのセザリア・エボラとともに、何故人気があるのか全く理解出来ない歌手のひとり。彼のかすれ声は聞くに耐えられず、今回も過大評価ではないかと考えさせられた。

(第4集の80年代編は未聴)

○ALKIBAR / AFEL BOCOUM
    (NONSUCH/WORLDCIRCUIT/WARNERMUSIC JAPAN WPCR 19024,JAPAN,1999)
○RADIO MALI / ALI FARKA TOURE
    (NONSUCH/WORLDCIRCUIT/WARNERMUSIC JAPAN WPCR 19025,JAPAN,1999)

またまた批判になってしまうが、この2枚は退屈だった。このところあちこちでマリ音楽の楽しさを紹介させていただいているが、何故アリ・ファルカ・トゥーレを避けるのかと疑問に思われている方もおられるのでは?アリ・ファルカ・トゥーレは新譜が出る度に一応聞いてはいるのだが、アルバム1枚聞き通すことにすら苦しむ始末。「ラジオ・マリ」は原稿依頼があったので、昔P−VINEから出たCDを聞いてみたが、個人的には彼の音楽を聞く意味を全く見いだせなかったので、執筆はお断りした。

アフェル・ボクゥームは、アリ・ファルカ・トゥーレのグループのギタリストで、アリとほとんど変わらない音楽性。従って、彼に対する私の評価はアリと同様。

しかしこれらのCD、欧米ではかなり売れているようだ。ライ・クーダーと組んだアリのアルバムがグラミー賞を取ったりもしているが、こうした音楽ばかりが受け入れられる状況は残念。いつか私も彼らの音楽を楽しむことが出来たならとも思うのだが、、。

○MOUSSOLOU / OUMOU SANGARE
    (NONSUCH/WORLDCIRCUIT/WARNERMUSIC JAPAN WPCR ? ,JAPAN,1999)

上の2枚と同時発売となったマリの女性歌手の再発盤で、90年発売の彼女のファースト・アルバムだったはず。現在のマリを代表するグリオ系の歌手で、93年には「KoSira」を、96年には「Worotan」を出している。

彼女の歌、もちろん好きですよ。


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今月はいまのところ、ユッスー・ンドゥールを除くとやや不作。

先月紹介したフェラ・クティの3枚組CDはまだ買っていない(経済的理由のため)。ブックレットは一度見てみたいのだが。

昨年12月、ジンバブウェのトーマス・マプフーモの新作が出たとのメイルをいただいた。そのCDもそのうち日本に入ってくることでしょう。

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という訳で、最近はガムランとブラジルをよく聞いている。巷の話題はキューバなのだが、相変わらずのリリース・ラッシュにこのところ追いつかなくなっている。別に無理に追いかける必要もないのだが、、、。映画「ブエナ・ビスタ」は見ておこうと考えながらも、時間が取れない。そうそう、大好きなザ・ザ(The The)が今月ようやく新譜を出す予定で、これも楽しみ!!

以下は最近の推薦盤。

○SAMBA PRA BURRO / OTTO (BRASIL)

○MORADA DO SAMBA / ROSA PASSOS (BRASIL)

○LA CHARANGA ETERNA / ORQUESTA ARAGON (CUBA)

○1,2,3 SOLEIS / TAHA, KHALED, FAUDEL (RAI/ARGERIA)

○LE MEILLEUR DE CHEIKHA REMITTI (ARGERIA)

○ZAY EL HAWA / ABDEL HALIM HAFEZ (ARAB)

○FAKAROUNI / MOHAMED ABDEL WAHAB (ARAB)

○SANATAIN / LAYLA MOURAD (ARAB)


(2000/02/10)


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