5:グランドキャニオン国立公園アメリカTOP

ロッキー山脈に降った雨は、山肌を走り、仲間と出会いながら、小さな流れへと成長してゆく。小さな流れがいくつも集まり、大きな力を持つ流が生まれる。やがて流れは、長い年月をかけて赤い大地を削り、途方もない谷を造り上げた。
「グランドキャニオン」・・・大渓谷。まさしく、そう呼ぶ他にこの谷を表現する言葉がない。しかし、この谷は単に巨大なだけではない。時の移ろいとともに、その表情を劇的に変えていく。
 一気に輝きにあふれる日の出、照りつける太陽にじっとたたずみ、通り過ぎる雲にほっと一息をつく午後。どこまでも赤く染まる夕暮れ。突然の稲光に暗黒のなかから白々と浮かび上がる夜。どんな表情に出会っても心には悠々たるときの流れのイメージが強く刻まれる。

ヤバパイポイント
展望台から見下ろすとトント台地の中にプラトーポイント・トレイルが続いているのがわかる。その手前に緑色に見えるのはインディアンガーデンと呼ばれるオアシス。はるか下のコロラド川に架かる吊り橋と、その左の支谷にファントムランチが見える。雷を見るのに絶好な場所である。



マーサーポイント
ビレッジから離れているが、ここからの眺望は数ある展望台のなかでも1,2を争うほど素晴らしい。キャニオンに張り出した自然の岩の展望台に立てば、断崖と残丘が幾重にも重なって、16km先に対峙するノースリムが青く霞んで一直線に見える。日の出を見るのにもよいポイント。



リパンポイント
あまり知られていないが、数ある展望台の中でも最も美しいと言われている。谷の深くまで見通せる場所にあり、東西に延々と続くコロラド川とダルディナスビュートなどの巨大な岩とのコントラストが素晴らし。


●ウオッチタワー
先住民の遺跡からデザインを写して1932年に造られたもの。塔は鉄筋とグランドキャニオンの岩石でできている。中には先住民の壁画が描かれている。上からの展望が素晴らしい。